奇妙な沈黙が場を支配する。ヴィクトが身構えれば、リザはヴィクトを上から下、下から上と見て言うのだ。「どの子か、気に入った子はいるかしら?」「へ?」 リザが背後の踊り子たちに視線を向ける。背後の踊り子たちはおっぱいがちっぱいな子からばるんばるんな子、ちょっと骨ばってて体が薄い子からデブではないが肉厚な子までしっかり取り揃えられていて。「元大旦那様の趣味はこの子かしら?」 そうリザが指し示したのは、おっぱいは大きく程よく肉づいていて、まあ、趣味と言えば趣味な女の子だった。(というか……) なんだ。その一言に尽きた。こんな機嫌のいいリザなんて見たことがない。というか、その機嫌のよさが逆に怖いぐらいだった。 そんなリザの機嫌に恐怖していると、リザは笑みを浮かべて言うのだ。「今度のイベント、元大旦那様の望むハーレムを提供してあげるわ」「はぁ?」 ガチのマジで意味が分からない。なんでそんなことをする必要が、される必要がある。 ヴィクトが一歩後ずされば、リザが一歩詰めてくる。逃がしてくれる気はなさそうだ。「……なんで、俺なんかに構うんだ……」 うんざりとした問いかけ。そんな問いかけに、リザは「ふぅ」と息を吐き出せば、しゃがんでヴィクトに視線を合わせて言う。「元大旦那様にはこのオアシスのコマーシャルプレイヤーになってほしいの」 コマーシャルプレイヤー……つまりは、このオアシスの広告塔になってほしい、と。ふむふむ。「……コマーシャルって……俺にそんな影響力があると思っているのか?」 これは自負だが、ない。ランカーになっている訳でもないし、荒稼ぎした訳でもない。そんな普通にいち、パンピープレイヤーがコマーシャルだなんてそんなの土台無理な話だ。 そう、思っていると。「えー」「あら、あま
Last Updated : 2026-08-06 Read more