「い、いつ来たの? 気づかなかった」平然と言うつもりだったのに、声が少し上ずってしまった。けれど、少し眠っていたせいなのか、ドヒョクは特におかしいとは思わなかったようだ。幸いだった。「さっきです。集中してるみたいだったから、声かけませんでした」「もうちょっと寝たら?」「誰かに見られてる気がして」ジュハはそこでようやく、ドヒョクに向けていた視線を逸らした。不自然な目の逸らし方だとはわかっていたが、仕方がなかった。彼が何か知っていて言っているのか、それともただの気のせいなのか、わからなかったからだ。「誰が見るの。私しかいないのに」そう言いながら、ジュハは再びノートパソコンに手を置いた。自分が自然に振る舞えているのか、まるで自信がなかった。「違うんですか? 期待して損したな」今は、あの余裕たっぷりに笑う顔を見る自信がなかった。ジュハは返事をしなかった。素っ気ないふりをして誤魔化しながら。ドヒョクはそんなジュハを気にする様子もなかった。ごく普通の会話だと思っているらしい。彼はただ、次の話題を口にした。「夕飯、何食べます?」「……お寿司」「寿司」ドヒョクはジュハの注文を確認するように繰り返した。そしてゆっくりソファから立ち上がり、スマートフォンを手に取った。いくら大抵のものは何でも出てくる食堂とはいえ、さすがに寿司まで簡単に出てくるわけではない。「俺だ。ああ、寿司。いや、そこじゃなくて、母さんが好きだった店。サーモン?」電話をしながらサーモンの話をしたドヒョクが、ジュハを見る。視線を感じたジュハも、再び顔を上げた。そしてゆっくり頷いた。「ああ。それも。どれくらいかかる? わかった」電話を切ったドヒョクは、少し時間がかかりそうだと言った。ジュ
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