「じゃあ、一緒に腹を括ろっか」「え?」「いやさぁ、王陛下やウケイ様にまで話持って行ってるんだよね? って事は、契約番なんてヴィー様お得意の方便じゃないかって思うのよ」「うぇ? いやでも公爵家の番ですから、王陛下に認可して貰うのは当たり前……」「それはそうだけど、ウケイ様がいる所で言ったってのが、ちょっと引っかかる……」「どういう意味ですか?」「何ていうの、あの二人って仲悪いわけじゃないんだけど、同族嫌悪? ヴィー様も好んで絡まない感じだから、割と本気だと思う」「いやでも、ウケイ先生はたまたま居ただけかも……」「いやいや、あのヴィー様よ? 言うと拙い話なら、王陛下だろうと口止めするわよ、あの人」 ミレーにそう言われたら、やりそう、と思ってしまう。「オルタナはヴィー様が本気だって分かったら、頑張れそう?」「え?」「だって、オルタナの話聞いてたら自分は好きだけど、ヴィー様がそうじゃないって風に聞こえるけど?」「いや、実際そうでしょう……?」「分かった。じゃあ、ヴィー様の執着を見せてあげましょう」 そう言ったミレーに公爵邸の応接間へと連れて行かれる。 ソファに腰かけ、半渇きの髪に香油を塗って綺麗に梳かしてくれた。「髪、短いのも似合うわ。素敵よ、オルタナ」「あ、ありがとうございます……?」 そう言ったミレーが、恭しく平たい箱を持ってソファの前に片膝をついた。 まるで騎士がプロポーズでもするかのような雰囲気を醸し出している。「ちょ、ミレーちゅっ……」「こちらを、オルタナ殿に」 急に騎士の顔になったミレーは、そう言って平たい箱を開けて見せる。 中には黒い大きな宝石の付いた首飾りが入っていた。 発情したΩが項を守る為に付ける首飾りだ。
Last Updated : 2026-05-05 Read more