All Chapters of 死に戻り令嬢は、初恋を選んだ元婚約者が土下座しても絶対に許さない: Chapter 81

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最終話 覇王の溺愛は永遠に

 あれから、数年の月日が流れた。 都心の一等地に佇む諸星家の本邸。 かつては冷徹な政略結婚の舞台と囁かれていたこの屋敷の広大なプライベートガーデンには、今、あたたかな春の木漏れ日と柔らかな花の香りが満ち溢れている。 「キャハハッ! パパ、はやい! もっと、もっとぉ!」  手入れの行き届いた芝生の上で、愛らしい鈴のような笑い声を響かせているのは、今年で三歳になる私たちの愛娘――結愛(ゆあ)だ。 私譲りの艶やかな黒髪と、父親である帝と瓜二つの意志の強い漆黒の瞳を持つ我が家の小さな天使。 その結愛を高い高いと軽々と抱き上げ、端正な顔をこれ以上ないほど甘く蕩けさせているのは――。 かつて社交界や経済界から『冷酷無比なる絶対覇王』と恐れられていた男、諸星帝その人だった。いや、正確に言うと今も言われているが、とても信じられないほど、家庭で見せる顔は違う。 「どうだ結愛、楽しいか? だが、あまり激しく動くと疲れてしまうぞ。……結月、冷たいハーブティーを頼めるか?」「ええ、すぐに。ふふ、帝ったら、すっかり親バカが板についてしまわれましたわね」  ガーデンテーブルに座っていた私がクスクスと笑いながら冷たいグラスを差し出すと、帝は結愛をそっと膝の上に乗せ、少しだけ気まずそうに、けれど誇らしげに口角を上げた。「親バカで結構だ。俺と君の血を分けた、世界で一番愛らしい娘だからな。……将来、結愛に近づくくだらない虫どもは、俺が幼稚園の段階からすべて徹底的に排除してやる」「まあまあ。まだ三歳ですのに、気が早すぎますわ」「男という生き物は油断がならん。特に、口先だけで甘い言葉を吐くような無能な害虫はな。結愛には、帝王学と共に本物の男を見極める審美眼を叩き込む」 相変わらずの過保護っぷりに、私は思わず噴き出してしまう。 かつて私を陥れようとした一条陽太や鷹司華音といった害虫たちの影は、今の私たちの生活には一微塵も残っていない。 一条陽太は保釈取り消しと実刑判決を受け、今も冷たい刑務所の塀の中で服役中だ。出所したところで実家の一条グループは破産して跡形もなく、前世の記憶を喚き散らす男に手を差し伸べる者など世界中どこにもいない。 鷹司華音もまた、実家から完全に勘当されて社交界から永久追放され、地方の片隅で名前を変えてひっそりと暮らしていると聞く。 悪意も、裏切りも、かつて私を縛
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