جميع فصول : الفصل -الفصل 60

148 فصول

第51話……ヴェロヴェマ死す!?

「敵機来襲!」「敵機来襲!」 敵艦載機の来襲に警戒する警報で目を覚ます。 誰かが艦長室のベッドに運んでいてくれたようだ。  時計を確認する。 ……8時間くらい寝ていたか。 軍服のまま寝ていたので、軍帽を被り、そのまま急いで艦橋に戻った。「おはようございます提督!」「状況は?」 副官のクリームヒルトさんから資料を受けとる。 私が寝ていた間は敵が来ていなかったようだ。「攻撃機32機、制空戦闘機8機の模様です!」「B-869ブロックに対空砲で追い込み、ミサイルで仕留めろ!」「了解ポコ!」 寝たために頭の体力が戻ったのか、自分でも自分の指示が的確だと驚く。 まぁ、この世界で沢山の戦闘経験を積んでいるからなのだが……。「敵機撃墜6機確認、敵機後退します!」「よし! 今のうちに補給と修理を急げ!」「了解ニャ♪」「まかせろクマ♪」 装甲機動歩兵の弱点は艦載機だ。 相手も次々に嫌な攻撃を繰り出してくる。 誘導灯が点滅し、補給艦とのドッキングを果たす。 傷病兵を移し、エネルギーや物資を受け取るハンニバル。 追加の装甲板を急いで装着して、敵の猛攻に備えるエールパ星系艦隊。 しかし、その後は敵の攻撃も散漫だった。 お陰で皆の余裕もある。 横を見れば、副官殿がキビキビと指示を出している。 しかし一体……彼女は何時寝ているのだろうか。☆★☆★☆ その後、三日間も戦闘が続いた。 二日目にはエールパ星域から、シャルンホルストさんが率いた援軍も加わったこともあり戦局は好転。 ルドミラ教国艦隊はアルデンヌ星系侵入より6日後に全軍撤退してくれた。 ……有利な防衛戦とはいえ、大勝利であった。 その後、我々は艦上で戦勝を祝い、食糧庫を開放し簡易の戦勝パーティーを開いた。 多少のアルコールとタバコも振舞った。 皆が喜んでいるのを見届けた後、私は艦長室に戻り帽子をとる。「……ふう、疲れた……」 支店で営業部隊を率いる支店長も人知れず苦労していたのかな、などと思いゲームをログアウトして現実世界に戻った。☆★☆★☆ 私は現実に戻り、風呂に入った後に近くの居酒屋に行った。 現実でのひとり戦勝祝賀会である。 ちょうどお腹も減っていたし……。「いらっしゃい♪」 店員さんに会釈をして、お一人様用のカウンター席に座る。「餃子二人前
اقرأ المزيد

第52話……武装商船ハンニバル

『……先週、暴徒に襲われたヴェロヴェマ大佐は、以前意識不明の重体の様です』『……緊急手術が行われたようで依然として……』 ……。 …………。「はい、提督あ~んしてください♪」「あ~ん♪」 ……もぐもぐ。 うさぎさんカットのリンゴが旨い。 私は先日、熱心なルドミラ教徒にわき腹を3か所刺された。 救急車で惑星リーリヤの病院に搬送されるも、翌日にはある程度回復していた。 一つ目巨人族ギガースの緑色の体は丈夫だったのだ。 もし、人族の体だったら危険だったと思う。 同じく緑色の肌を持つ副官アンドロイドのクリームヒルトさんに介抱してもらっている。 ……しかし、退屈だった。「ハンニバルに帰りたいなぁ……」「それはダメですわね」 私は今回、いわば政治的入院だった。 今回の件は、ルドミラ教国としては、熱心な信者の行動は勇敢な行為と賞賛されているらしいのだ。 先日のアルデンヌ星系を私が無事防衛できたことが、先方にとっては屈辱らしい。 ……よって襲われたという訳だ。 しかし、私がすぐに退院しては先方のメンツに関わる。 よって、帝国政府中枢から『しばらく重症なふりをしておく』よう言われているのだ。 先の共和国との戦いでの大敗以降、戦力が整わないうちは、ルドミラ教国のご機嫌を損ねたくないのだ。 しかし、この件は軍部でも知らない人は多いらしい。 私が二階級特進で少将になる話もあるくらいだ。 やはり生きたうえで出世して少将になりたいものだ。 ……PIPIPI。 ビデオチャット通信が入る。 蛮王様だった。「元気に病人やっとるか?」「お陰様で元気です!」「それはなによりだ。でな、……」 エールパ星系艦隊司令官の私が重症(?)を負ったために、後任の司令官が赴任してくるそうだった。 シュレーダー少将という中年の方らしい。 軍中央から送られてくる官僚的な軍人らしく、蛮王様は扱いづらくて嫌みたいだった。 たぶん、向こうも嫌なんじゃないか、ってのは言わないでおいた。 私としても、ブタ亜人の外見で好物のトンカツを美味しく食べる景色は何とも言えないのは内緒だ。「……では、軍人としてはおとなしくしていろよ!」「はっ!」 実は『軍人としては』ってのが肝である。 あまりにも退屈なので、蛮王様に相談して、一介の商人になりすまして衛星アトラス
اقرأ المزيد

