「ん、これは――?」 頭からゴミをかぶったまま、俺は足元に落ちた一枚の紙を拾い上げた。「宝くじ……?」 くしゃくしゃになった宝くじ券。どうやら誰かが落としたらしい。ゴミに紛れていたので、どうせ当たりではないだろう。「なんだよ。ハズレ券か」 捨てようとしてふと手が止まった。 券の端に、小さく数字が並んでいる。「…………」 そういえば。 さっき通り過ぎた宝くじ売り場に、当選番号が貼り出されていた気がする。 「まさかな」 俺は鼻で笑った。 だが暇だ。 金もない。 失うものもない。 「見るだけ見てやるか」 俺は券を握ったまま、さっき見かけた宝くじ売り場へ戻った。 店頭には。『当選番号はこちら』 という掲示。「えーっと……」 券を見る。 掲示を見る。 券を見る。 掲示を見る→それを無限ループしかけた。「…………」 もう一回。 券。 掲示。「…………ん?」 俺は目をこすった。「いやいやいや」 そんなわけない。 もう一度一桁ずつ確認する。「7……」 一致。「3……」 一致。「1……」 一致。「9……」 一致。 最後まで。 全部。 一致。「…………」 俺は固まった。 指先が震える。「え?」 当選金額の欄を見る。『三等 30,000,000円』「…………」 ゼロを数える。 1、2、3、4,5、6,7……「さん……」 喉が震えた。「三千万……?」 もう一度数えた。「三千万円!?」 声が裏返った。 通行人が振り返る。 「マジかよぉぉぉぉぉぉ!?」 俺は宝くじ売り場の前で飛び跳ねた。「きた!!」 きたきたきた!「きたぁぁぁぁぁ!!」 やっぱりだ。 やっぱり俺は選ばれた男、神だった! 「神様ぁぁぁぁ! 見てたんだな俺のことぉぉぉぉ!」 刑務所4年で借金30億。 結月には拒絶され、警備員には放り出され、なぜかゴミ箱にダイブ。 そのすべてが……この三千万円へ至るための伏線だったのだ。 「なるほど……!」 俺は震えながら宝くじ券を胸に抱いた。「人生、帳尻合わせてきやがった……!」 さすが俺。 最後にちゃんと神が手を差し伸べる。 「フッ……」 俺は笑った。しかし―― 「……待てよ」 冷静になった。 この宝くじは俺のじゃない。拾
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