暴君幼女は愛されたい!

暴君幼女は愛されたい!

last updateLast Updated : 2026-07-25
By:  奇蹟あいUpdated just now
Language: Japanese
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暴君幼女・アリシア=グリーン(10)がチート級ギフトスキルと女神の加護とラッキーボーナスを獲得したところから始まる非日常な異世界転生ファンタジー。 アリシアは、楽してひっそりと暮らしたいが口癖。 だけど今日もやっかいごとのほうからやってきて、世界を巻き込み&巻き込まれの大暴走! 夢の玉の輿でハーレムな異世界スローライフはどこに行った⁉ そしてアリシアに振り回されっぱなしの愛の女神・ミィシェリア。その運命やいかに……?

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Chapter 1

第一章 第1話 アリシア、女神様に出会う

「アリシア=グリーン。10歳のお誕生日おめでとうございます」

「あ、ありがとうございます……女神……様」

 わたしは頭を垂れ、跪いたまま冷や汗ダラダラだった。

 やばい。女神様の名前、度忘れした……。

 なんだっけ……。

 ここパストルラン王国では、七神の女神が信仰されている。10歳の誕生日に七神いずれかの女神に礼拝し、洗礼を受けることになっているのだけど、だけど……。

 わたしが洗礼を受けるのは……えっと、愛の女神様なんだけど……名前が……そうだ、ミィシェリア様!

 あっぶない、思い出したー!

「女神ミィシェリア様。ご機嫌麗しゅう」

「もし? 聞いていますか? あなたの名前はアリシア=グリーンですね?」

「ははー! その通りでございまするー。あなたの熱烈な信徒、アリシア=グリーンはここに居りまするー」

 地面におでこをこすりつけて返事をする。

 ママに習った通りだ。決して女神様に失礼のないように。くれぐれも機嫌を損ねないように。今日は大切な仮成人の洗礼式なんだから!

 わたし、アリシア=グリーンは今日が10歳の誕生日なのです。つまりもう仮成人! 立派な大人なのです! だから礼儀正しく1人で礼拝もできるのですよ。えっへん!

 ん? 誰だぁ⁉ 今「パッと見、少年なのか少女なのか迷う」って言ったヤツぁ! 手を上げろ! この胸が目に入らぬか! 最近ちょっと膨らみ始めたんだぞ! もうレディーなのだよ、レディー! わかる? おいっ、もう二度と幼女って言うなよ⁉ 絶対だぞ⁉

 近所に住んでるルースちゃんは同い年でEカップあるって? 知らんわっ! バンパイアと人間を一緒にすんなよ……アイツことあるごとに胸のサイズ自慢してきやがってぇ……。しかもいちいちカレシとか紹介してくんな、ビッチが! わたしだって人間の中ではこれでもけっこう成長早いほうなんだからねっ! 調子に乗ってる巨乳は滅ぶべし!

「アリシア? 聞いていますか?……あなたには、洗礼式を行う前に、とても大切なことを伝えなければなりません」

「え、あー、早いところ洗礼の儀式をやって、『システムコール:ステータス』の解放と『ギフトスキル』をいただきたいんですけどー」

 あとそろそろ立ち上がっていいですか。石の地面がひんやりしていて冷たくて足がしびれてきたし、ちょっとおでこも痛いです。

 洗礼の儀式の中で女神の祝福を賜ると、正式に仮成人として認められることになる。そうすると『システムコール:ステータス』の使用が許可されるらしい。自分のステータスを確認して、強さや健康状態などを管理できるという、まさに大人としての第一歩なのデス!

 それともう1つ。『ギフトスキル』というのは、女神の祝福によってスキルが1つランダムで付与されるもので、なんと洗礼式の場で無条件で習得できるんだってさー。

 わたしのママはレア度Dの土魔法『クレイウォール』、お姉ちゃんはレア度Cの風魔法『ウィンドウォーク』をいただいたとか。

 ちなみに普段の生活の中でもスキルは習得できることできるんだけど……。

 人間が習得できるスキルのレア度は、冒険者ギルドによってA~Dまでに分類されていて、レア度B~Dのスキルは、解放条件をクリアして、さらに適性があれば習得可能なものらしい。冒険者として活躍し続けても、生涯に習得できるスキルの数は2~3個。5個も習得できたら英雄レベルなんだとか。なかなか大変なものなんだね。

