紅華の切実な頼み。それに対して、皇は。「頼まれなくてもやりますよ。俺は、聖ユリア王国を、国王を、ラフィを助けたいんですから」 そんな皇の即答に紅華はゆっくり顔をあげて、薄い笑みを浮かべた。「……ありがとう」「……まあ、とりあえず俺だけは確定で。みんなはどうする?」 そんな皇の問いに、薊が口を開いた。「おいおい、此処まで来て〝じゃ!解散!〟は冷てェぞ?なあ?」 そんな薊の文句に、女性陣も「うんうん」と頷いて。「頼もしいな、本当」 そう皇の頬がついつい緩んだ。この全員で、生きて世界を救う、そんな誓いを1人立てながら、皇が紅華を見れば紅華が片手を挙げる。「作戦……と言えるほど緻密なものではないのだけれど、私から行動を提案させてもらってもいい?」「あ、それは全然。むしろ、本職(?)のご意見はありがたいです」 本職というのだろうか。公安の組織体系が微妙に分からないので単語の後にハテナまでついてしまう始末だ。「私は実行部隊だから本職ではないけれどね。提案は単純、ヴィクトくんが秋峰のゲーム内の体を押さえるのと同時に、現実世界で私が秋峰の体を押さえる。こうすれば、ヴィクトくんに追いつめられて現実に帰ってきてもなにもできない、と私は予測しているわ」 単純だが、それは大事な気がする。仮にゲーム内で圧倒したとしても、ログアウトして仕切りなおされたらたまったものではない。そういうことを防ぐためにも、両方の体を押さえる必要は出てくるだろう。 だが、皇が頷こうとした瞬間だった。発言権を求めるように片手を挙げたのは意外にもクロムだった。 全員の視線がクロムに向けば、クロムは何度か咳払いをしてから口を開いた。「紅華の言うことは正しい。だが、7つの神器を秋峰が手にした時点で恐らく世界は秋峰の望むものに改変されることになる……つまり、こちらでどれだけ体を押さえても無意味だ」 その言葉に沈黙が落ちる。だ
Terakhir Diperbarui : 2026-09-25 Baca selengkapnya