———翌日・アルバイトへ行く道中。 あのあと。神器の欠片は問題なく皇の所有物となった。だけど、双鹿にねだられて2回戦目が始まったのは……まあ、別の話。 そして、皇はゲーム内で双鹿にある提案をしたのだった。〝神器の欠片は貰うけど、ワールドは今まで通り双鹿が好きにしてくれて構わない〟 そんな提案。〝まあ、別に私も統治者らしい振る舞いはしてないのだけれど……了解したわ〟 そんな了承。そうして、神器の欠片は皇が、ワールドは双鹿が持つこととなった。 とにかく、1個。でも、集めなければいけない、ということは神器の欠片は1個ではないのだろう。そして、多分、AWMの他の統治者たちが持っている。 せめて、女であることを皇は祈りながら自転車を漕いだ。--------------------------------------------------------------- 双鹿のアトリエであるマンションに辿り着けば、いつも通りエントランスで部屋番号をエントランスの機械に打ち込む。そして、うんともすんともインターホンから聞こえず、開くドア。 それを潜っていって思う。双鹿と会うんだよな、と。 ヤったあとは普通に話せた。 だけど、いざ、一日……半日?経って素面で双鹿と会うと思うと僅かに緊張を覚えた。 手に嫌な汗をかきつつ、ゆったりとした足取りで双鹿の待つ部屋まで向かう。 そして、双鹿の部屋の前。皇はインターホンを押した。 いつも通り無言で開く鍵。皇は少しそわそわとしながらいつも通り部屋に入っていく。「ただいまー」「おかえりなさい。皇くん」 そんないつもの職場らしからぬ挨拶。でも、暖かく迎えてくれる双鹿の言葉に嬉しくならない日はなかった。それはもちろん、今日も例外ではない。「とりあえずなのだけれど。今日は作業前に掃除をしちゃいたいの。この間の作業がひと
Last Updated : 2026-07-18 Read more