All Chapters of 女装メイドと婚約破棄された悪役令嬢は、幸せな結末を目指します: Chapter 341 - Chapter 350

354 Chapters

第251話

裁判が終わり、人々が次々と立ち去っていく。罪人たちも連れて行かれ、人がまばらになった中、私はまだ裁判所の中に残っていた。「シヴァ!」傍聴席の人々がほとんどいなくなった頃を見計らって、私は柵を開けて中に入っていった。シヴァは何か打ち合わせでもあったのか、他の騎士?魔導士?の人と何か話している。その話も終わった頃、とうとう私はシヴァに抱き着いた。鎧のせいか、彼の体温を感じられないのが残念ではある。しかし、間近にある彼の顔を見上げるだけで気持ちが安らぐ。急に抱き着かれても、シヴァは動じない。ゆっくり私の方を見て、表情を緩ませた。「リリー」作っている女性声で花はない、低い声が耳に心地良い。手甲を外して私の頬にそっと触れてくる手に、私も手を重ねた。相変わらず付けている黒い手袋。その下に感じる細く長い指と、ピンキーリングの感触。何もかもが懐かしい。「リリー、オレ……」シヴァが何かを言おうとしたところで、私は彼の鼻を摘まんだ。急なことに驚き、シヴァの動きが止まる。目を見開いている彼に、私は頬を膨らませてみせた。「全部説明してもらいましょうか? 急にいなくなったことも、私に黙っていたことも全部」そう。嬉しくはあるが許したわけではないのだ。何も言わずにいなくなって、いつの間にかこんな騒ぎになっていて。でも、私だけ何も知らされていなくって。心配したし、無視されて悲しかったし、シヴァが捕まって処刑されてしまうと考えた時は絶望した。今まで離れていた分、その間に味わった私の不安も絶望も悲しみも、全部彼にぶつけてやる。「わ、悪かった……」私の睨んでいる視線に耐えられなかったのかシヴァが謝ってくる。こんなしょげた表情ははじめて見るかもしれない。そんな表情をする彼も
last updateLast Updated : 2026-04-18
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第252話

イザベラに勧められ、席につく。客間には複数のテーブルとソファが並べられ、各々グループを作って座っていた。さすが私達は地位が高い者が集まっているからか、日当たりが良くて質の良い席だ。イザベラは座らないのかと思ったら、アレクサンドの婚約者として場を回していたらしい。私達が座り、紅茶が振舞われたあたりで席を離れていった。こういった気遣いができるのだから、やはり彼女がアレクサンドの婚約者になって正解だったと思う。私ではこうはいかない。周囲を見渡すと、レオナルドとマルグリータが座っている席があった。珍しくヴァイゲル公爵もいる。父親がいるからか、二人のいちゃつき具合は少し大人しい。テラス側の席にはドミニカが座っていた。彼女の隣にはヤコブ。正面にはロミーナとセドリックが並んでいる。養子と言っていたが、そうなるとあそこが全員家族になるのだ。そう思うとなんだか不思議な気分。全くバラバラの関係性だったのに、いつの間にああやって纏まってしまったんだから。そうして周囲を見渡していると、前方のドアが開いた。アレクサンドを先頭に、側近であるステファンやメロディ。護衛達が後ろに続いて入ってくる。「皆、揃ったようだね」一番上座の空間に立つと、アレクサンドは周囲を見渡した。広間の端にいたイザベラと目を合わせると、彼女はぺこりとアレクサンドへお辞儀をする。その様子を見て、彼は嬉しそうに微笑んだ。アレクサンドに手招きされ、イザベラは慌てて彼の隣に立つ。腰に手を回され、仲良く寄り添って立つ姿はお似合いだ。イザベラはまだ緊張があるのか表情が固い。まあ、前よりは慣れただろうか。「今回様々なことがあった。その情報共有と、今後開かれる反乱軍鎮圧を祝うパーティで表彰を受ける者もいるため、その打ち合わせもかねてこうして集まってもらった。まあ、私の信頼する仲間や身内しかいない場だ。どうか寛
last updateLast Updated : 2026-04-18
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第253話