 しかもレア度Aのスキルに至っては、分類されているものの習得条件は不明。ここ100年ほどで習得した人も確認されていないんだってー。

 まあ、冒険者を目指さない人は、女神様からいただいた『ギフトスキル』を生かした仕事に就くのが一般的だからあんまり気にする必要なーし。

 参考までにうちのママは『クレイウォール』で作った食器や雑貨を売って生計を立てているよ。近所ではわりと評判のお店なんだよね。

 お姉ちゃんは……いっつも遊び歩いてるから、将来何になるのかとはわからないな。あ、でも『ウィンドウォーク』を使って風のようにふらふらするのが将来の夢かもね? おっぱいも風船みたいに膨らんでるし。いっそのこと風に乗ってどっか飛んでいけっ!

 えー、わたしの夢はねー。口に出して言うのははずかしいんだけど……素敵な人との結婚カナ♡ いつかステキな王子様が迎えに来てくれてー、かわいいお嫁さんになりたいなーって感じなので、今日は愛の女神・ミィシェリアの祝福をいただきにきたのでした。まる♡

 七神の女神様からギフトされるスキルには、その女神様の神性によってけっこう偏りがあるらしいって聞いたので、わたしはぜひぜひ愛の女神様に愛に関係するスキルをいただきたいのですよね! ね!

 うーん、愛のギフトスキル楽しみだなあ。

 便利な家事スキルなんかをもらえりしたら、花嫁修業も兼ねて近所の食堂で働いたりもできるんだけどなあ。自動皿洗いスキルなんてないかな? 寝てても仕事できるやーつ!

 レア度C……あわよくばレア度Bのスキルがほしいです!

「おほん、アリシア。私の話を聞いていますか?」

 おっと、つい妄想の世界に!

「ああ、すみません、ミィシェリア様。この後いただける『ギフトスキル』のことを考えてしまっていました……」

「もちろん洗礼式の最後に女神ミィシェリアの名において、あなたに『ギフトスキル』を与えます。安心なさい」

「わーい! ありがとうございます!」

「その前に! 伝えておかなければいけないことがあるのです」

「はい、なんでしょうか」

「大変伝えにくいことなのですが……ですが……」

 ミィシェリア様の声が尻すぼみに小さくなっていく。

「伝えにくいこと……?」

 なんだろう。わたし、なにかやらかしちゃった?

