Semua Bab 社長、離婚した奥様が世界的トップモデルになっています!: Bab 191 - Bab 200

219 Bab

第191話 命をかけた誓い

 「杏華ちゃん!   大丈夫!?」「杏華!」泣き崩れた私を、紗耶香さんと夏希さんが駆け寄り支えてくれる。「どうした杏華!」すると、一弥さんも大声で叫びながら私の前にすぐに駆け寄り、ガシッと両肩を掴んで、泣き崩れた私の顔を覗き込む。「ちょっと……辛かった想い出と……、今のこの幸せに……感情がおかしくなっちゃって……。ごめ……んな……さい……」私は泣きながら、一弥さんになんとか答える。感情が不安定になっていた私は、一弥さんに辛かったというその言葉も、隠さず伝えてしまっていた。「すまない……!  すまない杏華……!」一弥さんはその瞬間ガバッと私を強く抱き締め、私と同じように声を震わせながら叫ぶように何度もその言葉を繰り返す。「うっ……」その一弥さんの温かい温もりと言葉に、私はまた涙が止まらなくなる。「すまない……杏華……」一弥さんは私を強く抱き締めたまま、私が泣きやむまで何度もまた繰り返し呟いた。それからひとしきり泣いたあと、私はようやく落ち着き一弥さんに声をかける。「一弥さん……。ごめんなさい……。もう……大丈夫……」「本当か……?」一弥さんは私を抱き締めながら、そっと私の顔を覗き込む。「うん……」「あの。紗耶香さん。夏希さん。ちょっと杏華を頼んでもいいですか」「もちろん」「はい!」一弥さんの代わりに、力の入らない私を二人が手を貸して支えてくれる。そして長く連なったソファーの上に、二人がそれぞれ私を抱え支えながら、そっと座らせてくれる。「ちょっと今から俺に時間をほしい──」私はその声の方に振り向く。すると、一弥さんがその前に立って、こちらの方に真剣な眼差しを向けていた。私の両隣で紗耶香さんと夏希さんが支えてくれ、その紗耶香さんの横に詠司さんも座る。詠司さんも、厳しい真剣
Baca selengkapnya

第192話 心に強く決めた大きな覚悟

 私は、いろんな感情が溢れまくって、胸がいっぱいになり、うまく言葉で出てこない。「杏華……」一弥さんは言葉にしない私を、不安そうに見つめながら名前を呟く。「杏華ちゃん……。今まだそこまで考えられそうにないなら、時間もらってもいいんだよ?」「そうだよ。杏華。杏華自身の気持ちを一番大切にして」紗耶香さんと夏希が、心配そうに私に声をかけてくれる。「……私……」「うん……」私を支えながら、紗耶香さんが頷く。「私……、一弥さんを……、信じ……たい……」私は声を必死に絞り出し、言葉にする。「──杏華!」すぐに一弥さんの声が聞こえる。「だけど……。今までの、一弥さんとの辛かった時間は、私の中で消えない……のも、確か……なの……」「あぁ……わかってる……。決して消してほしいだなんて思っていない──」「それでも……、あなたと今こうやって、いろんな時間を過ごしてきて……。今のあなたが私にどう向き合ってくれているのか……、ちゃんと私を見てくれていて……、私を大切にしようとしてくれているのも……わかるから……」「ん……」「だから……、これからの……あなたを……信じてみたい……」これが私の今の気持ち。ホントはいろんな感情でぐちゃぐちゃだけど、一度は心から死ぬほど愛した人。何があってもずっとその想いが消えなかった人。私の中で、彼という存在は、どこまでも大きい、その事実は、やっぱりなくなることはないから──。彼といることで、私は誰よりどんなときよりも、幸せを感じられるという、今までよりもっと大きくなってしまったその気持ちを、私も大切にしたいから──。何より、私は……このお腹の子たちと、一弥さんと、四人で、心から笑顔になれる……そんな家族を作りたい……。「杏華……。ありがとう……。ありがとう……」一弥さんは、その言葉を噛み締めるように頭を下げ何度も呟く。「一
Baca selengkapnya

