All Chapters of 再婚、そしてまた再婚......気づけば御曹司に溺愛された: Chapter 131 - Chapter 138

138 Chapters

第131話

梨沙は気まずさのあまり全身が熱くなり、天音が一刻も早く戻ってくることだけを願っていた。スマホを手にすると、素早く指を動かし、天音へメッセージを送る。すると、すぐに返事が届いた。【昔の同級生に会っちゃって、別の個室にいる二人にも顔を見せてって、無理やり連れていかれたの。5分くらいで戻るから、お義姉さん、それまで土岐さんのお相手をお願い!】梨沙は言葉を失った。「......」嫌な予感ほど、よく当たるものだ。梨沙はスマホをしまい、仕方なく望の話を切り出した。「望は手術が終わったら、土岐家へ戻ることになるんですか?」礼都は短く「ああ」と答えた。梨沙はため息をつく。「土岐さんが望を大切にしてくださるのなら、土岐家のほかの皆さんも、きっと同じように可愛がってくださいますよね」土岐家の人々を立てるつもりで口にした言葉だった。ところが礼都は、きっぱりと否定した。「そうとは限らない」その短い一言で、梨沙の胸にたちまち不安が広がった。「え?それは、どういう意味ですか?」礼都は目を伏せた。しばらく沈黙したあと、低くかすれた声でゆっくりと答える。「望が戻れば、財産を奪われると警戒する人間もいる。それだけの話だ」梨沙の脳裏に、これまで見てきた名家を舞台にしたテレビドラマが次々と浮かんだ。とうに忘れていたさまざまな場面が、一気に記憶の底からよみがえる。財産を巡って手段を選ばず、兄弟が敵対し、血を分けた家族同士で傷つけ合う。考えるだけで恐ろしくなった。梨沙は探るように礼都を見つめた。「でも、土岐さんは望を守ってくれますよね?」礼都はわずかに首を傾け、興味深そうに彼女を見た。そして気だるげな声で聞き返す。「俺にも守れないとしたら?」梨沙は迷うことなく答えた。「土岐さんなら、絶対に守れます」そう言ったあと、さらに一言付け加える。「だって、とても頼りになる方ですから!」礼都は口元を緩めた。「お茶でも飲むか?」梨沙はすぐに立ち上がった。「私がお注ぎします」ティーポットを手に礼都のそばへ歩み寄ると、彼から漂うシダーウッドの香りが、ふわりと鼻先をかすめた。梨沙は思わず息を止め、そのまま彼のカップへお茶を注いだ。カップが満たされ、後ろへ下がろうとする。
Read more

第132話

礼都が不意に笑った。天音が横目を向けた瞬間、ちょうどその笑顔が目に入り、心臓が大きく跳ねる。――笑った顔まで、なんて素敵なのだろう。これまで天音は、長く家の外で暮らし、後に飛田家へ迎え戻された従兄の海渡こそ、男性の中でもひときわ容姿に恵まれた人だと思っていた。穏やかな顔立ちと洗練された物腰を持ち、人の中に立てば自然と注目を集める。だが礼都に出会って初めて、神が持てる力のすべてを注いで仕上げた最高傑作とは、こういう人をいうのだと知った。海渡が端正で、穏やかで、華やかな存在なら、礼都は鋭く、奥深く、人を惑わせるほど完成されている。何げなくその場にいるだけで、すべてを掌握してしまうような力さえあった。生まれながらに備わった気品と傲岸さ、余裕と他者を寄せつけない雰囲気は、どれほど真似しようとしても身につくものではない。梨沙は礼都をこっそりと見た。そして思わず、テーブルの下で天音の服の裾を軽く引っ張った。テーブルの下で交わす合図は、周囲に気づかれないためのものだ。たとえ目に入っても、見なかったふりをする。それが大人の暗黙の了解だった。しかし、礼都はその決まりに従わなかった。「秋谷さん、何か言いたいことが?」梨沙は天音を見た。天音は笑顔で促す。「お義姉さん、土岐さんの前で遠慮しなくてもいいよ。何かあるなら言って」梨沙はわずかにうつむき、穏やかな声で言った。「......私は、トップである土岐さんは最後の登壇者にはあまり向いていないと思います」礼都はわずかに眉を上げた。天音はため息をつく。「でも、土岐さんがいらっしゃったら、ほかの経営者の方々は誰も最後に登壇したがらないと思うの。かといって、招待した芸能人にお願いするのも難しくて......ファン同士のこだわりもありますし、どの人を選んでも納得しないでしょう?最後を任せられるだけの説得力がないんです。だからいろいろ考えた結果、やはり土岐さんが一番ふさわしいと思いました」礼都は長い指で、テーブルを二度軽く叩いた。コツ、コツと響く音には一定のリズムがあり、その何げない仕草さえ人の心をくすぐった。天音は頬を赤らめる。「土岐さんに、何かいい案はありませんか?今まさにお知恵をお借りしたいんです。ぜひお願いします!」礼都は少し考えてから
Read more

