All Chapters of 婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。: Chapter 41 - Chapter 50

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久しぶりにババ抜きをすることになったのだけど、前回賢哉さんに負けてしまったので、今回も負けるかなと思っていたのだけど……。「……あれ、勝っちゃった?」「残念。今回は、俺の負けだな」こんな時にババ抜きで勝ってしまった私は、罰ゲームを受けることになってしまった。「えー、なんでこんな時に勝っちゃうの、私」「残念だな、舞美絵。罰ゲーム、受けてもらうぞ」「……仕方ないですな」  どんな罰ゲームでも受けるしかないから、腹を括ろう。「罰ゲームは……なに?」「そうだな……。じゃあ、舞美絵にお願したいことがあるんだけど」「お願い? うん、なんでも聞くよ?」何を言われるのだろうとドキドキしていると、賢哉さんは私に「明日の朝ごはん、サンドイッチ作ってほしい」と言ってくる。「えっ、サンドイッチ?」私は驚きながらも、「え、それが罰ゲームなの?」と聞き返すと、賢哉さんは「そう。朝から俺のためにサンドイッチを作ることが、舞美絵への罰ゲームね」と言ってきたのだった。「サンドイッチ作ることくらい、なんでもないよ。むしろ罰ゲームっぽくなくない?」「俺が食べたいんだよ、舞美絵の作るサンドイッチが。 だから俺のためにサンドイッチを作ることが、俺への罰ゲーム」 全然罰ゲームっぽくないけど、そんなのでいいかな? 賢哉さんのためにサンドイッチ作れるの、私は嬉しいし。「もっと罰ゲームっぽいもの、言ってもいいのに」「じゃあ、追加でもう一個罰ゲーム増やしていい?」私はベッドに潜り込む賢哉さんの隣に座る。「今度はどんな罰ゲームにする?」賢哉さんは少し考え込みながら「そうだな……。じゃあ、舞美絵からしてほしいかな」と私を見る。「今度は、何をすればいいの?」「決まってるだろ? おやすみのキス」「おやすみのキスでいいなら……全然、します」ちょっと照れくさくなるけど、それが罰ゲームだし。私は賢哉さんの方に身体を近づけると、賢哉さんの唇にそっとキスを落とした。「これで……いい?」そう聞いてみるも、賢哉さんはすぐに「ダメ」と答えた。「えっ!?」だ、ダメなの……!?「もう一回して、舞美絵」「もう……意地悪いね、賢哉さん」そう言いながらも、もう一度賢哉さんにキスをすると、賢哉さんは「合格だ」と笑った。「さ、明日も早いしもう寝ようか」「うん」賢哉さんはいつも寝る
last updateLast Updated : 2026-07-24
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【マトリとしての仕事】白か黒か〜賢哉SIDE〜「おはよう、相棒」「おはよう、寺巻」朝ごはんに舞美絵が作ってくれたサンドイッチを食べていると、寺巻が眠そうに出勤してくる。「お前また飲んでたのか?」「ああ、ちょっと飲みすぎたわ」俺は寺巻に「水飲むか?」と聞くと、寺巻は「水くれー」と俺に答える。 ペットボトルの水を寺巻に手渡すと、寺巻は水を勢いよく飲んでいく。「お前昨日どれだけ飲んだんだよ」「んーと、昨日はテキーラ結構飲んじゃったね」そんな寺巻に「また気になる女でもナンパしたのか?」と聞いてみたが、やはり予想通りナンパしたようだ。「お前はいいよなー。こうやって朝ごはんとか持たせてくれる奥さんがいるんだろ? 羨ましいねー」「……お前にはやらないからな。これは俺のために、舞美絵が作ってくれたものなんだ」俺の目の前にあるサンドイッチを羨ましそうに眺めている寺巻に、俺は別のボックスを渡した。「ほら、お前のはこれだ」「え? 俺のもあるの?」「舞美絵がお前の分もって作ってくれたんだよ」舞美絵は優しいから、大体仕事の時に作ってくれるおにぎりとかサンドイッチは、必ず俺と寺巻の分を持たせてくれる。俺は寺巻の分は作らなくてもいいと言っているのだが「一人も二人も変わらないから、大丈夫だよ。