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第一章 第1話 アリシア、女神様に出会う
「アリシア=グリーン。10歳のお誕生日おめでとうございます」「あ、ありがとうございます……女神……様」 わたしは頭を垂れ、跪いたまま冷や汗ダラダラだった。 やばい。女神様の名前、度忘れした……。  なんだっけ……。 ここパストルラン王国では、七神の女神が信仰されている。10歳の誕生日に七神いずれかの女神に礼拝し、洗礼を受けることになっているのだけど、だけど……。  わたしが洗礼を受けるのは……えっと、愛の女神様なんだけど……名前が……そうだ、ミィシェリア様!  あっぶない、思い出したー!「女神ミィシェリア様。ご機嫌麗しゅう」「もし? 聞いていますか? あなたの名前はアリシア=グリーンですね?」「ははー! その通りでございまするー。あなたの熱烈な信徒、アリシア=グリーンはここに居りまするー」 地面におでこをこすりつけて返事をする。  ママに習った通りだ。決して女神様に失礼のないように。くれぐれも機嫌を損ねないように。今日は大切な仮成人の洗礼式なんだから! わたし、アリシア=グリーンは今日が10歳の誕生日なのです。つまりもう仮成人! 立派な大人なのです! だから礼儀正しく1人で礼拝もできるのですよ。えっへん! ん? 誰だぁ⁉ 今「パッと見、少年なのか少女なのか迷う」って言ったヤツぁ! 手を上げろ! この胸が目に入らぬか! 最近ちょっと膨らみ始めたんだぞ! もうレディーなのだよ、レディー! わかる? おいっ、もう二度と幼女って言うなよ⁉ 絶対だぞ⁉ 近所に住んでるルースちゃんは同い年でEカップあるって? 知らんわっ! バンパイアと人間を一緒にすんなよ……アイツことあるごとに胸のサイズ自慢してきやがってぇ……。しかもいちいちカレシとか紹介してくんな、ビッチが! わたしだって人間の中ではこれでもけっこう成長早いほうなんだからねっ! 調子に乗ってる巨乳は滅ぶべし! 「アリシア? 聞いていますか?……あなたには、洗礼式を行う前に、とても大切なことを伝えなければなりません」「え、あー、早いところ洗礼の儀式をやって、『システムコール:ステータス』の解放と『ギフトスキル』をいただきたいんですけどー」 あとそろそろ立ち上がっていいですか。石の地面がひんやりしていて冷たくて足がしびれてきたし、ちょっとおでこも痛いです。 洗礼の儀式の中で女神の
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第一章 第2話 アリシア、女神様の素顔を見る
「伝えにくいことって……」 はっ! もしかして、この間ボール遊びをしていて教会のステンドグラスを割ったから、罰が与えられる⁉「いいえ。私は女神ですから、そのようなことで怒ったりはしません。ですが、あなたはきちんと謝ることのできる大人になれると良いですね」「はい……ごめんなさい」 黙って逃げてごめんなさい……。「許しましょう。ですが、伝えたいのはそのことではありません」 あれ? ミィシェリア様って、さっきわたしの心の声に返事しなかった?「ええ、あなたの心の声は全部聞こえていますよ。私は女神ですから、信徒の心の声を聞くことができます。神と子の間に隠しごとはできませんから、裏表なく、清廉潔白に生きるように努力をしてくださいね」 おお、女神よ。  わたしは一点の曇りもない清い心の持ち主です。  やましいことなどこれっぽっちも考えておりませぬ。ギフトされるスキルでお金儲けをして、その資金を使って王都で開かれるパーティーに参加して、王子様や貴族様に見初められて玉の輿に乗ろうなんて微塵も考えておりませんよ?「10歳にしてそこまで明確な人生設計ができているとは……末恐ろしい子ですね。……もしやすでに記憶が戻りつつあるのでしょうか」「かっこいい旦那様を捕まえることがわたしの人生最大の目標です! ママを見てそう思いました! わたしのパパは愛人を作って家を出ていったのでー。そんな糞野郎と結婚しないためにも、特別なギフトをですね……」 寝ていてもお金が稼げて、王子様が勝手に言い寄ってくるスキルをください!「……そう、ですか。それは大変なことで……。ですが、実の父のことを糞野郎などと言ってはいけませんよ。あなたのご両親が愛し合ってあなたが産まれた。そのことを常に感謝し、強く生きていきましょう」「でも、あいつのせいでママはめちゃくちゃ苦労してますし、わたしが玉の輿に乗って早く楽をさせてあげたいなって。あ、そういえば、さっきおっしゃっていた記憶、とは何ですか?」「そうでした……。アリシアと話していると、どうもペースが狂いますね……。あなたに伝えておかなければいけない大切なこと、それは……本来あなたはこの国の人間ではない、ということです」「……え? わたしこの国の人間じゃない? もしかして……ママの子じゃないんですか? ということは、あの糞野郎の子供じゃない⁉