第133話

梨沙は唇をきゅっと結んだ。ふっくらとした唇からさっと血の気が引き、赤みと青白さが入り混じる。「今日、児童養護施設へ行ったの。聴覚に障害のある子どもたちが、音のない世界で暮らしているのを見たら、胸が苦しくなって......何か力になれないかと思った」天音は「なあんだ」と声を上げた。「そんなことだったの?それなら、お兄ちゃんに頼めばいいじゃない。彼はお義姉さんの言うことなら何でも聞くんだから、補聴器を何十台、何百台寄付するくらい、造作もないよ」海渡との間に起きていることは、まだ天音に知られるわけにはいかない。梨沙は何も説明しなかった。どうしてもほかに方法がなければ、海渡と離婚し、真希子から12億円を受け取ったあと、その中から4000万円を使って、63人の子どもたちに中価格帯の補聴器を用意しよう。そう考えると、離婚したいという思いはますます強くなった。梨沙が息をついたそのとき、万策尽きた彼女に救いの手を差し伸べるように、傍らから冷ややかで低い声が聞こえてきた。「土岐グループにも、その計画はある」梨沙は勢いよく顔を上げた。その視線が、礼都の深い黒い瞳と重なる。礼都は鋭さを感じさせる唇を動かし、言葉を続けた。「もともとのぞみ......うちの子の手術が成功したあと、正式に始めるつもりだった。君にもその意向があるのなら、予定を早めよう。うちの子の手術が無事に成功するよう、願掛けも兼ねてね」梨沙が口を開くより先に、天音が尊敬な目を向けた。「土岐さんは本当に慈悲深い方ですね。きっとあの子たちにとっても、土岐さんと巡り会えたことは何よりの幸運です」礼都は依然として梨沙を見つめていた。「詳細は、俺の秘書から君に連絡させる」梨沙は力強くうなずいた。「ありがとうございます、土岐さん」――食事が終わると、天音はこっそり梨沙へLINEを送った。メッセージを確認した梨沙は、すぐに立ち上がった。「天音、少し用事があるから、先に失礼するわね」天音は何度もうなずいた。「気をつけてね。着いたら連絡して」梨沙が個室を出ると、天音は髪を耳にかけ、うつむいた。「土岐さん、今週末はお時間がありますか?よろしければ、一緒に映画を観に行きません?」礼都の深みのある声が、ゆっくりと響いた。「悪い。時間が
Read more

