「……王陛下、どうなさるおつもりで? サリバン公爵には運命の番との婚姻を宣告されたはず。彼を番だと公表すれば、それは婚姻の表明と同義では?」「そうだなぁ……。教会が煩いだろうけれど、まぁ、イケるんじゃないか?」「運命の番が見つかるまでの、要は愛人と言う事ですか? 発情しないΩと?」「ウケイがこの話を良く思わないのは分かるけどね。彼の命には代えられんだろう?」「それはまぁ……そうですが」 オルタナは王の膝の上に乗せられているこの現状で精一杯で、話が耳に入って来ない。 何でこんな状況になっているのか。 早くここから降りたい。 降りたい。 降ろしてくれ。「オーリィ、こっちへおいで」 見かねた公爵のその言葉を聞いた瞬間、オルタナは王の膝の上から脱兎のごとく飛び出し公爵の後ろにしがみついた。 怖かった……。何だ、コレ。「おや、逃げられてしまった」「大丈夫だ、オーリィ。兄上は子供が好きすぎる変態なだけだ」「変態って言うな。お前だってその子を番にしたいんだろう?」「オーリィは立派な青年です」「見た目は少年だが?」「見た目は関係ないでしょう? 王妃陛下だって立派なレディでは?」「ラティは私の唯一だ。他の誰にも真似の出来ないファーストレディだよ」 この兄弟は本当に頭が良いのだろうか。 オルタナはようやく耳に入って来た会話に首を傾げた。 よくよく俯瞰で見れば、王と元王弟と王妃の側近がここにいるだけで、何やら異様な空気が漂っている。 異国には三人寄ればナントカ……って諺もあるらしいが、この三人が寄っていたら国家転覆ですら朝飯前に見えてしまう。「オルタナ殿はどうなのですか? この話、納得されてますか?」 そうウケイに聞かれて、一瞬公
Last Updated : 2026-04-29 Read more