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第一章 第3話 アリシア、前世の記憶を取り戻す
 ミィシェリア様の手を通じて、わたしの頭の中に、誰かの記憶の断片が流れ込んでくるのを感じる。    これは誰? 男の子? 見たことない服。周りの風景。   あ、待って。なんかちょっと思い出してきたかも。  あ……前世。これが前世なんだ。  わたし、前世では男の子だったんだ。気弱そうであんまりかっこよくない……。王子様とは違う。がっかり。    流れ込んできた記憶、そして知識が紐づいていき、わたしは前世という概念を理解した。  大学。研究。ロボティクス工学。就職活動。  知らない言葉が頭の中に浮かんでは消える。そして脳内に浮かぶ映像とともに理解する。 わたしは以前、こことは違う世界で暮らしていた。 そう、だんだんと記憶がクリアになってきた……。 ボクの人生は、何をやっても裏目に出るアンラッキーな人生だった。  周りからは『逆神』なんて呼ばれていじられていた。別にいじめられていたわけじゃないけど、特段仲の良い友だちもいなかった。 じゃんけんは一度も勝ったことがないし、コイントスすれば全敗。自分で思ったのと反対を選べば正解だと思って、裏の裏をかいたら、普通に裏が正解。 小学生、中学生、高校生、いずれも病気やけがで遠足や課外学習、修学旅行には参加できず。集合写真は右上に別撮りされた切り抜き写真がボクの定位置だった。 大学受験の当日には、インフルエンザにかかって追試験。その追試験の日に電車が大遅延して試験に遅刻。結局それに動揺して回答はめちゃくちゃ。結果浪人。次の年に受験。一浪の末、何とか補欠合格。なんて具合にアンラッキーばかり重なっていた。 あれ? でも大学生より後のの記憶が思い出せないな。 あ、そうか。  ボク、就職活動中で、面接会場に向かう途中に死んだんだ……。  横断歩道に車が突っ込んできて……あのまま、か。おばあさん無事だったかな。  就職活動しないで大学院に進んでたら、今も生きてたのかなあ。    なんだろうね、前世のボクの人生って。思い出してみても、何一つ良いことがなかった気がする。恋愛経験どころか、女の子と話した記憶もほとんどない。そもそも男の子の友だちもぜんぜんいなかったわ。うーん、他人事みたいだけど、ホントむなしい人生……。「どうですか? 前世の記憶の蓋は開けましたが、思い出せま
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第一章 第4話 アリシア、異世界転生ボーナスを得る
「洗礼式、早く始めてくださいよー」 ミィシェリア様が再びわたしの頭の上に手を置いたまま、特に何もせずに数分が経過していた。「これで洗礼式を終わります。アリシア、あなたは女神ミィシェリアの名のもとに洗礼を受け、仮成人となりました。おめでとうございます」「へ? 終わり? さっきみたいなぐわーって熱くなったり、なんか光がパーっとなったり、天井から天使が舞い降りてきたり、女神の祝福のキスとか……そういうのないんですか?」「ありませんね。洗礼式はあなたの内側にある鍵を開けるだけですから、私から付与するものは何もありません」 なんだーそれー。期待して損したー。演出弱いなー。ゲームだったらここでプレイやめてるよ?「洗礼式って地味なのね……」「洗礼式とは本来厳かに行うもの。地味でけっこうです。それよりも、ステータスを開くことができるようになっているので確認してみなさい」 ミィシェリア様はわたしの頭から手を離す。  おお、そっか。ステータス解放されてるんだ!「えーと『システムコール:ステータス』オープン!」 さっそく教わっていた呪文を唱えてみる。  って、前世の記憶が蘇った今だからわかることだけど、システムコールって、なんかゲームのプログラムみたいね……。 とか考えていると、目の前にステータス画面が広がって見えてくる。拡張空間ってやつ?「おー! ホントに出た! ゲームみたい!」「そうですね。あなたの前世の記憶ではこのような画面を日常的に見ていたようですから、馴染みがあるのでしょう。数値はどうですか?」-------------------------- アリシア=グリーン 種族:人族 Lv.10 HP:200 MP:100 STR≪筋力≫:2 VIT≪体力≫ :5 DEX≪器用≫:7 AGI≪敏捷≫:3 INT≪知力≫:7 LUK≪幸運≫:3 スキル:なし --------------------------「正直めっちゃ弱い……気がします。全部1桁だし。感覚的には生きていくのがやっと、みたいな?」 軽くショックだわー。異世界転生したら、数値がカンストしていて今すぐでも魔王が倒せるー、みたいな感じじゃないの? 普通の10歳ならこんなもんでしょうね、って感じのステータスだよ。  しいてい
