「お前さんの実力はよ~くわかったよ。俺が教えることは何もなさそうだな!」 親方が豪快に笑う。 そう言われてもなー。まだ親方と対決してないし、わたしのほうはぜんぜん親方の実力がわかってないんですけど。「そんなこと言わずにいろいろ教えてくださいよー。特許の取り方や商売の仕方も知りたいんですよー」 オリジナル商品の販売経路や販売方法はしっかりと確立させたい。危ない橋はわたりたくないから、もし可能なら親方の伝手を使って、商売の後ろ盾を手にしたいところ。「安心しろい。そっちはちゃんと世話してやるよ。ミィシェリア様から頼まれてっからな」 親方が親指を立てて良い笑顔で頷いた。 頼もしいね! ミィちゃん根回ししてくれてありがと♡「ちなみにどんなものを売りてぇんだ?」「そうですねー。いろいろ考えてるんですけど、あんまり目立ちたくはないのでちょっとずつ様子見をしたいかなとは思ってます」 そう言いながら、ローラーシューズを脱いで親方に手渡す。「これなんかは需要あるかなとは思ってるんですけどー」「こいつはなんだ? 靴底に柔らかい車輪……? なめらかな良い仕上がりだが」「これで地面を滑って移動するんですよ」 親方からローラーシューズを受け取って履き直すと、ちょっとだけ工房の中を滑ってみせた。「こいつはたまげた!」「どうですかー? イメージ伝わりました?」 工房を一周してから、親方の目と鼻の先でピタリと止まる。「すげぇ発想だ。こいつはやられたな」「魔力駆動なんですけど、需要あると思います?」「ある。間違いなく需要はある。だが、価格と売り方次第だな」 ですよねー。 そこがいまいちイメージついていないのよねー。 さすが親方。核心をついてくるなあ。「最終的には商業ギルドに相談することにはなるんだが、俺だったら貴族向けに高額で売り出してぇな」 親方が唸る。「やりようによっては安く普及させることもできますけど、やっぱり貴族向けが良いんですか?」 もう少し理由を深堀したい。「こいつぁアイディアが目新しすぎる。最初は単純な移動手段として売り出すより、娯楽品として売り出すほうが良いと思うぜ」「それはなぜです?」「こいつの有用性を理解できるヤツだけに販売して、そいつらに宣伝させるほうが価値が高まるってぇ寸法だ」「なるほど。貴族の方たちの間での宣伝効
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