迅は口元を歪めて笑い、ぞっとするような冷たい声でデイビッドに言った。「君の……彼女か?」「そうだけど、何か不満?」「いや、君は何股かけてるのかなと思ってね」と言って、迅は美羽に視線を投げた。「イヴリンは、案外デイビッドみたいなタイプがお好みなんだ」美羽は返事をせず、何も聞こえていないかのように振る舞った。デイビッドは迅に言った。「あんたの国にも、ことわざはあるでしょ?あばたもえくぼ、って。とにかくイヴリンは、あんたみたいなタイプは嫌いなんだ。ちなみに、翔平みたいなタイプもね」翔平の視線が美羽に向けられた。彼は冷ややかに唇を上げると言った。「どんなタイプがお好みなんだ。本人から聞かせてくれないか?」迅は横目で翔平を見た。翔平の目からは美羽への関心は微塵も感じられなかったが、その漆黒の瞳の奥には計り知れない何かが潜んでいた。美羽は翔平をじっと見つめた。その時、デイビッドのスマホが振動した。通知を確認すると、彼は集まっていた大物たちに向かって言った。「この二人に揃って目をつけられてるんでね。しばらく避難させてもらいますよ。ちょうど友人が二人来るので、俺はそっちに行ってきます」大物たちは声を潜めて笑った。「ああ、行ってこいよ」デイビッドは美羽の手を引いてその場を離れた。遠ざかっていく中でも、美羽は誰からか突き刺さるような視線を感じていた。翔平が大物たちに会釈をして立ち去ると、迅が近寄ってきて問いかけた。「本当にイヴリンに気があるのか?」翔平は前だけを見つめたまま、冷たく言い放った。「一度答えたことに、二度は答えない」迅は翔平の横顔を見つめ、それ以上は何も聞かなかった。その頃、隆と悠斗は外にいた。デイビッドが警備に連絡を入れておいた。隆と悠斗はそのまま送迎車に乗り、屋敷内へと向かった。美羽と再会すると、悠斗が思わず口を開いた。「今日も綺麗だね」デイビッドが口を挟んだ。「綺麗だろう。だがイヴリンは今、僕のものだ。あまりじろじろ見ないほうが身のためだよ」悠斗は苦笑して返した。「そんなに警戒しなくてもいいじゃないか」隆が視線を美羽から外して聞いた。「パーティーは何時で終わりですか?」「まだ始まったばかりですよ。とりあえず中へ入りましょう」室内に入ると、豪華絢爛な広間が広がり、華やかな音楽
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