シャインがここで負けるのは予想外というよりも論外だった。シャインが苦しそうに呻いているが、彼女を罵倒してしまいたくなってしまう。 そんなシャインに向かって、暗黒騎士が手をかざしていた。ゾゾ……と怖気が走る。シャインから生命力を吸っているように見えたからだ。「シャインに何してやがる!」 「勝者の特権だ。吸わせてもらっているのだよ。文字通り、精気をなっ!」 「させるかっ!」 身体が自然と動いた。いくら間抜けな負け方をしたといえども、シャインは自分の仲間である。彼女に代わって、自分が暗黒騎士の前に立つ。 その瞬間、一気に身体から力が抜けた。動揺して、膝がガクガクと震えてしまう。「なんて吸引力だ! シャインが負けたのも頷ける!?」 「ご名答。ワタシは切り結んだのではない。精の吸収を行ったのだよ」 「はぁはぁ……なるほどな? シャインは斬り合いで負けたわけじゃなかったのか。この卑怯者め!」 「なんとでも言うが良い。勝てば官軍なのだ!」 「その言葉、俺も好きだぜ? なあ、シャイン!」 「ああ、そうだな!」 「なん……だと!?」 暗黒騎士が目を白黒させていた。暗黒騎士から見れば、聖騎士シャインは動けないはずだった。だが、自分は暗黒騎士と聖騎士シャインの間に割って入った後、時間停止を行っていた。 その間、6秒。マジックバックから特性栄養ドリンクを取り出し、無理矢理、シャインに飲ませてやった。 時間稼ぎは十分だった。体力が回復したシャインが動く。両手で持っていた死神の大鎌を横薙ぎに振るう。 暗黒騎士の首が宙を舞う。それを目にしながら、こちらは膝をつく。「ナイス、シャイン」 「ああ。良い連携だった」 「へへ……俺たち、意外と相性いいのかもな?」 「そうだといいのだがな? 拙者はこう見えてもマゾなんだ」 「そりゃ初耳だ。褒めるんじゃなくて、罵声を浴びせりゃよかったな?」 視界が暗転していく。暗黒騎士のドレインタッチは強力の一言だった。とんでもない難敵だった。
Read more