第53話……晩御飯をGET!? ~青い点~

「早いもの勝ちクマ♪」「頂きます♪」「……酷いポコ!」 我がハンニバルの食堂は残酷である。 サービストンカツ定食をクマ整備長と私はゲットできたが、一緒に来たタヌキ砲術長はゲットできなかった。 先着8名様までなのである。「メェ~♪」 そう、羊亜人のバフォメットさんが密航してきたので、昼ご飯が一食分足らなかったのだ。「酷いポコ!」 タヌキ砲術長はお茶漬け。 ……侘しい現実。「一切れあげるメェ~♪」「わたくしも一切れ」「……あ、有難うポコ♪」 タヌキ砲術長は皆から少しずつおかずを貰い、泣いて喜ぶ。 そうして無事に、お昼ご飯は切り抜けた。 しかし、今日の晩御飯で誰が敗者になるのかは、天のみぞ知るのである……。☆★☆★☆「……お仕事くださいポコ♪」 ハンニバルは小惑星破壊のバイトをこなす日々。 私はいないことになっているので、タヌキ砲術長が星間ギルドとの折衝にあたっていた。 ……そして、現場に急行。 直径2kmのどでかい小惑星に、ハンニバルの砲撃が命中する。「当たりましたわ!」 ……まぁ、誰でもあたるのだが、我が副官クリームヒルトさんは大の射撃下手である。 ちなみに距離は200mしかない。 破片が全部ハンニバルに跳んでくるような超至近距離だった。 何事も練習は大切である。「外れましたわ! 残念!」 次は、たった200mの距離で誘導ミサイルが外れた……。 ある意味、逆チートな副官殿の射撃の腕だった。 あわてたタヌキ砲術長が、小惑星から外れた誘導ミサイルを対空砲で撃墜してくれた。 ……バフォメットさんが『もう撃たせるな!』と目配せしてくるが、我が副官殿は射撃が楽しそうだった。「次のミサイルは当ててみせますわ!」 今度は多弾頭ミサイルを発射。 次々に弾頭が分裂し、至近距離にある小惑星に……。 一発も当たらなかった……。 ……すごい腕だね。☆★☆★☆ 2か月ずっと小惑星破壊も何なので、現実には行ったことのないカジノというところに来てみた。 なんだか明るいネオンが多くて、音楽の音量も凄い所である。「こちらがコインになります!」 受付のようなところで幾ばくかのコインを購入する。「勝負だポコ!」「やってやるぜクマ!」 皆でコインを等分して、二時間後に落ち合うと約束した。 …………はずれ。 ……は
اقرأ المزيد