第134話

礼都は天音をちらりと見た。その表情は淡々としている。「好きなタイプなんてない。好きになった相手が、俺のタイプだ」天音は力が抜けたように息を吐いた。「そんな答え、ずるくないですか?」礼都はコートを手に取った。出口へ向かいながら、静かな声で告げる。「先に失礼する」天音はどさりと椅子へ腰を下ろし、呆然とした。手を上げて鼻先を揉む。鼻の奥がつんと痛んだ。――生まれて初めて抱いた恋心は、このまま始まることさえなく終わってしまうの?そんなのは嫌だ。まだ諦めたくない!――病院。1階のロビーで、礼都は海渡とすれ違った。海渡が彼を呼び止める。「土岐さん?」礼都は煩わしそうに振り返った。「飛田さん」海渡は笑顔でうなずいた。「偶然ですね。こんな遅い時間に、病院でお会いするとは......」礼都は苛立ちを隠そうともせずに答えた。「見舞いだ」海渡はすぐに道を譲った。「お引き止めして申し訳ありません。どうぞ」礼都は片手をポケットへ入れたまま、大股でエレベーターへ向かった。中へ乗り込み、振り返ったとき、ちょうど海渡が入口まで一人の女を迎えに行くところが見えた。二人は親密そうに寄り添っている。そこでエレベーターの扉がゆっくりと閉まった。礼都は、その女の顔に見覚えがあった。オークション会場で海渡と一緒にいた、彼の妹だと紹介されていた女だ。エレベーターはそのまま上階へと昇っていった。礼都が病室へ入ると、望はすでに眠っていた。梨沙はベッドのそばで、望の服を畳んでいる。その隣には、礼都のシャツも置かれていた。照明を落とした薄暗い病室で、梨沙は黙々と同じ動作を繰り返していた。誰かが入ってきたことにも気づいていない。礼都が彼女の背後に立つと、大きな影が覆いかぶさるように床へ落ちた。梨沙は気配を感じ、反射的に振り返った。「お帰りなさい」礼都は横へ二歩移動し、背中をナイトテーブルへ預けた。沈んだ眼差しで彼女を見つめる。「ああ。望はいつ寝た?」梨沙は声を潜めた。「ついさっきです」そう答えながら、何げなくもう一枚、小さな衣類を手に取る。礼都の視線がわずかに止まった。「それ、俺の下着だが」その瞬間、梨沙は完全に固まった。やけど
Read more

第135話

梨沙は驚いて目を見開いた。「今からですか?」礼都はうなずき、澄んだ眼差しで彼女を見た。「都合が悪いか?」梨沙は慌てて首を横に振った。「いいえ、大丈夫です」礼都は先にバルコニーへ向かった。「バルコニーで話そう。望を起こさないように」梨沙は望の服をクローゼットへしまった。振り返ると、礼都が畳んだ服がきれいに揃えて置かれている。小さくため息をつき、それも手に取って、望の服の隣へしまった。それからようやく、バルコニーへ向かった。夜風が吹きつけ、梨沙は首をすくめて襟元へ埋めた。「私は、あさひ児童養護施設にいる63人の聴覚障害児へ補聴器を用意したいのです。そのためには、3600万円ほど必要だと思います」礼都は考え込むように尋ねた。「今日、その施設へ行ったのか?」梨沙は素直にうなずいた。礼都が、わずかに笑ったように見えた。「飛田海渡がPR映像を撮っていたのか」梨沙は、真希子の言葉を思い出した。海渡が獲得しようとしているあのプロジェクトには、土岐家も参入を検討しているという。梨沙は隠すことなく、「はい」と答えた。礼都の口元がわずかに上がり、かすかな嘲笑がにじむ。「PR映像まで撮りに行ったのに、なぜ彼は補聴器を寄付しない」海渡のしたことを口にするのは恥ずかしかった。梨沙は声を落として説明する。「寄付することにはなっています。ただ、一番安い補聴器で......質の悪い補聴器を使い続ければ、子どもたちの聴神経を傷つけ、聴力を取り戻せないほど悪化させてしまう恐れがあります。そうなれば、将来自分で手術費用を用意できるようになったり、支援してくださる方と出会えたりしても、望んでいた治療を受けられなくなるかもしれません」礼都は尋ねた。「いくら必要なんだ」梨沙は指を二本立てた。「4000万円ほどです」礼都は言い直すように尋ねた。「俺が聞いているのは、人工内耳手術に必要な金額だ」梨沙は勢いよく顔を上げた。白く細い首が伸び、美しい曲線を描く。大きく見開かれた目には、信じられないという感情があふれていた。長い間、言葉が出てこない。「秋谷」礼都は唇を動かし、低い声でその名を呼んだ。どこか甘く、まとわりつくような響きだった。「何を黙っている」
Read more