張り込みだと買いに行けないでしょ?」といつも寺巻の分も用意してくれる。なんて出来た妻なんだろうか、俺のだけでなく寺巻の分まで用意してくれるなんて。「さすが、やっぱり四之宮の奥さんはいい人だねえ」寺巻は俺のことをニヤニヤ見ている。「俺は作らなくてもいいと言っているんだけどな、毎回」「そんなこと言ってるの?お前。ひどくない?」寺巻は「俺の分も作ってくれる奥さんは、やっぱりできた人なんだねー」とサンドイッチにかぶりつく。「ん、めっちゃうまっ!」「美味いか。良かったな」「四之宮の奥さんじゃなくて、俺の奥さんになってほしいくらいだわー」「はっ?」何だ、今の聞き捨てならない言葉は?「ってのは冗談だけど。 でも、マジで美味いよ」「舞美絵はなんでも作ってくれるし、何作っても全部美味いからありがたい」「このタマゴサンド格別に美味いね。下手したら、コンビニのより美味いかも」寺巻はあっという間にサンドイッチを食べ尽くした。「そりゃあ良かったな。 舞美絵も喜ぶと思
last updateLast Updated : 2026-07-25
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「お前、ピーマン苦手なのか? 子供みたいだな」「だってピーマン苦くない?」「その苦味が美味いのにな」「えー、俺は絶対に無理」俺はスマホを取り出すと舞美絵に寺巻がピーマンが苦手なことを送っておいた。「後苦手なものは?」「んー、強いて言うならナス?」「お前、ナスも苦手なのかよ」寺巻は「ナスはちょっと食感が苦手なんだよね」と嫌そうな顔をしている。「そうか。ナスな」ナスも苦手らしいと舞美絵にメッセージを送ると、了解というスタンプが返ってくる。「ちなみに俺の好物は、肉だよ」「だろうな」確かに寺巻はよく、張り込みの時やおとり捜査の時は焼肉が食べたいと言っていた。 焼肉かラーメンの二択が多い気もするが、ラーメンは昔よく一緒に食べに行った記憶がある。「ちなみに四之宮は、奥さんの手料理で何が一番好きなの?」「一番好きなもの? そうだな……まあ、全部美味いけど」一番好きな舞美絵の料理はなんだろうな。 色々食べてるけど、全部美味いから選べない気がする。「強いて言うなら?」「強いて言うなら? そうだな……唐揚げとチキン南蛮かな」俺がそう答えると、寺巻は「お前も結局、肉が好きなんだな」と俺に言ってくる。「まあ、肉は好きだろ?みんな」「でもわかるわ。チキン南蛮って美味いよなー」「ああ、美味いな」俺は舞美絵が作ってくれたチキン南蛮があまりにも美味かったから、びっくりしたくらいだ。あんなにチキン南蛮って美味いのか、と感動したくらいだし。 「でも、とんかつも美味いんだよなー」「とんかつも作ってくれるんだ、奥さん」「ああ、たまにだけど」寺巻は羨ましいのか、「とんかつ作ってくれる奥さんって、本当に素晴らしいよな」と口にする。「舞美絵は結構料理にはこだわりがあってさ、チキン南蛮のタルタルも自分で作ってるんだ」「すごいな、タルタルも作るのか?」「そのタルタルがめちゃ美味い」俺がそう話すと、寺巻はチキン南蛮が食べたくなったようで「なんかチキン南蛮が食べたい気分になってきた」と言ってくる。「食べたいか?チキン南蛮」「食べたいに決まってるだろ」「じゃあ今日のお昼は、チキン南蛮でも食べに行くか」「お、賛成ー」俺たちは今日は張り込みやおとり捜査ではなく、覚醒剤を所持していたとして現行犯逮捕された一人の男の取調を担当することになっていた。 
last updateLast Updated : 2026-07-25