第54話……デスペナルティ

「……ゲームの中で地球を見たって?」「見たんだよ、あれはきっと地球だと思う」「そりゃあ、ゲームを作った人がそういうものを作っただけじゃないか?」 私はゲームを薦めてくれた兄に電話をしていた。「他にも前に、コンビニのTVでゲームの宇宙船を見たんだよ」「……」私はまくし立ててしゃべる。兄は意外と冷静に聞いてくれた。……ゲームの中での話にも、うんうんと頷いてくれた。「じゃあそういう現実もあるんだろうな……」「ぇ!?」 私は驚く。 リアリストな兄なら、そんなのは空想だと笑って否定してくれることを期待していた自分がどこかにいたのだ……。「カズヤ……重力って知っているか?」「知ってるよ、そんなもの……」「じゃあ、説明してみろ!」「えと、……」 説明できなかった。 身近な事象が当たり前だと思い、深く考えることを私はしてこなかったのだ。「今の人類には重力もはっきり説明できないんだ」「今いる空間は4次元までしか人類は説明できないけど、もっと多次元の存在の可能性は大いにあるし、むしろ精神の世界も否定されたわけじゃない」 ……兄が言うことはこうだった。 我々の説明できる範囲は4次元まで。 しかし、宇宙を全て説明するには5次元以上の事象が必要である。 もしかするとVRゲームの世界が、その5次元以上の向こうの世界であることも否定できないということだった……。「……じゃあ、ゲームの世界で死んだらどうなるんだろ?」「それは分からないけど、とてもリアリティ溢れる世界なら、それに応じたペナルティがあるかもしれないな……」「…………」「……」 兄と電話を終えた後、PCでこのゲームのマニュアルを読んだ。 ……ゲーム内の死について、一切表記が無い。 デスペナルティがあるとかお金が半分になるとか、一切書かれていなかったのだ。 突然心配になり、ネットでも情報を調べてみたが、とくにそれらしき記事も無かった。 ……もし、ゲーム内の死が、リアルの自分の精神の死に直結していたら。 しかし、ひとしきり考えた後。 私は再びゲーム用のカプセルに入ることに決めた。 それは生活費を稼ぐという社会的使命以外に、もはやある程度の私の幸せが、このゲームの中の世界にあることを私が本能的に知っていたからだった。 ……結局、リスクに応じたリターン。 きっと世界は
اقرأ المزيد

第55話……ヴェロヴェマ准将へ昇進!

「……これからも朕の為に尽くせよ!」「ははっ!」 ツエルベルク星系新帝都バルバロッサ。 赤い絨毯が敷かれた皇帝玉座の間において、私は僅か8歳の皇帝に准将に任じられる。 カリバーン帝国において准将以上は将官であり、一応は将軍である。 伝統的に将軍は皇帝直々に任じられる親補職であり、皇帝以外は勝手に罷免できなかった。 今までの佐官と違い、一種独立した重臣に列したとも言えた。「有難き幸せ!」「うむ!」 膝をおり、背を屈め、8歳の皇帝に階級章を付けてもらう。 上品な赤い布地に金のラインが入ったものだった。 立ち上がり、敬礼をして、列席した来賓の最も末席に戻る。 軍で准将はお目見え以上で最下位の階級だった。 実は私は皇帝とあったのは、初めてなのである。 皇帝陛下は金髪の清楚な小さな女の子といった感じの方であった。 ……その後、軍の式典と会議に出席し、晩には皇帝陛下ご臨席の晩さん会に招かれた。 感想としては、『ご飯が美味しかった♪』くらいのモノであったが……。☆★☆★☆――その日の深夜。 クレーメンス公爵元帥の執務室に私はいた。「巨人族の貴様如きが准将とは世も末だ!」 クレーメンス公爵元帥は御不満の様だ。 そもそも、私は軍の参謀大学校を出ていない。 参謀大学を出ずに、人族ではない将官は私一人だけだった。「そんな貴様への仕事は……これだ、……」 小さなパネルを手渡される。 そこに映るのは、アメーリア女王のレオナルド王国をはじめとした、辺境星域連合国家の勢力地図だった。「辺境の蛮族たちと仲の良さそうなお前を推薦する声があってな……」「はぁ?」「……だからな、今回そのための准将だよ、ヴェロヴェマ君!」「蛮族相手には、皆やりたがらないからな……」 横で控えるパウルス上級大将に諭される。 カリバーン帝国が他国へ派遣する軍事顧問や駐在武官のTOPは准将以上との決まりがあったのだ。 ……どうやら、そのための昇進だったようだ。「蛮族どもを我が帝国の戦力とすべく練兵に勤めてもらいたい!」「はっ!」「……ってのは、表向きでな。しっかりスパイに励め! 提示報告を忘れるなよ!」「かしこまりました!」「うむ、退席せよ!」 私は敬礼をし、複雑な思いで部屋を後にした。 てっきり、アルデンヌ星系を守備した戦功で昇進したと思ってい
اقرأ المزيد