第193話 変わり始める二人の新たな人生

 「もちろんよ。一弥くん。私と詠司は、そばで杏華ちゃんを守りたくて、ここに引っ越してきたの」「──あぁ。杏華ちゃんは、必ず……俺たちが守るから」「私もです!  いつでもどこでもずっと杏華のそばで守り続けますから、任せてください!」すると三人とも笑顔で力強く答えてくれる。「ありがとう──」一弥さんがまた頭を下げる。「ありがとうございます──!」私も三人に頭を下げてお礼を伝える。正直、ここまで言ってくれている一弥さんが、守れなくなるかもしれないということが、どういうことなのかはわからない。だけど、あの一弥さんが私のために、こうやって何度も何度も頭を下げて、私を守ろうとしてくれている。それを見ていると、一弥さんのそこまでの覚悟と立たされている立場のようなものが、痛いほど伝わってくる……。本当はどういうことなのか一弥さんに全部聞いてしまいたい。でも……、一弥さんは私を巻き込みたくなくて、今までずっと黙っていてくれた。それは、きっと私が想像出来ないような、大きな何かが存在しているということだとわかる。それなら……いつか、彼の方から話してくれるときを待つしかない──。「杏華。ここまでお前に伝えてしまったが、これから俺の出来る限りの力で守っていくから安心しろ。お前はとにかく、今は一番に自分と子供たちのことを考えろ」「わかった……」「杏華ちゃん。不安なこと心配なこと、たいしたことないことでも何でもいいわ。すぐ近くに私たちがいるんだから、いつでも遠慮なく声をかけてくるのよ」「はい。わかりました」「じゃあ、あとは二人でゆっくりちゃんとこれからのこと話し合うのよ」「はい」「わかりました」三人は、一弥さんのすべての話を聞き、そのあと私と一弥さんと、しっかり話し合うようにと念を押して帰って行った。二人きりにされると、なんだか少し照れくさい雰囲気に急に変わってしまう。私たちは
Baca selengkapnya

第194話 遠慮のない過保護の始まり

翌日朝。「杏華。体調は大丈夫か。もし少しでも調子が悪くなればすぐに言え。絶対無理はするなよ」一弥さんは今日の現場に行くため、また運転手の崎山さんの高級車を用意してくれた。この車に乗るまでも、私のバッグを持ってくれ、隣を歩く私を何度も気遣いながら歩いてくれた。そして今も後部座席の隣で、一弥さんは私を気にかけ声をかけてくれる。「フフッ。まだ大丈夫だよ。でも、ずっと気にかけてくれてありがとう」「昨日は、あれからちゃんと眠れたか──」「──うん。すごくよく眠れた」「そうか。よかった──」「実はね、あなたと結婚してからも、離婚してからも、こんなにぐっすり眠れたのは初めてだったの」「初めて……?」「うん。こんなにも安心して幸せな気持ちになったこと、一度もなかったから……。その幸せをずっと噛み締めながらベッドに入ったら、いつの間にか朝になってたの。目覚めもスッキリよ」正直私は昨日の夜、ずっとあれから浮かれたままだった。一弥さんの言葉を姿を、何度も頭の中で思い浮かべては、夢じゃないかと何度も思った。忘れたくなくて、眠りにつくまで考えていたら、ホントに穏やかに朝まで気持ちよく寝れていた自分に少し驚いてしまった。幸せな気持ちになると、こんな安眠効果があるなんてことも初めて知ったな……。すると、一弥さんが隣から私の手をギュッと握り締める。「え、一弥さん……?」「これからは……、ちゃんと毎日安心させられるようにするから──」一弥さんは、私に手を重ねながら少し切なそうに笑う。「うん……」すると、一弥さんが私の顔を下から覗き込む。「えっ? 何!?」私を覗き込みながら、じっと見つめる視線に、私の胸は大きく跳ねる。「うん。スッキリしている顔をしているな」そう言って穏やかに微笑む。安心したかのような表情で笑う彼に、今度はまたキュンとなる。「ちなみに俺は、お前が心配であまり眠れなかったがな」「え!?」驚いて一弥さんの方を見ると、本当か冗談かわからないような表情で一弥さんが笑っている。「なら、スタジオ着くまで、少しでも寝て!」私は彼のその言葉に少し焦った反応をし、今度は私が彼の顔を覗き込む。「いや。寝る時間がないのは問題ない」「問題ないって……」「それより──。俺はこうやって、お前と少しでもいろいろ話をしていたい」そう言って私の手
Baca selengkapnya