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第一章 第5話 アリシア、女神様のパンツを拝む
「そのポイント、ちょっと待ったー!」「何ですか? 何かおかしなことがありましたか?」 ミィシェリア様が、わたしの頭のほうに伸ばした手を止める。  危ない。このままポイントを付与されてなるものか!「ミィシェリア様~。わたしの前世の記憶ってちゃんと見てくれましたあ?」 交渉だ! ここでがんばらないと!「はい、もちろん確認しましたよ。穏やかな環境でしたので、標準的なポイント計算で――」「そうじゃなくて! わ・た・し・の! 個人の記憶ですよー。ひどいものでしょう? 泣けちゃいますよね……。何一つ良いことがなくて……人生ハードモードだった上に暴走した車に轢かれて21歳(童貞)の若さで命を……よよよ」 わたしはミィシェリア様の足元で大げさに泣き崩れてみせる。  さらにミィシェリア様の足の指先をちょんと触る。「ええ……たしかに悲しみに満ちた人生で……さぞお辛かったことでしょう」「そんなつらい前世から現世へせっかく転生したんだから、今度は楽しい人生を送っても罰が当たらないと思いませんか?」 ちらちら。  思いますよね? ね⁉……あと一押しか?「まあ、たしかに……」「少しでもそう思われるのであれば! もうちょっとだけ! ポイントを融通してくれてもいいんじゃないでしょうかっ!」 ちらり。  お願いお願いお願ーい!  ミィシェリア様好き。愛してる! 一生崇め奉ります!  この通りですぅ!  ちょんちょん……この指の形が好き♡「……わかりました。わかりましたから、足の指先をくすぐるのをやめなさい。では前世の状況を鑑みて、標準の2段階上として、年7ポイント、合計147ポイントを付与しましょう」「やったー! ミィシェリア様最高! 女神の中の女神! 大好きー! 結婚してー!」「わ、私は女神なので、人間のあなたと結婚はちょっと……」 うわ、ミィシェリア様の顔、真っ赤。  こういうのに耐性ないの? もしかしてホントにチョロインなの? もうちょっと押せば、わたしでもいただける?「いただけません! あなたは女神を何だと思ってるの? そういう不敬な態度を取るなら、ポイント付与は元の標準に」「あーごめんなさいごめんなさいごめんなさい。わたしが悪かったですぅ。ミィちゃんがあまりにかわいくてつい!」 ジャンピング土下寝で謝り倒す。  わ
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第一章 第6話 アリシア、LUK≪幸運≫にポイント極振りする
 わたしのステータス、LUK≪幸運≫を上げただけなのに、どうしてこうなった?-------------------------- アリシア=グリーン 種族:転生人族 Lv.10 HP:3720 MP:1860 STR≪筋力≫:220 VIT≪体力≫ :181 DEX≪器用≫:183 AGI≪敏捷≫:223 INT≪知力≫:301 LUK≪幸運≫:150 スキル:なし --------------------------「ミィシェリア様……ステータスがおかしくなっちゃったんですけど」「とくにおかしいところはありませんよ。アリシアはLUK≪幸運≫にポイントを振りましたからね」 ミィシェリア様が即答する。  えー? これでおかしくはないんだ?「LUK≪幸運≫は運の良さに関係するステータスなのです。一般的にはアイテムドロップの量や質が上がるだけと考えられていますが、わずかながらステータス上昇ボーナスもつくのです」「なんと! そんなことがあるんですね!」 これで、わずかながら? 控えめに言っても爆上がりしちゃってませんか?「LUK≪幸運≫は100刻みで大きな上昇ボーナスが入ります。STR≪筋力≫やINT≪知力≫を優先する人が多いので、あまり知られていませんが……」 えー、LUK≪幸運≫ってやばい! 運が悪いと人生損するってホントなんだなあ。「それと、今回のポイント消費には、女神ボーナスが入っています」「女神ボーナス?」 なんだろ、それ? もしかして、エッチでいかがわしいポイント? あ、パンツ見えるポイント?「清く正しく美しい女神のポイントです。女神がそばにいる場合に一定確率で、女神の加護を受けられることがあるのです。女神の加護を受けた場合、あらゆる行動に対して上昇効果があります。今回で言えば、ステータスポイント消費時の上昇ボーナス、つまり女神ボーナスが追加されていますね」「マジぃ⁉ 女神様最高! ポイント振る時はすぐにミィちゃんを呼ぶね」 女神ボーナス、絶対お得だ!  あーずっとミィシェリア様が一緒にいてくれたらなー。もうさ、一緒に暮らせばよくない? 「誰がミィちゃんですか! 嫁にはなりませんし、友達でもないので、気軽に呼ばれると困るのですが……」 いいじゃんいいじゃん。もうわたし
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第一章 第7話 アリシア、ギフト玉を手に入れる
