宇宙港のドックに係留されたハンニバルは、増設装甲を再び取り付ける段階だった。 この世界の人類は、電磁障壁や重力シールドといった防御手段を持っているが、結局のところ最後は目に見える装甲が頼りだった。 カッコイイ一体型の装甲が憧れだが、いまは増設や交換が便利なモジュール装甲を採用していた。 安易に空間装甲を自由に作ることも魅力だった。 なかなかに見栄えと機能の両方をローコストで兼ねそなえるのは難しかったのだ。 被弾して取り替えた装甲モジュールに手を合わせる。 無機質なものへの感謝の態度は不思議に思う人が多いかもしれないが、確かに私の代わりに壊れてくれたのは間違いなかった……。 大型ミサイルが皆の居住区に炸裂したかと思うと、今でも身の毛がよだつのだ。☆★☆★☆ 蛮王様に呼び出され、惑星リーリヤに降り立つ私。 きれいな格好をしてこいと言われたので、紳士服屋にはいる。 お前は一枚くらいは持ってないのかと言われそうだが、今日はタヌキとクマの分だ。「キツイぽこ!」「こんなのいらないクマ!」 二人とも我儘を言っていたが、美味しいご飯が食べられるからと言って聞かせた。 これで美味しいご飯が出なければ、逆に私がキビシク教育されてしまう……。 ……実は今日は私の任命式だった。 私の幕僚である彼等も出席するのだ。「ヴェロヴェマ様ですね、どうぞこちらへ」 幸運なことに会場はホテルだった。 テーブルの上には、肉や寿司などの上等なご馳走が並ぶ……。「励めよ!」「はっ!」 蛮王様から頂いたのは男爵への叙任だった。 なにが有難いのかと聞かれると、帝国からの俸給が貰える。 帝国では侯爵や伯爵だと一星系、子爵だと有人惑星一つくらいの支配が許されるらしい。 蛮王様は実際には侯爵や伯爵クラスの辺境王爵だ。「では、新たに帝国男爵におなりのヴェロヴェマ様より、ご挨拶頂きます!」 ま……まてよ!?「ほ……本日は御日柄も宜しく……えとえと、……」 ……ワハハハ。 会場は確かに和んだ。 ……しかし、流石に凹んだ。 カンペなしの挨拶とか、もの凄く大変だった。 たまに会社でも偉い人って即興で挨拶するもんな。てか、いまや自分がお偉いさんだよな……。 爵位持ちになったから、もしかして今日から閣下と呼ばわれるのか? 爵位持ちになったことで、衛星アト
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