蒼瀾も頷いた。その紫の瞳からは、さっきほどまでの冷めた色が薄くなっている。蒼瀾は、美波が何を考えているのかますます分からなくなっていた。これから手に入る魔石まで、すでに使い道を計画している?まさか……本当に彼女は変わったのか?魔石を握る手に力を込めた幽弦の瞳には、複雑な感情が入り混じっていた。今も美波の本心が読めない。だが、明らかに利益を得たのは自分だ。幽弦は喉を鳴らし、こう言った。「ランクが昇格した後、もし高ランクの魔物に出くわしたら、俺が先陣を斬ろう」その言葉に、獣夫たちが何も反対しないのを見て、美波は彼らが聞き入れてくれたと思い、急いで続けた。「みんな怪我してるけど、今からまだ歩ける?」彼ら一人一人の怪我に目をやった美波の胸の中は、焦りでいっぱいになる。さっきの戦いでかなり時間を取られたが、日没までに休憩場所へ着けなければ、それはそれで厄介だった。焔牙が答えた。「薬草を貼ってしばらく経ったし、血も止まった。お前を背負うのだって特に問題ないだろう」そう言いながら、焔牙は血の止まった傷口を美波に見せる。焔牙はもちろん心から美波を背負いたいわけではない。ただ早く美波に血をもらって、契約を解かせたかったのだ。他の獣人たちも頷いて大丈夫だと伝えた。誰も文句がないのを見て美波はほっとし、すぐさま言った。「じゃあ今すぐ出発しよう。日没までに休める洞窟を見つけないと!」みんなで荷物をまとめ始める。幽弦は一度美波を見ると、死んだ鰐の魔獣のもとへ歩み寄り、その皮を剥いで獣皮の袋に収めた。獅子に姿を変えた焔牙の黒く立派な鬣は、日光の下で艶めいている。獅子は少し屈み、背中を平らにすると、美波が登ってくるのを待った。美波はそっと焔牙の背に登り、両手でたてがみを掴む。「さあ、出発しよう」焔牙は低い唸り声を上げると、駆け出した。速度は午前中と変わらないはずなのに、明らかに揺れが減ったと美波は感じていた。午後もまた吐くのかと覚悟していたので、美波は安堵のため息をそっとついたのだった。風が耳元を吹き抜ける中、美波から漂うかすかな草花の香りで、焔牙の心拍数は上がり、呼吸も荒くなる。そして、脳裏には日中、川辺で見た光景が何度も思い出されていた。腰まで小川に浸かる美波の方には、深い紫色の長い髪が張り付いていて
더 보기