「これがわたしの人生を変えるスキルだー!」 だー。  だー?  あれれ? 取り出したるはスキル玉。……2つ。つながってる? 双子玉? わたしがつかんでいるのは白く輝いている玉1つ。だけどそれにぶら下がるようにして、もう1つ白い玉が壺から顔を出しているのだ。細い光の糸のようなもので、2つのスキル玉はつながっているみたい。「えっと、ミィちゃん、これは……?」 わわわわたし、不正なんてしてないよ⁉  勝手につながってて……これどうすればいいの?「これは……。ごく稀に、2つの『ギフトスキル』を手に入れる方がいらっしゃるというのは聞いたことがあります。私自身、それを目の当たりにしたのは初めてのことですが……」「LUK≪幸運≫ステータスを上げたから運がいいだけ、ってことでこれはもらえる? ナハハ、さすがにそれはないかぁ。やっぱり没収的な感じですかね?」 さすがに2つともギフトスキルをもらえるなんてことは……ちらちら。さすがにそんなラッキーは……ないよね……?「『ギフトスキル』の壺は神託と同じです。神託に不正などは起こりえません。よって、取り出されたスキルはすべてアリシアのものです。安心なさい」「やったー!『ギフトスキル』が2つも! マジで勝ったな! ガオーン♪」 やっほーい! LUK≪幸運≫上げて良かったー! アンラッキーな前世バイバイ! ラッキーガールなわたしこんにちは! これから先は、おもしろおかしい人生を! 玉の輿に乗って楽に生きるんだーい!「玉の輿に乗れるかはわかりませんが、冒険者でも2つ目のスキルを習得するためにはとても苦労するものです。何年も修行をしてようやく手に入れるもの。仮成人の最初期から2つのスキルを持つというのは、大変大きなアドバンテージを得ることになりますね」 なぜかミィシェリア様は自慢げな表情で語る。  スキルを手に入れるのはわたしですけどね? もしかして、うらやましいの?「でもー、わたし冒険者になる予定ないんだけどね。できれば料理がうまくなるスキルとか、巨乳を貧乳に変えるスキルがほしいんですけど」「アリシア自身が巨乳になるスキルを手に入れれば良いのではないですか? そんなものがあるかは知りませんが……」 ミィシェリア様は自身の胸をわたしから隠すようにして背中を向けてくる。「違うんですよー。ミィちゃんはぜ
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第一章 第8話 アリシア、ギフトスキルを習得する
 この右手にすべてを賭けるっ! ポチっとな!   習得!  体の中に何かが浸み込んでくる感覚。    えっと何々? スキル欄の表示はー?「レア度B『交渉Lv1』ですって!」 いきなりレア度B! やった、けっこう当たりなんじゃないのー⁉「『交渉』ですか。なかなか良いスキルを手に入れましたね」 ミィシェリア様が微笑んでくれた。  当たりですね! これは当たりなんですね⁉「『交渉』はあらゆる交渉事を有利に進めるための話術、魅力等を上昇させるスキルです。おめでとうございます。あなたの玉の輿とやらの夢に貢献できそうなスキルですね」「おお、交渉! 確かに使えそうです! 話術はわかるんですが、魅力とは?」「交渉は言葉だけで行うわけではありませんよ。外見や仕草、人から好まれるのも交渉を有利に運ぶためには必要なことです」「なるほどー。もしかして、このスキルのレベルを上げていくと、美人になれたりします?」 まさかまさかね? でも魅力っていうくらいだから少しはそういう効果も?「はい、そうですね。幻惑スキルではないので、わずかながら実際の容姿にも適用されます」「やったー! これは良スキルだー! 早速使ってみようかな。……あれ? どうやって使うんだろ、これ」 とくに呪文もないし、スキル欄から選択……でもないし。「『交渉』は常時発動している、いわゆるパッシブスキルですから、呪文を唱えたりするものではありません」「ほー。なるほど? じゃあもしかして、わたし、ちょっと美人になったりしました?」「どう、でしょうか……。そうですね。……はい、教会に入ってきた時と比べて、背が1cm伸びていますね。バストサイズとヒップサイズがそれぞれ0.1cmずつ大きくなっています」 んー? わずかすぎてわからない……。まあでも、効果は出てる、のかな。「まだ10歳ですし、そこは今後に期待しても良いのではないですか?」「そうですね! Lv1でいきなりミィシェリア様みたいに女神一の美貌を手に入れられるわけないですよね! わたし、修行しますね!」「女神一ってそんな……褒めすぎですよ。たしかに私の美貌は比類ないものですから、少しでも近づけるように努力する気持ちはとても良いと思います!」 鼻の下が伸びてデレデレですね。  ヨシ、交渉Lv1、効いてるみたい。あと少しで
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第一章 第9話 アリシア、追加スキルを勝ち取る
