俺の声に、兵士や冒険者も、一斉にこちらを見る。「相手は、見た目より小さいっ! 大蝙蝠だっ! 標的を絞るな、範囲で狙え!」 叫びながら、胸の奥に冷たい戦慄が走った。 悪魔じゃなくても、群れの数は脅威だ。 しかも、幻術で数倍に見せかけていた奴が混じっているはずだ。 ……やってくれるじゃねぇか。 兵士たちも状況を悟ったのか、慌てて投げ槍を置き、弓に持ち替えた。 合図もなく一斉射撃。 矢の雨が大蝙蝠を次々に射抜き、悲鳴が重なって空からぽとぽと死骸が落ちていく。 そこへ、ローブ姿の一団が駆け込んできた。 ウィザーズギルドの連中だ。 数人で素早く陣形を取り、大きな魔法陣を描き始める。 空気が震え、光の網が広がった。「――砕けろッ!」 詠唱の声と同時に、群れを覆っていた幻術が一気に剥がれ落ちた。 悪魔の群れだと思っていた黒い影は、みるみる数を減らしていく。 残ったのは無数の大蝙蝠。 それでも。 まだ油断できる数じゃない。 空を埋め尽くすには十分な量が、なおも蠢いていた。 黒い影の群れが、ついに城壁に到達した。 バサッと羽音が頭上をかすめ、牙を剥いた大蝙蝠が兵士に飛びかかる。「くそっ!」 兵士が槍を突き出し、羽根を貫く。 血飛沫が石壁に飛び散り、蝙蝠は悲鳴を上げて地面に転がった。 すぐ横では、冒険者が剣を振り回し、無理やり一匹を叩き落としている。 奴らは武器の扱いは荒いが、とにかく勢いだけはある。 別の場所では、弓を構えた兵士や魔法使いたちが、ひたすら空を狙って矢と魔法を撃ち込んでいた。 火球が空を焼き、矢が唸りを上げて飛ぶたびに、大蝙蝠の死骸が次々と墜ちていく。 だが数が減っ
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