第195話 本能が伝える危機感

それから、しばらくしてスタジオに到着。「杏華。一本電話を入れてから俺は関係者へと挨拶に行くから、先に楽屋へ入っていてくれ」「わかった」車から降りると、一弥さんはそう言って、少し場所を離れ電話をしに行く。私はそのまま楽屋へ向かおうと、建物の中に入りスタジオに向かおうと廊下を歩いていると、前方から今日共演する神崎さんが歩いてきた。彼はずっとまっすぐ私に視線を合わしながら、こっちに向かって歩いてくる。そして私の目の前で彼が立ち止まった。「モデルの杏華です。神崎さん。今日はどうぞよろしくお願いいたします」彼がじっと見つめる視線に少し気にはなりつつ、とりあえず私は神崎さんに挨拶をする。今日の撮影は、神崎さんあってこその企画。彼が表紙を飾り巻頭ページの特集を企画するだけで、その雑誌の売れ行きがかなりすごくなると、今回の撮影をするに辺りそんな情報も耳にした。だけど、さっき一弥さんが神崎さんのことでボソッと呟いていたようなことを、実は前もって夏希も言っていたような気がする……。『神崎さんは、トップスターであるけれど、女癖はかなり悪いから距離感に気を付けてね』そのときは、特に自分には影響ない話だと思って、そこまで深く気にはしてなかった。だけど、車での一弥さんの反応も、もしかしたらそのことを気にしてなのかもと気づく。そして自分には関係ないと思っていたそれは、神崎さんと最初に顔を合わせた今この瞬間から、実は始まりだしていた──。挨拶をした私に、彼はじっと見つめながら、更に顔をぐっと近づける。彼のあまりの近さに、私の視界は彼の顔で覆い隠される。私はその距離感に驚き固まる。すると、彼はそんな私から視線を外さず、私に告げた。「──ようやく会えたね。杏華ちゃん」そう言って私を見つめながら神崎さんは微笑んだ。「ずっとこのときを待ってたんだ」「……え」私が反応すると、神崎さんは少し意味ありげな表情で、どこか満足気に笑う。「君のこの先の将来の成功も可能性も、今日の俺との出会いで、どんな形にでもなるってこと教えてあげる」「……それは、どういう」思わず私が聞き返すと、彼はまた私に近づいてきたかと思ったら、耳元にそっと顔を近づけ──。「俺の力で、君をモデルとしても女としても最高にしてあげるよ」彼がそう耳元で囁いた──。私はその言動に驚き、彼を思わ
Baca selengkapnya

第196話 格の違い

すると、その瞬間。誰かに腕を引っ張られ、私は勢いよくバランスを崩す。そして気が付けば、私は一弥さんの胸に飛び込むように引き寄せられ抱き締められていた。──えっ!?片方の腕を引っ張ったまま、彼のもう片方の手は抱き締めた私の腰に添えられ、スッポリと彼の中に収まってしまっている。えっ、一体何が起きてる──?「大丈夫か。杏華」すると頭上の方から優しく一弥さんの声が聞こえる。私はその声に気づき、顔を上げると、一弥さんがしっかり抱き締めたまま、私を心配そうにそっと見下ろしながら見つめている。「だ、大丈夫……」抱き締められたまま、彼の心臓の音も私の心臓の音もどちらも聞こえるような距離で、逞しい彼の胸板に、思わず私はドキドキしながら手をそっと触れる。こ……、これはたまたま抱き締められている勢いで動けないだけ──。あまりのこの予想しない触れ合いに、私は一人脳内で言い訳なんかしてしまっている。「もう大丈夫だ」そう言って彼は私を更にギュッと抱き締める。彼は、私を安心させるかのように、優しい微笑みを向けてくれる。「おい。なんなんだよ。あんた」「あなたこそ、杏華との撮影はまだのはずだが? 無駄に彼女に近づくのはやめていただきたい」彼は私を抱き締めながら、神崎さんから守るように自然に角度を変えていき、自分が盾になるように私を遠ざける。「何? あんたマネージャー? にしたら、ちょっと距離近すぎて異常なんじゃねぇの?」「──お前には関係ないことだ」あおるような神崎さんの言葉に、一弥さんは冷静に答える。「──あぁ? 関係ない? 今日の撮影、誰のための企画かわかってんの?  俺のために日本で一流の衣装にスタッフに勢ぞろいしてんの。そんな一流の神崎龍我の相手役としてお前んとこのモデル選んでやったんだぞ? これ台無しにしたら、その子のモデル生命どうなるかわかってんの?」一弥さんが冷静に対応してしまっていることで、神崎さんはどんどんイラついた感情を露にしていく。「一弥さん! 私なら大丈夫だから!」「だが、しかし……! あからさまに、この男はお前のことを──!」「せっかくいただいたお仕事だもん! 皆さんに迷惑かけたくないし、こんなことでこの仕事なかったことにしたくない!」「杏華……」私の言葉を聞き、一弥さんは私を見つめながら少し切なそうな表
Baca selengkapnya