周囲の反応は三者三様だ。元々知っていたアレクサンドやイザベラは平然としている。正体を全く知らなかったレオナルドは口をあんぐり開けて固まっていた。可哀想なのは使用人だ。王宮で何かと手伝ってくれていた憧れのメイドが男だった上に、元王子だったのだから。恐らくシヴァのことが好きだったのか、一部の執事や騎士は床に膝をついている。可哀想に。まあ、シヴァの美貌ならしょうがない。「……まあ、そういう訳だ。公爵家なら何代か前に血縁関係もあったからね。安全性も抜群さ」思っていた以上の状況にアレクサンドも困ったように笑っていた。「話を戻すと、彼と協力すればオスカーを捕らえられると思ったんだ。その提案は、彼の方から受けてね。すぐに了承したよ」いつの間にそんな話をしていたんだろう。常に一緒にいた割には、用事で離れることもあったので全然気づかなかった。話が進み、シヴァが髪色を戻すとソファに腰を下ろす。うん。黒髪もシルバーグレイの髪も、どちらのシヴァも素敵だ。王宮の騎士服もなかなか様になっている。見とれていると、シヴァと目が合った。目を見開いた彼は、私から視線を逸らす。「……ちゃんと話聞け」薄っすら頬に赤みがさしている。可愛い。「うん」小声で返事をして、私はアレクサンドの方へ顔を向けた。ヤバい。シヴァがいるのが嬉しすぎてちょっと浮かれている。「ユリフィース殿にはオスカーと会って、彼の反乱に協力してもらった。その際にギデオン・ナハル・ザハドを含めた協力者達と落ち合ってもらってね。その証拠も集めてもらったよ」そんなことをしていたのか。全然知らなかった。そうだとすると、確かにシヴァの功績は大したものだ。私が感心していると、アレクサンドと目が合った。不思議
last updateLast Updated : 2026-04-19
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第254話

イザベラに紹介してもらって、旧ソプレス王国まで一緒に行った女護衛だ。イザベラを見ると、苦笑いをしていた。彼女を紹介してくれたのはアレクサンドの策略で、女護衛を通してずっと私を見張っていたということだろう。捕まった後はシヴァの管轄内だったし。思い切って屋敷を飛び出したと思ったら、私はずっとアレクサンドやイザベラ、シヴァに守られていたということになる。そう考えると顔から火が出そうなほど恥ずかしい。「そうやってリリアンナ嬢の行動は把握しつつ、せっかくだから功績作りに利用させてもらったよ」今度前に躍り出たのはメロディだった。彼女は緊張しているのか、恥ずかしそうにしながらも精一杯のカーテシーを見せてくれる。まだ固さはあるものの、貴族令嬢としては十分の出来だ。彼女の努力と上達具合が伺える。アレクサンドが言うには、魔導士団に入れるには知識や経験が浅いメロディの後押しをしたかったらしい。そこで、公爵令嬢を救助したという功績を作った。がむしゃらに動いた私も、少しは役に立てたみたいだ。でも、これで合点がいった。シヴァは元々味方だし、女護衛は私の行動を把握しているアレクサンドの部下だし、それでメロディとステファンもいれば、私に身の危険なんかほとんどなかった。改めて、良い人々に囲まれているのだと思う。……穴があったら入りたい。アレクサンドの後の説明は、裁判の通りだ。そこまで話をすると彼はドミニカの方を振り返った。「私からは以上だが、まだ説明すべき人がいるよね?」彼の視線を受け、ドミニカは柔らかく微笑んだ。一礼すると、ドミニカが前に躍り出る。彼女の手には、あの黄緑色の封筒が握られていた。「ドミニカ・レスピナスでス。裏で何をしていたかハ、アレクサンド殿下のご説明の通りでス」衆目に晒されても、彼女は相変わらずだ。ライムグリーンの長い髪を揺らし、微笑みなが
last updateLast Updated : 2026-04-19
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第255話

