「おう! やってくれたな!」「え? どちらさまで?」 レオナルド王国の建国記念祝賀パーティー会場にて、強面の龍族の貴人に睨まれる。「戦った相手を忘れるとは失礼な奴だな!」 ……よくよく見ると、先日戦ったドラグニル王国の王太子様だった。 先日の戦いで捕虜になったはずだが。「……あ、その節はどうもスイマセン」「何謝ってんだよ!? てめえナメてんのか?」 営業的発想でつい頭を下げて謝ってしまった。 ぐいぐいくる相手にタジタジの私である。 屈強そうな男なので、もう二度と戦いたくない相手なのだが……。「こ……怖いポコ」「うっせえんだよ! そこのタヌキ!」 私が座るテーブルのメンツで、喧嘩に自信がありそうなバフォメットさんはお手洗いで不在だった。 ……どうやら話を聞いたところ、捕虜の立場から解放されて、今は自由の身らしい。 反乱を起こしたので、政治的リーダー等にはなれないらしいが、意外と自由が利く身の上だと話を伺う。「……でな、アニキ!」「アニキ!?」 私は3人兄弟の末っ子で、弟はいないのだが……。「生まれてこの方、喧嘩で負けたことがなくてな! 初めて負けた相手をアニキと言って何が悪い!?」 めちゃめちゃ怖そうな龍族にジッと睨まれる。 タヌキ砲術長に目線で助けを求めたら、顔を背けられた。 ……くそう、みんな逃げやがって。「……で、ご用件はなんでしょう?」 この龍族版の不良みたいな王太子様、どっか行ってくれないかな?「……な、仲間になってやるよ!」 ぇ?「い、いや、この俺様を使ってくれ!」 屈強な龍族の男に、手を合わせて拝まれる。 ……この、嫌と言えない雰囲気に私は負けた。 あとで知ったのだが、ドラグニル族は昔から喧嘩が全てらしい。 喧嘩に負けたら、負けた相手の配下になるのが昔からのルールだそうな。 まぁ所謂、かなり任侠な世界感であった。☆★☆★☆「てめえら! 俺様のアニキに失礼すんじゃねえぞ!」「「「はい! よろしくお願いします!」」」 ドラグニル族の王族アルベルト=ドラグニルを配下にしたら、ビシッと整列した彼の親衛隊がゾロゾロとついてきた。 顔に傷がある者も多く、見るからに怖くて強そうな皆様がなんと3000名も……。 ちなみに昨日までの私の部下の数は、全て併せて250名である。 嗚呼、反乱を起こさ
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