第136話

礼都は先に病室へ戻りながら言った。「明日、千暁に子どもたちを診てもらって、人工内耳手術の適応になる子が何人いるか確認させる。手術を受けられない子には、最高品質の補聴器を用意しよう」梨沙は「ありがとうございます」と答えた。病室の中は暗かった。礼都の妙な癖を思い出し、梨沙は反射的に照明をつけようとした。すると礼都が、静かな声で言う。「大丈夫だ。ここは狭い密室じゃない。君を噛んだりしない」胸の内を見透かされ、梨沙はひどく恥ずかしくなった。唇をきゅっと結び、熱くなった頬のまま告げる。「......それでは私は失礼します。祖母の様子を見に行ってきます」礼都は、6桁の数字を口にした。梨沙は意味がわからず、首を傾げる。礼都が説明した。「上の階の部屋の暗証番号だ。明日の朝、ついでに俺の祖母の様子も見てきてくれ」梨沙はようやく理解した。「わかりました」礼都が尋ねる。「覚えたか?」梨沙は力強くうなずいた。礼都は意味ありげに言った。「なら、忘れるな」梨沙は深く考えず、柔らかな声で「はい」と答えた。そして病室を出ていった。梨沙がエレベーターへ乗ると、一つ下の階で止まった。誰かが乗ってくるらしい。梨沙は黙って、開いていく扉を見つめた。ところが、正面から入ってきたのは、なんと明里だった。明里も、こんな遅い時間にここで梨沙と会うとは思っていなかった。一瞬ためらったものの、そのままエレベーターへ乗り込んだ。中にいるのは二人だけだった。明里の視線が、梨沙の耳元へ向けられる。「海渡さんは騙せても、私は騙せないわ。本当はもう聞こえているんでしょう?」梨沙は顔を向けた。「何が言いたい?」明里は唇を結んだ。「聞こえるようになったのに、まだ補聴器をつけて耳が聞こえないふりをしているのは、海渡さんの妻という立場を守るため?それとも、障害があることを利用して、海渡さんの同情を引きたいの?」梨沙は冷ややかに尋ねた。「海渡に聞いてみたら?彼さえ承諾するなら、私は明日にでも離婚届を出しに行くわ。そうすれば、愛人のあなたにも、正式な居場所ができるでしょう?」明里は目を吊り上げ、憎悪に満ちた形相で梨沙をにらみつけた。梨沙は彼女のほうを見ていなかった。それでも、鏡のよ
Read more