「実は、私達お付き合いをしておりましテ。……周囲には隠していましたけド」ドミニカに言われて、ヤコブは頬を赤らめた。……いつの間に正式に付き合っていたんだろう。それとも、ドミニカの暴論なのか。そうだとしても、ヤコブだってドミニカが好きなのだから反論はしないだろう。「申し訳ないが、ロミーナ嬢とヤコブ・ヘルトル。二人も優秀な人材を連れて行かれてしまうのは困る」「いエ、一人で十分でス」ドミニカの言葉に、皆が首を傾げた。 「ロミーナ嬢にはこのままリヒハイム王国で暮らしてもらいまス。両国の結びつきのためニ」 そこまで言われて理解できたのか、アレクサンドはため息をついた。「……セドリックか」「はイ。一時的にライハラに来ることはあってモ、ロミーナ嬢をセドリック様が娶って下さればリヒハイム王国にいられまス」なるほど。籍はライハラ連合国にしていても、ロミーナ自身はセドリックと結婚してリヒハイムに残る。それならば、人材は外に流れ出ない。「それとモ、ロミーナ嬢のためにセドリック様もライハラに来ますカ?」ドミニカの言葉に、アレクサンドはがっくりと肩を落とした。彼は彼で、ロミーナの今後の処遇を何か考えていたのかもしれない。それでロミーナがとどまってくれたら助かるはずだ。しかし、今回はどうやらドミニカが一枚上手のようだ。ロミーナを養子にする話は大勢の前で決まってしまった。そこはもう覆せない。このまま彼女がライハラ連合国へ行き、彼女を追ってセドリックもライハラ連合国へ行ってしまえば大損だ。そこをヤコブ一人で手を打つと言っているのだから、頷くしかないだろう。「……全く、完敗だよ」呆れ笑いをしながら、アレクサンドはため息をつく。
last updateLast Updated : 2026-04-19
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第256話

リヒハイム王国王城内。死刑囚を収監している地下牢の最奥に、その男はいた。牢には複数の魔法陣が描かれ、手枷にもそれが描かれている。完全に魔法を封じられた彼は、退屈そうに小石を投げていた。その小石がどう動き、どの箇所が上を向くのかをただ目で追う。「……静かだなぁ」ぽつりと呟いた声は虚空に消えていった。そんな中、珍しく音が鳴る。遠くから、ドアを開けてこちらへやって来る音だ。ここは何重にもドアがあり、階段も百段以上ある。そんなこの場所に来るのは、一日に二度食料を運ぶ係りの者が来る時程度だ。誰が来たのかと、暇つぶし程度に男はそちらを眺める。ろくな明かりもないこの地下牢に、カンテラの明かりが差し込む。眩しさに目を細めていると、その灯りが男の目の前までやって来た。「よう、久しぶりだな」やって来たのは、背の高い大柄な男だった。その男の後ろに、何名かの騎士や鍵を開ける番人が控えている。床に座り込んだまま、男は光に慣れてきた目で大男を見上げた。濃い茶色の髪と顔を覆う髭。明かりの中光る、穏やかそうな紫色の目。彼の存在は、どうしようもない懐かしさを男に抱かせた。「……ヴォルフガングか」「ああ。オスカー」お互いに名を呼ぶと、ヴォルフガングは嬉しそうに微笑む。後ろの人々に合図をして下がらせると、カンテラを1つ預かって床に置いた。そして、彼自身も床に座り込む。座っても、体の大きなヴォルフガングの方が目線が上だ。そんな彼をオスカーは冷めた目で見つめていた。赤い瞳がカンテラの明かりにゆらめく。「何をしに来た? 無様な最期を見届けに?」「そんなわけないだろう」皮肉気にオスカーは口角を上げて笑う。ヴォルフガングから視線を逸らすと、再び小石を
last updateLast Updated : 2026-04-19
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第257話

