それから数日。なんとか動けるようになったものの、まだ外出をするほどの元気は私には無かった。学園の授業は進んでいるようで、イザベラやメロディが時折来ては授業の話をしてくれる。マルグリータは学年が違うため教えるまではいかないが、レオナルド達の様子をよく話してくれていた。学園での生活を楽しそうだと思う反面、皆に会えばよりシヴァのことを思い出してしまいそうで辛かった。二年以上、シヴァと一緒に学園に通っていたから。それに、セドリックと顔を合わせるのも気まずい。目の前でシヴァを倒し、連れて行ってしまったのは彼だ。セドリックに罪は無いが、会ったら何か言ってしまいそうで怖い。そんなある日。突然、予想外の人物が尋ねてくることになった。 「アレクサンド様がですか?」モンリーズ家の屋敷に来た先触れによると、アレクサンドが我が家に来るらしい。婚約者同士だった時ですら、数えるほどしか彼は家に来ていない。基本的には、王城で会うのが定番だった。そんな彼が、わざわざ家に来る。しかも、もう婚約解消したのに。どういうことか分からないが、とりあえず急いで身支度を整える。仲は良くても相手は王族。気は抜けない。アレクサンドが来る頃には、私はすっかり身綺麗に整えられていた。エメラルドグリーンにパールがあしらわれたドレスは、色味は派手だが布の量が控えめになっている。パーティに出るわけでもないので華美にさせすぎないためだ。しかし、肩にはショールを羽織り、露出を減らし気品を漂わせることは忘れない。髪もシンプルなハーフアップにしつつ、ゆるく編み込みが入れられていた。シヴァがいなくなってからの期間で、すっかり痩せてしまったのかドレスが少し緩い。コルセットをきつく締め上げてちょうどくらいだ。「こんにちは、リリアンナ嬢」屋敷にやって来たアレクサンドを玄関ホールでお迎え
Last Updated : 2026-04-17 Read more