第137話

そこまで聞いた明里は、雷に打たれたような衝撃を受けた。梨沙は、海渡に電話をかけていたのだ。ということは、今まで自分が口にしたことは、すべて海渡に聞かれていたことになる。今日、海渡から、今はまだ梨沙には利用価値があるから、彼女の前で余計なことをするなと念を押されたばかりだった。明里の額に、うっすらと汗がにじむ。目をせわしなく動かしながら、必死に言い訳を考えた。電話の向こうから、海渡の不機嫌な声が聞こえる。「すぐに行く」梨沙はエレベーターを降りると、1階ロビーの待合スペースへ腰を下ろした。明里は入口まで行き、注文していたデリバリーを受け取った。そのまま上階へ戻ろうとすると、梨沙が呼び止める。「あら、逃げるの?海渡はすぐに来るよ。三人で話せば、真相もはっきりする。あなたのお腹の子を、海渡が自分の子として認めるかどうか、この目で確かめさせてもらうわ」明里は緊張したように唾をのみ込んだ。梨沙は目を伏せ、スマホの画面を指で操作する。従姉の天野美琴(あまの みこと)のLINEを開いた。【お姉さん、少し頼みたいことがあるの】美琴から、すぐに返事が来た。【何でも言って】【最近、露木明里の実家について何か聞いてない?】【そうだった。あの家のこと、ちょうどあなたに話そうと思ってたの。明里の弟、露木大輔が窃盗で逮捕されたらしいよ。家族には被害弁償のお金も用意できなくて、示談が成立しないから、このまま起訴されそうなんだって】梨沙は急いで、明里がSNSへ投稿していた写真を何枚か保存した。どれも、彼女が高級ホテルのレストランへ出入りしていたことがわかる写真だった。梨沙はそれらをまとめて美琴へ送った。【この写真を明里の両親に見せて。それから、明里が妊娠したことも二人に伝えてほしいの】【任せて!身内同士で潰し合う修羅場を見るの、大好きだから】【もう1年も休んでるけど、まだ戻ってくるつもりはないの?】【もうすぐよ。ところで、おばあちゃんの具合はどう?】梨沙は、千鶴の体調について美琴としばらくやり取りした。やがて海渡が息を切らしながら、ロビーへ駆け込んできた。彼は複雑な表情で明里を一瞥したあと、まっすぐ梨沙の前へ走ってきた。梨沙はスマホをしまい、立ち上がった。そして笑顔で尋ねる。
Read more

第138話

海渡は静かな声で言った。「梨沙、これは明里のプライベートな問題だ」梨沙は呆れたように声を上げた。「それはおかしいじゃない?あなたはいつも、露木さんを実の妹として見ていると言っていたじゃない。その大切な妹が妊娠しているのに、恋人が誰なのかさえ知らないなんて、それでも兄のつもり?」海渡の口元が、わずかに引きつった。すると明里が言った。「梨沙さんの言うとおり、会わせるべきかもしれない。わかった。明後日は必ず、恋人を連れて約束の場所へ行きますから」海渡は勢いよく顔を上げ、明里を見つめた。明里は夫婦二人に笑みを向ける。「これで満足ですか?もう上へ戻って食事をしてもいい?」梨沙は海渡の腕を取り、気の毒そうな口調で言った。「それにしても、その父親は本当にひどい男ね。こんな夜中に妊婦を一人で下まで行かせて、デリバリーを受け取らせるなんて。しかも、こんなに冷めたものを食べさせるなんて、ろくな人じゃないわ」海渡は手を上げ、梨沙の肩を抱いた。「もういい。俺たちには関係ないことだ。もう遅い。家へ帰ろう」海渡は梨沙を連れ、病棟を出た。帰り道、海渡はずっと猛スピードで車を走らせた。途中では、赤信号まで無視した。梨沙は助手席に座り、すっかり冷え切った心で前方を見つめていた。やがて、二人は家へ到着した。主寝室の照明を消したあと、梨沙はバルコニーに立った。そして海渡が取り乱したように家から飛び出し、車で走り去る姿を自分の目で見届けた。梨沙は勢いよくカーテンを閉めた。それから自分も家を出た。――千暁から、児童養護施設で一緒に無料健診をしないかと誘われた。聴覚に障害のある子どもたちが、人工内耳手術を受けられる状態かどうかを調べるためでもある。梨沙は喜んで引き受け、直接施設の前へ向かった。ほどなくして、千暁の医療チームが到着した。千暁を先頭に、車が次々と停まる。一台の車のドアが開き、最初に降りてきたのは、なんと望だった。その後ろから、礼都も姿を現した。梨沙は急いで駆け寄り、望を抱き上げた。目元を優しく緩め、礼都を見る。「お二人も来たんですね」望は梨沙の首へ腕を回し、幼い声で話した。「ママ、おじさんと笠木先生が話してるのを聞いたんだ。それで僕も、みんなの様子を見に来たく
Read more
PREV
1
...
91011121314
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status