つまらない話をしよう。決して叶わなかった愛と夢の話。どうせ不幸にしかならない、オスカー・ヴァルシュという男の話だ。彼はソプレス王国の貴族の息子だった。生まれつき魔力が強く、複数の【性質】に悩まされながらも人に迷惑をかけないようなるべく誰も来ない森の中で日々を過ごしていた。そんな森を挟んだ反対側の領地の貴族がソフィアだった。彼女はお転婆で、一人で森にもよく遊びに行っていた。そんな二人が出会うのは必然だったのだろう。濃紺色の髪に、空色の瞳。白い肌は透き通るようで、癖のないストレートロングの髪を靡かせて笑う。妖精のように可愛らしく美しい女の子。オスカーは一目惚れだった。対するソフィアは、年の近い遊び相手になる貴族が彼くらいしかいなったからか、あまり気にせずよくオスカーの所に遊びに来ていた。仲が深まる二人。年も近いし領地も隣同士。いずれは結婚するんじゃないかと、自然とオスカーはそう考えていた。しかし、それは叶わなかった。完全に運が悪かったと言える。当時のソプレス王国で、第一王子であるラシードと年が近かったのがオスカーとソフィアだった。ヴォルフガングもいたが、彼はもう少し年上だ。いずれはソフィアを王妃に。オスカーとヴォルフガングを側近に。そんな大人の考えで、彼ら四人は王城でよく遊んでいた。数年後には、仲が良いからと目論見通りラシードとソフィアは婚約した。オスカーの気持ちなど関係ない。彼にできたのは魔法で二人を守ることだけ。ソフィアの平穏と幸せを守るだけ。そうして二人が結婚し、オスカーが魔導士団団長にまで上り詰めた時。ソフィアが子供を産んだ。ラシードに似たシルバーグレイの髪。ソフィアに似た美しい顔立ちに、空色の瞳の男の子ユリフィース。オスカーの守る対象がもう一人増えた。
last updateLast Updated : 2026-04-19
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第258話

「お嬢様、おはようございます」穏やかなバルバラの声で目が覚めた。体を起こしてみると、もう日が昇っている。外は眩しいくらいの快晴で、目に痛い。「今日から学園に戻られるんでしょう? 寝坊なんてしていられませんよ」用意された紅茶を飲んで、私は頷いた。シヴァに会うために屋敷を抜け出したり、精神的にショックなことが続いたせいでもう一ヶ月以上学園には顔を出せていない。久々の学園は緊張するが、気分は晴れやかだった。だって、もうシヴァは大丈夫なんだから。このまま手続きが進んで、正式に爵位を得られたら……得られたら……その後、シヴァはどうするんだろう?ふとそんな疑問が過ぎる。当たり前のように屋敷に戻ってくると考えていたが、旧ソプレス王国の地を任されたことでそっちに帰ってしまうとか?お屋敷だって、与えられるだろうし。そこまで考えて頭を振る。嫌な考えを脳から追い出すのだ。何だっていい。今は、シヴァの無事を喜ぼう。「お嬢様、朝食の卵は?」「今日はスクランブルエッグの気分よ」身支度を整えながら、私はバルバラに笑顔でそう返事をした。 学園はいつも通りの賑わいだ。周囲から聞こえる話題は、自然と昨日の裁判の情報や新聞のものが多くなっている気がする。すごく久しぶりに顔を出した私にも注目が集まっており、今まで話したこともないような他学年の生徒まで私を見て挨拶をして来る。その全てに返事をするのは、なかなか大変だった。やっと教室についた頃にはくたくただ。出入り口のドアを開けると私に注目が集まり、同じクラスの生徒達が一斉にこちらを見て近寄ってくる。「モンリーズ嬢、おはようございます」「長いお休みでしたが、どこかお加減が?」「他国に出かけていたという噂もありますが、何
last updateLast Updated : 2026-04-19
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第259話