第197話 仕掛けられた罠

一弥さんのその言葉は、どういう意味だったのかわからなかった。怒るわけでもなく、ただ穏やかに笑って言ったあの言葉は一体……。それから私は夏希にメイクとヘアセットをしてもらい、神崎さんとの撮影で使う衣装を着る。「わーお。なかなかの際どい衣装だね~」夏希はその衣装を着た私を見て思わず呟く。「やっぱりそうだよね……。胸元の辺りと、このスカートのスリットが思ってたより大きく開いてて、ちょっとビックリしちゃった……」「だね~。でも杏華さすがだわ。このドレス着こなせるの」「なんかこういうの着るの初めてで……」あまりのラインの出た露出した服に、私は服をちょっとずつ引っ張ったりしながら、ソワソワしてしまう。「てか、この衣装、桐生さん見たら確実にブチ切れ案件だと思うんだけどねぇ~。よくこれ許したなぁ~」夏希が私の衣装をマジマジと見ながら呟く。私自身もちょっとこれは恥ずかしい……。しかもここまで身体のラインがピッタリな衣装だと、妊娠してるお腹が目立たないか、少し気になってしまう。「これ完全に神崎龍我の好みの衣装だわ……」「そうなの?」「うん。あいつ、こういうセクシー系の女と絡むの大好き人間だからさ。杏華にご指名かかって、実際どんな衣装用意されてるかと思ったけど、まさかここまでとは……。でも神崎と共演するということは、あらかじめこういうことは予測出来てたはずだけど……。桐生さん、よくこの仕事受けたな~」夏希のその言葉に、私はまた一弥さんの気持ちがわからなくなる。「彼にとっては、別にここまで見せたところで、仕事だからと割り切ってるのかも……」そう自分で呟いて、少し虚しくなった。きっと心のどこかで、彼は嫉妬……とまではいかなくても、ここまで見せることは嫌がってくれるような気がしていたから……。だけど、『好きなだけ、やればいい』と彼が言ったのは、きっと私が彼の中でまだそこまでそんな存在になれていないということなのかな……。そう考えると、少し悲しくなってしまう……。「いや、ありえないよ。桐生さん絶対そういうの許せないタイプだと思う。桐生さんのことだから、何か意味あってのことかもね」夏希がそうは言うものの、まだ何の確信も持てなかった私は、結局撮影の時間が迫り、その衣装のまま神崎さんとの撮影場所に向かった。スタジオの入り口前まで行くと、すでにそこに一弥
Baca selengkapnya

第198話 王者の反撃

一弥さんが急にストップしたことで、周りがざわざわとざわつき始める。「おい! マネージャー! 何勝手に止めてんだよ!」ちょうど私に触れようとした神崎さんの動きが止まり、矛先は一弥さんの方へと向く。「それ以上汚い手で杏華に触れないでくれ」「……は? 何言ってんの? お前。おたくんとこのモデルのために、こっちは衣装やスタッフ手配してんだぞ。今更仕事降りるとか許されないんだけど」当然怒り心頭になっている神崎さんは、一弥さんにその怒りをぶつける。だけど一弥さんは平然とその話を聞いている。そして神崎さんの話を聞き終わった瞬間、ふっと下をふうつむきながら笑う。「誰が降りると言った」「──は? お前このまま続けるつもりかよ。それなら撮影にマネージャーごときが、うるさく口挟むんじゃねえよ!」「──ここからはもうお前の出番はない」「何言ってんの? これは俺のために用意された企画だぞ」「この瞬間に、それは杏華独占の撮影に切り替わった」「独占……?」「お前に本物の一流はどんなものか見せてやる」そう言った瞬間、スタジオにスーツを着た少し場違いな人たちが入ってきて、何やら重厚なトランクケースのようなものを次々と運び入れていく。「え……あのロゴってまさか、世界的有名なブランドの『CÍYÀ(シーヤ)』じゃない?」「うわっ、あの刻印光りまくってんじゃん。嘘ッ、あれ本物のゴールド!?」「セレブしか手に出来ないCÍYÀのブランドがなんでこんな場所に……?」運び込まれていくそれらを見て、スタッフさんが騒ぎ出す。そのブランドは私でも知っているものだった。いや、知っているというレベルにまでなってもいないかもしれない。この前、夏希に、このCÍYÀのブランドの話を聞いたところだったからだ。夏希が将来関わってみたい夢のような憧れの存在のブランドがあると言っていたのが、このCÍYÀだった。このCÍYÀは世界中のセレブしか手に出来ない高級ファッションや高級ジュエリーなど、あらゆるファッションの最高級品を扱うハイブランド。日本でそれを手に出来る人も、ごくわずかの本当のセレブのみらしい。私にはそんな世界に当然縁もないし、関われるような人間でもなかったから、夏希に聞くまでそんなことさえも知らなかった。隅の方で私を見守っていた夏希も、そのブランドを見つけて目を見開き
Baca selengkapnya