「さあ、洗礼式は終わりましたよ。胸は狩られたくはありませんので、速やかにお帰りください」 ミィシェリア様は自身の胸を抱いて、わたしに背中を向けてしまった。    ちぇっ。なんか冷たいなあ。  わたしはもっとミィシェリア様とお話ししたいのにぃ。「あれー? 大切な信徒にそんな態度を取っていいんですか? あることないこと言いふらして評判を落としますよ?」「あなた悪質なクレーマーか何かですか……」「クレイマン? ママはそう呼ばれることもありますけど、わたしは土魔法は使えなさそうですよ」 ミィシェリア様は頭を抱える。  どうしたんだろ。わたしの小粋なジョークがおもしろくなかったのかな? あれ、もしかして、急な体調不良? 胸元を緩めたほうがいい?「それは呼吸が苦しい時の対処法です。私が痛いのは頭です」「んー、頭が痛いところ悪いんですけど、そろそろチート能力をもらえますか?」 それさえもらえれば黙って退散しますから!「チート能力?」「はい、チート能力」 さっきくれるって言いましたよね。「ギフトスキルはすでに与えたと思いますが……」「ギフトスキルのことじゃないです。チート能力の話ですよ?」「アリシア、あなたはいったい何のことを言っているんですか?」 おや? 女神様ともあろうお方が、とぼけていらっしゃるので? ご自分のおっしゃったことをなかったことにしようとしているのですかね?「えーとですね。わたしが『チート能力をください』とお願いした時、ミィシェリア様はこうおっしゃいました。『わかりました。まずは先に洗礼式を終えてから、あなたの人生に必要な能力を授けます』とね」 思い出しましたかな?「ええ、ですからギフトスキルを――」「それは洗礼式の一部ですよね?」「そうですね。ステータスの解放とギフトスキルの付与が洗礼式の内容……なるほど、わかりました」 ミィシェリア様は「しまった」という顔をした。  ふふふ、思い出したようですね?「たしかに、私は『洗礼式を終えた後』と言いました。そして今が」「まさに洗礼式の後、ですね」 つまり今が! チート能力をもらえる時なのだ!「まったく、あなたという人は……」 ミィシェリア様が深くため息をついた。でもどことなく楽しそう。口角が上がって見える。「あれれ? ミィちゃん、ため息なんてついて
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第一章 第10話 アリシア、本音を語る
「アリシア。あなたの人生に必要な能力を授けましょう」 ドキドキ。  どんなチート能力をもらえるのかな。  玉の輿に乗るには……やっぱり相手を洗脳する必要があるよね。相手の心を意のままに操って……ふっふっふ。「それは愛の女神として許すわけにはいきませんよ。愛は気持ちを確かめ合い、双方向の関係であることこそが尊いのです。一方的では片方に負担がかかってしまいますし、ましてや洗脳で相手の気持ちを無視するなどあってはならないことですよ」「ちぇー。じゃあやっぱり札束で叩いて心を向かせるしか……」「自分自身の魅力で振り向かせる、とは言えないんですか?」 あらあら、またため息。  これで3回目ですよ。「わたし、背も低いし、やせっぽちでおっぱいも小さいし……。平民だから良い服も着れないし……」「アリシアは外見にコンプレックスがあるのですね。たしかに外見も大切なこと。外見を磨くことを疎かにしてはなりません。私のようになりたければ努力を怠らないことです」 ミィシェリア様が立派なお胸を反らしながら説教垂れてくる……。  それは持つ者目線の物言いであって、持たざる者の気持ちなんてこれっぽっちも考えられていない……。「ミィちゃん。そんなんじゃ信徒たちの心には響かないよ……」「おかしいですね。私、今とても良いことを言ったつもりなのですが」「そうじゃないんだよー。努力をして外見を磨く。そんなのはよーくわかってます。それを放棄したらすべて終わりだからね。放棄した人はそんなことそもそも考えないから、結果どっちの立場の人にも刺さらないよ」「アリシアは努力しているほう、と」「そう、日々努力してる! 筋トレだってしてる! でも、最初のステータス見たでしょ? ダメなものはダメ。人間じゃ他の種族の同世代の……巨乳のやつらには追い付けないの」 生まれ持った才能、種族、親ガチャ、その他諸々当人の努力ではどうにもならない部分で、人生のほとんどは決まっちゃってるんだと思うのね。「だからさー、外見にコンプレックスを持って、どんどん性格も歪んでいって、結局中身も見た目もブスな人生になるんだよね……」「さすがにそれは悲観しすぎでは……。アリシアはまだ10歳ですよ。これからの努力で――」 そう言いかけたところで、ミィシェリア様は口を噤んだ。「努力、努力、努力。がむしゃらにやれ
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