第56話……ハンニバル開発公社の危機

 ……ここ6か月の間。 私はエールパ星系以外に、辺境連合国家にも造船施設を建設していた。 依然としてこの世界の全文明宇宙において、食料不足であったためだ。 これは一重に、物資の停滞が原因だと私は考えた。 物資の運送手段があれば、食料が余った一部地域から速やかに飢餓地域へと輸送できるはずだった。 よって今まで、私は宇宙船を建造できる施設を新規に沢山作っていた。 しかし、その資金はといえば、膨大な借り入れだった。 ……とある木曜日。 ハンニバル開発公社に激震が走る。「鉄鋼とミスリル鋼の相場が暴落してるクマ!」「燃料相場も下落していますわね……」「船の値段も下がっているニャ!」「造船株が値下がりめぇ~」 我がハンニバル開発公社の事業で、資源と造船はその9割以上のウェートを占めていた。 よってこの日を前後して、ハンニバル開発公社の株価は大きく下がったのだった。「ちょっと蛮王様にお金借りて来るわ……」「……またですの!?」「完全な負け組にゃ!」「大丈夫ポコ?」 副官殿をはじめ、幕僚たちの目線が痛い。 最近まで活況だった資源と造船景気の面影は、今はもう乏しい。 ……実はここ3か月、平和なのだ。 カリバーン帝国もグングニル共和国も、そしてルドミラ教国も目立った動きは無い。 戦争する気配が無いと、軍に優先的に高値で買い上げられていた輸送船がだぶつき始める。 更には、戦争で撃沈すると思われた船舶数の予想は下がり、各種工業に対する需要が大きく下がった。 ……所謂、戦後不況だった。 この動きを掴んだ各星系の金融機関は、資源や船会社の株や権利をたたき売り、景気悪化に更なる拍車をかけた。 実際には、資源や宇宙船は足らないのだが、今までの値段が高すぎたのだ。 急激に上がった分、急激に下がる。 各種信用取引やシンジゲートの思惑売りがどんどん加速していった。 ……まさに暗黒の木曜日だった。☆★☆★☆「また金の無心か!?」「……は、はい」「今の市況をみろ! 船なんぞ余っているんじゃないのか!?」「いえ、未だに足りておりません!!」 私は不機嫌な蛮王様に、強めな声と共に資料を差し出す。 それは、今においても宇宙船が足りず、今後もひっ迫する情勢を示した資料だった。 それから二時間……私は半ば泣きながら説明する。 資料と説明は
اقرأ المزيد

第57話……合従連衡軍事同盟

――カリバーン帝国歴852年7月。「我々は真の友となる!」「素晴らしい互恵関係だ!」 カリバーン帝国とルドミラ教国の外相は、お互いの関係をマスコミの前で褒めちぎった。 カメラのフラッシュがたかれる中、笑顔で外交官たちが握手をする。 この日、二つの国は正式に軍事同盟を結んだのだ。 事の始まりは、グングニル共和国からの侵攻に際し、ルドミラ教国はカリバーン帝国に支援を求めた。 ルドミラ教国とカリバーン帝国の二つの国力を合わせても、グングニル共和国の国力に及ばない。 よって、この機会に弱者同士が手を組んだのだ。  もちろん、国防という外交的戦略として合従連衡したに過ぎず、二つの国の性質は大きく異なる。 帝国は皇帝を中心とした他民族主義であり、教国は宗教を中心とした人族至上主義である。 しかし、両国とも辺境星域に地方勢力を抱えており、彼らは戦力的に不利になると裏切る恐れがあった。 また、二つの勢力とも、貴族による帝国議会や管区大司教による議会があり、国家元首による独裁といった形式でもなかった。 よって、主義主張も大切だが、勢力全体としての利害が最も大切だったのだ。 ちなみに人口はグングニル共和国が約2億5千万人で最大であり、以下カリバーン帝国が約1億2千万人、ルドミラ教国が約8000万人であった。 熱核戦争以降、食糧難で人口が減ったまま増加してはいなかった。 よって3か国とも国力の源たる労働力である人口を求め、安易な他国侵略という基本政策に変わりはなかった。☆★☆★☆「……ということだ、ヴェロヴェマ君。20日後までに共和国領スプーン星系に侵攻したまえ!」「はっ!」 私は総司令部からのビデオチャットに向かい敬礼をする。 そして、手元のプリンターから命令書を受け取った。 それは共和国への再侵攻作戦の一環とした陽動作戦の命令書だった。 また懲りずに、わが軍は共和国に侵攻するらしい。 まぁ、ルドミラ教国がやられるのを座視してしまうより、戦略的には正しい気がするのだが……。「新たな命令ですか? 提督」「ああ、共和国に侵攻しろ、だって……」「……まぁ、命令ですから仕方ありませんわ」「そうだね」 我がエールパ艦隊は帝国軍本隊の侵攻を助けるべく、共和国の一地方星系であるスプーン星系目指して進軍するのである。 噂によると、帝国軍本隊
اقرأ المزيد

