一弥さんがこの雑誌のすべてを買い取ったことで、神崎さんの撮影したものはなくなり、そのあとからは私メインのCÍYÀの撮影へと変更。そのあとすぐに私だけの撮影に切り替え、用意してくれたドレスに似合うメイクを夏希に仕上げてもらうことになった。夏希は、CÍYÀのドレスを着た私のメイクを出来ることを、とても興奮し心から喜んでくれた。そしてヘアメイクが仕上がり、そのドレスを着て、再度スタジオのセットへと戻ると──。そこには、さっきにはなかったCÍYÀのドレスが更に魅力的に見える素敵なセットが組まれていた。私はそのセットを見て、うっとりする。あの場所で、私はこのCÍYÀのドレスを着て撮影するんだ──。「──杏華」すると、一弥さんがそばまでやって来て声をかける。「一弥さん」後方に来た一弥さんの方へ振り向き、私は返事をする。だけど、振り向いた瞬間、一弥さんが目を見開いたまま、私の姿を見て固まってしまっている。「一弥さん……? どうかした──?」私が声をかけると、ようやくハッとした顔になり、私と視線を合わす。「いや……。思ってた以上に、杏華が綺麗すぎたから、言葉を失ってしまった──」「──え」ストレートにそんな言葉を言われて、私は驚いてしまう。「杏華。そのドレス姿。よく見せてくれないか──」「あっ、うん」私は少し恥ずかしく思いながらも、少し離れ一弥さんにドレス姿を見せる。「──うん。今までで一番綺麗だ。よく似合ってる」しっかりその姿を見てくれた一弥さんは、満足そうに微笑み私に伝える。「──ホント?」「あぁ」「嬉しい」「CÍYÀを作ってよかったよ──」一弥さんは呟くような声で、そんな言葉を言った。私がこのCÍYÀのドレスを着て嬉しいと思うように、一弥さんも私が着ることで、そんなふうに思ってくれていたらいいのに。
Read more