第199話 極上で贅沢な誓い

 彼のその言葉に周りの人たちは衝撃を受け言葉を失い、その瞬間静寂に包まれた。「は……?  あのCÍYÀのブランドが、まさか……こいつの……?」神崎さんは、少し震え気味の声で呟く。「え……一弥さんのブランド……?」私も驚きながらも静かに彼に尋ねる。「あぁ、そうだ」すると、彼は私をまっすぐ見つめながら、力強く答えた。「CÍYÀのブランドは今まで世間にオーナーを公表しておりませんでしたが、我が桐生財閥の桐生一弥様こそが、正真正銘世界最高峰ブランドCÍYÀのオーナーです」秘書の守屋さんが、今まで明かしてこなかった衝撃の事実を告げた。「嘘……だろ……。CÍYÀ(シーヤ)……一弥(ICHIYA)……。そういうことか……!」神崎さんはその事実を聞き、悔しそうに隣で呟く。「え……桐生財閥……。桐生さんって、そんな財閥のすごい人だったの!?」「世界中の有名人でも会うことも知ることも出来なかった、あのCÍYÀのオーナーがここにいるとかヤバすぎなんだけど!」周りはどんどんそのすごさを受け入れて、また騒ぎ始める。「守屋。すべて用意出来たか」「はい。ご指示通り、杏華様のために、今季のCÍYÀの未発表の最高級ドレスと、パリの本店で厳重に保管されておりました非売品の10億円の価値がある最高級ジュエリーをお持ちいたしました」守屋さんはそう言いながら白い手袋をはめ、重厚なトランクケースを開き、そこからそっと大切そうにケースを取り出す。そのケースを開くと、そこにはたくさんのダイヤが散りばめられた、この世のものとは思えないほど鮮やかに美しく光り輝いたネックレスが入っていた。「うわっ、あれが10億円!?」「ダイヤの量と輝きハンパじゃないんですけど!」「杏華さんのために10億円の非売品のダイヤを用意するなんて、この二人どんな関係!?」周りでは、更にそれを見て口々に呟いていく声も、私はどこか映画を見ているような現実離れしたことに思えて、た
Baca selengkapnya

第200話 大切に守られる幸せ

 その思いもよらない夢みたいな彼の言葉に、私はうまく言葉が出てこなかった。あまりの感動のその言葉に、瞳が潤み、ただそのまま彼を見つめてしまう。こんなにもたくさんの人に囲まれながらも、彼は私を今までにないほど甘く優しく見つめる。「──杏華」そして、彼は優しく見つめながら、手を差し出す。私はそんな彼の瞳とそこにいるだけで大きな包容力を感じるその雰囲気に、私は自然と彼を見つめながらその手に自分の片手をそっと重ねた。すると彼は、優しく微笑む。「これからお前をこのCÍYÀで、極上のモデルとして輝かせてやる」「一弥……さん……」そう呟くだけで、私はいっぱいいっぱいになる。彼の一つ一つの言動に、私は心臓が飛び出るほどドキドキして、息をするのも忘れそうになる。周りの人たちがいることも気にならなくなってしまうほど、私は目の前の素敵な彼に吸いこまれるように、彼のすべてに釘付けになる。こんなお姫様のように扱われて、私は映画やドラマの世界に飛び込んだかのような幸せで不思議な感覚になってしまう。どうしよう……幸せすぎて泣きそう……。こんなに幸せな出来事が私に起きるなんて信じられない……。夢なら絶対醒めないで……。どうか私からこの幸せを奪わないで……。遠くから見ている人たちが自然と私たちを囲み、中心の広い空間へと彼が手を引き、二人だけの空間へと誘う。私は彼から目を離せないまま、彼に手引かれ一歩一歩彼の方へと足を進めて行く。「お前の真の美しさを俺に見せてくれ、杏華」その中心で立ち止まると、彼は私を見つめながらそう告げた。「はい……」私は壊れそうになるほど高鳴る胸を手で抑えながら、彼を見つめ静かに呟いた。そんな私を見つめ嬉しそうに微笑む彼。「じゃあ、あとは任せてくれ」「──わかった」私が頷くと、彼は私から手を離し、今度はCÍYÀのオーナーらしく、周りの人たち
Baca selengkapnya
Sebelumnya
1
...
171819202122
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status