第58話……第二次アルデンヌ星域会戦 ~釣り野伏~

「あなた如き、スチュワード伯爵様の手を煩わせることもありません!」「……は、はあ……」 敵対する士官が相手なのだが、何故か敵意や戦闘意欲がわかない。 見た目が、ご近所の小学生の女の子だったからだ。「提督!」 クリームヒルトさんに耳打ちされる。 ……うん、それでいこう。「スチュワード伯爵は臆病なんだね! 君の後ろに隠れているのかな?」 ビデオチャットにて大きな声で挑発してみた。 実は臆病なのはスチュワード伯爵ではなくて、私である。 100%演技なのである。 敵対勢力の高級士官に戦う前に喧嘩を売ったのだ。 ビビりまくりで心臓がバクバクいいそうだった。「許さん! 貴様は決して生かしておかん!」「首を洗って待っていろ!!」 めちゃめちゃ大声で怒られた。 正直怖い……。 ……しかし、巧いことに挑発にのってくれた。 彼女はこちら側の星系まで出向いてくれるそうだ。 我が艦隊の作戦行動は陽動が目的なので、敵の目をひければなんでもよかったのだ。 敵は我が艦隊が駐留しているアルデンヌ星域まで来てくれるという。 そう、ここアルデンヌ星域はルドミラ教国との戦いで要塞化されていたのだ。 ここまでは、我が副官殿の策謀が当たった形となっていた。☆★☆★☆ 今回の我がエールパ星系艦隊の陣容は以下のとおりである。〇エールパ星系艦隊旗艦≪エルゴ機関搭載艦≫装甲戦艦ハンニバル〇星系航行戦闘艦≪エルゴ機関搭載艦≫宇宙母艦・オムライス装甲機動歩兵母艦・ジンギスカン〇通常航行戦闘艦≪核融合炉搭載艦≫戦艦……1隻巡洋艦……2隻駆逐艦……4隻ミサイル艦……4隻惑星揚陸艦……2隻中型輸送艦……2隻……計18隻。 残りは顧問のシャルンホルストさんとともにエールパ星系に残ってもらっていた。 前回の戦闘で激しく傷ついたオムライスとジンギスカンを大幅に改装して、各種母艦として運用している。 今回はハンニバルも左舷に滑走路と電磁式カタパルトを備え、艦載機も複数搭載していた。 全長が800Mもあるので、いろいろと趣味なものが装備できたのだ。☆★☆★☆ 約束通り、8時間後に敵はアルデンヌ星系外縁に現れた。「合図があるまで撃つな!」「「「了解!」」」 ハンニバルは単艦で敵に立ち向かう。 こちらの防御陣に敵を引き込むためだった。 ハンニ
اقرأ المزيد