昼食の時間。いつものメンバーが顔を合わせる。セドリックとマルグリータも合流し、一気に賑わいが増してきた。今日は私の復帰祝いなのか、食事もいつもより少し豪華な気がする。「お帰りなさい、リリアンナ嬢」「ただいま。セドリック様は、ロミーナとの関係はどうなの?」「父上には婚約申込書にサインしてもらってましたからね。黙って提出してしまおうかと」「……それ、怒られないかしら?」ちょっと心配ではある。確か彼は父親だけで母親はいないはずだ。その唯一の親と揉めなければいいのだが。ロミーナに落ち度はないとはいえ、罪人となったアマトリアン辺境伯の娘。しかも、ライハラ連合国に養子にもらわれていった娘だ。結婚して嫁ぐのは簡単ではないだろう。そうはいっても、セドリックの表情は明るく、嬉しそうだ。二人でなら、なんとかやっていけるのかもしれない。「セドリック様も、この一年ずっとソワソワしていましたから。今は嬉しそうで安心しましたわ」マルグリータが隣で笑っている。乳白色の髪を今日は下ろし、アップルグリーンのカチューシャを付けている。シンプルな髪型だが、元が良いのでよく似合っていた。「そういえば、メロディ嬢の方はどうなっているの? ステファン様との婚約の件」メロディは話を振られて、頬を赤く染めて慌てている。ロミーナという婚約者がいたため、変な噂が出る恐れもあり二人の関係はずっと進まずじまいだった。元々ステファンが奥手というのもある。ゲームではロミーナを断罪したことで、正義はステファンにあると明確に示され誰からも反対されることはなかった。しかし、今はそうはいかない。とはいえ、もう婚約解消してから約一年が経つのだ。その間にこれだけの騒ぎが起こったし、もう二人が婚約したところで変な噂は立たないだろう。「えっと…&hell
last updateLast Updated : 2026-04-19
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第260話

「……懐かしいですね」「ああ」その路地は、二人が出会った場所だ。男達に囲まれても負けずに立ち向かい、子供を守ろうとした少女。それがメロディだった。メロディは今もあの頃と変わらない明るい笑顔を見せてくれる。それが、ステファンにとってはありがたかった。「あ、お姉ちゃん!」声がして振り返ると、そこにはあの時の子供がいた。二人を見て走ってくるその子は、あの時よりも随分体格が良くなっていた。明らかに痩せいていた過去と違い、今は頬もふっくらと丸みを帯びている。「あれ? 今日はあの時のお兄ちゃんも一緒だね。あの時はありがとうございました!」背の高いステファンを見上げて、子供は笑顔でお礼を言う。そんな様子を見て微笑むと、ステファンは地面に膝を付き子供と同じ目線になる。彼に頭を撫でられ、その子は嬉しそうにしていた。「あれからたまに様子を見ていたんです。お父様がご病気で働けなくてこの子も仕事に出ていたそうですが、今は全快して働く必要もないようです」「教会でお勉強したりしてるよ。あとは、家のお手伝い」「また今度、遊びに行かせてね」「うん!」遠くから名前を呼ぶ声が聞こえる。子供は顔を上げると、慌てて声の方へ駆けていった。もちろん、メロディとステファンに向かって手を振ることも忘れない。笑顔で元気に手を振り返すメロディを、ステファンは温かい目で見守っていた。視線に気づき、メロディははっと動きを止める。「あ、寄り道しちゃってすみません! 大荷物も持っているのに……」「いや」メロディは慌てて箱を持ってあげようとするが、ステファンは荷物を高く掲げて彼女の手に届かないようにした。そのままの勢いで、メロディが彼の胸に飛び込んでいく。「……惚れ直した」耳元で囁か
last updateLast Updated : 2026-04-19
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