第59話……逆福祉施策星系の謎

「……ですから醜い大人なんてやくにたちませんわ!」「え!?」 大人が役に立たないと発言する小学生のような女の子。 もとい、捕虜になった敵の司令官。 彼女の発言に、彼女の幕僚たちもうなずく。「……な、なんで大人は役に立たないの?」 ちいさな子供に聞く様に尋ねる私。 ……少し失礼かな?「だって、大人は医療費がかかるんですのよ!」 彼女の幕僚たちがうんうんと頷く。 医療費ねぇ……、確かに年をとればかかるかも。「……誰が言ってるの? そんなこと?」「伯爵様よ!!」「伯爵さまは大人じゃないの?」「伯爵さまは別! お前なんかと一緒にするな!!」 (´・ω・`) ぶひ……。 なんだか嫌われてしまったので、大人の下士官に話を聞くことにした。☆★☆★☆――スプーン星系 女性優位の星系社会である。 軍に入れるのは25歳までの容姿端麗な女性。 公務員や会社役員も女性でないとなれない。 定年は39歳。 40を過ぎた男性と、美しくない女性は星系外に追放。 そのため、女性に生まれてもこっそりと美容整形するものが後を絶たないという。 ……ことの始まりは10年前。 スプーン星系の先代統治者は、福祉政策に厚い人であったらしい。 当時、産業界のトップは全員高齢男性で、女性は社会的に冷遇されていた。 しかし、高齢者と病人に手厚すぎるスプーン星系は、他星系から高齢者が押し寄せ、物凄い高齢社会になってしまった。 そのために、星系の財政はとても厳しくなり、帝国中央政府から大量の借金をすることになる。 よってその後に、有利子負債が天文学的に拡大。 結局は破綻してしまい、現統治者に代わったという訳だ。 いままでの反動から多産と低年齢女性社会を推奨し、高齢者を弾き飛ばす政策に代わったということだ。 今までのスプーン星系社会の頂点である男性高齢者を、特に目の敵にした国家体制らしい。 若い女性の美しさは星系の貴重な財産という主義らしい。 ……かなりSFちっくな社会だな。 ってか、SFゲームの世界だったのを思い出した私だった。☆★☆★☆ 今回拿捕した艦船は、全てエールパ星系の惑星リーリヤに搬送する。 幸運なことに味方の被害はほぼない。 こんなに作戦があたると、策士が策に溺れるのもわかる気がする。 私も気を付けなくては……。 今回拿捕した
اقرأ المزيد

第60話……巨大氷塊宇宙母艦ハボクック

敵と味方は激しい砲火を交わす。収束した光軸が空間を焼き、電磁障壁を貫く。「味方艦二隻被弾! 航行に支障なし!」「了解!」「敵艦載機群発艦を確認!」 敵の艦隊は一斉砲撃を行ったあと、艦載機を次々に発艦させてきた。 雲霞の如き艦載機の大群が迫ってきた。「こちらも迎撃機を出せ!」「対空戦闘開始!」 敵艦船は僅か5隻。 しかし、規格外に大きな宇宙母艦を含む。 対する我が方は18隻。 最近は訓練にも時間を割いており、敵より練度だけは自信があった。「マイクロ・クエーサー砲用意!」「目標敵大型宇宙母艦の右舷エンジン」「エネルギー充填上限3%用意良し!」「ガンマ線バースト確認!!」「マイクロ・クエーサー砲ファイアリングシステム・セーフティーロック解除」「目標自動ロックオン完了!」「射角シグナル・オールグリーン!」「発射!!」 ハンニバルの下部に設置された古代超兵器が眩い光軸を放つ。 辺境連合国家の支配する星域の遺跡により、ハンニバルは超兵器の過剰なまでの威力を制御することに成功していた。 威力を幾分抑えたマイクロ・クエーサー砲のガンマ線収縮光軸が、敵超大型艦の右舷に吸い込まれる。 そこが私の『羅針眼』によって導かれた、敵艦の弱点だったはずだった。 網膜を焼き切るような閃光のあと、大爆発が起こる。「射撃結果、至近弾!」「!?」 敵の防御スクリーンが強大で、マイクロ・クエーサー砲は捻じ曲げられ、敵の右舷を僅かに削ったに過ぎなかった。 恐ろしい防御力である。 ……しかし、敵の防御出力を大きく損耗させることには成功していた。「敵のシールド出力が落ちている間に砲撃しろ!」「了解ポコ!」「敵艦載機左舷接近!」 飛来した敵の雷撃機は、機体に抱えた対艦ミサイルを電磁カタパルトで次々に射出してくる。「取り舵一杯!」「対空機銃左舷弾幕開始!」 敵艦載機群が放ったミサイルを回避しながら、応戦するハンニバルとその僚艦たち。 しかし、蜂の大群のような敵機に翻弄されていた。 ……敵は艦載機を中心に攻撃してくる長距離戦術を得意とするようだった。 優勢にもかかわらず、敵は接近してくる気配がないのだ。「敵攻撃隊帰投中の模様!」「第二波接近中!」「いまだ! 装甲機動歩兵発進メェ!」「要撃機発艦ニャ!」 敵の僅かな攻撃の隙間を縫
اقرأ المزيد
السابق
1
...
45678
...
15
امسح الكود للقراءة على التطبيق
DMCA.com Protection Status