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嵌められた、という言葉自体が俺にはどうも気になる……。何か嵌められるような心当たりがあるのか?仮に誰かに恨まれてるとしても、そこまでされる理由が何かあるのか? 「取調は俺がやる。 気になることも色々とあるからな」「わかった」「取調の前に、状況把握が必用だな。少し調べてみるか」 「過去に容疑者が関わった事案がないか、俺も調べてみる」俺は警察が逮捕した時の状況を、もう一度捜査資料から探っていくことにした。✱ ✱ ✱「四之宮、どうだった?」 取調を終えた俺に、寺巻が聞いてくる。「やっぱり否認してる。あのカバンのことも、大量ほ覚醒剤のことも何も知らないとさ」「四之宮は、どう思う?」寺巻の言葉に俺は「ウソは付いてるようには、俺も見えなかった」と答えた。「もし誰かに嵌められたんだとしたら、その目的はなんだ? なぜヤツがターゲットにされたのか、そこが妙に気になるが……」「……もう少し、詳しく調べる必要がありそうだな」俺は寺巻に「一応、薬物検査の結果は陰性だった」とだけ告げた。やはり本人の言うとおり、彼は嵌められただけなのか……? だとしたら、その目的がわからない。「そうか。陰性だったか」「本人に何か心当たりがないか聞いてみたが、特に思い当たることはないそうだ。 特に覚醒剤事案で何かに巻き込まれたりしたこともないし、そんな話を誰かから受けたこともないと言ってる」「誰かに恨まれてる件についてはどうだ?」俺は取調室の外側から容疑者を見つめながら「特に誰かとトラブルを起こしたこともないようだ。話を聞く感じだと、誰かに恨まれてる感じはなさそうだけど……」と寺巻に話した。「流石にすぐには……ってところか」 「とりあえず、様子を見るしかないな」警察に頼まれて取調をしたが、すぐには答えはわかりそうにない。 じっくりと時間を掛けたいところだが、あまり悠長にしてる時間はなさそうだな。「寺巻、俺は少し聞き込みしてくる」「聞き込みなら、俺も行くよ。 俺たち、相棒だろ?」「……本人のこともをもう少し詳しく調べよう。何かわかるかもしれない」「そうだな」警察にはまだ何も話してくれないとだけ伝えた。SSBCで今防犯カメラの映像を解析してもらっている最中だが、特に大きな収穫はなさそうだ。俺たちも薬物関係に関しては捜査権を与えられているので、警察と同
last updateLast Updated : 2026-07-26
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「ご飯、食べた?」「ああ、食べてきた」「今日仕事遅くなるって言ってたけど、思ったより早く帰ってきてくれた」舞美絵は「お仕事、お疲れ様でした」と微笑んでくれた。「ありがとう、舞美絵。 もう寝たら?」「うん……でも、賢哉さんと一緒に寝たい」舞美絵がそんなにもかわいいことを言ってくるから、俺は思わず「わかった。 先にシャワー浴びてくるから、ちょっと待っててな」と舞美絵の頭を撫でる。「うん……ベッドで待ってるね」「ああ、待ってて。すぐ浴びてくるから」舞美絵のおでこにキスを落とすと、舞美絵は寂しそうな背中を見せて寝室へと入っていく。「本当、かわいすぎるな……」舞美絵が時々見せる、あのトロンとした目が妙にかわいくて見えて、俺を困らせるんだ。仕事で疲れていても、舞美絵の顔を見るだけで癒やされるし、優しくなれる。俺にとって、舞美絵はそんなにも大事な存在なんだ。舞美絵がいないと、俺は困る。舞美絵だけが、俺の人生に必要な存在だ。 ずっとずっと、幸せにしたいと思う。「舞美絵、風呂出たぞ」シャワーを浴びて寝室へと入っていくと、舞美絵はベッドに座っていた。「おかえりなさい」「舞美絵、寂しかったよな、ごめんな」ベッドのそばに行き、舞美絵を抱きしめる。「ううん。帰ってきてくれたから、もう寂しくないよ」「そっか。もう寂しくないか?」舞美絵は「うん……もう平気」と微笑む。「そっか」「ごめんね。わがまま言って」「こんなの、わがままの内に入らないよ」舞美絵のわがままは、わがままなんかじゃない。 俺は舞美絵に甘えてもらえることが嬉しい。「賢哉さん……大好き」「ん、俺も大好きだよ」舞美絵のおでこにキスを落とすと、舞美絵をベッドに寝かせる。「もう遅いから、寝な」「うん、ありがとう」「おやすみ」「……おやすみなさい」俺がそばにいたことで安心したのか、舞美絵はすぐに眠りに落ちた。「寝顔、かわいいな」 舞美絵の寝顔は、子供みたいな寝顔をしている。そもそも舞美絵は割と童顔だから、少し幼くも見える。 三十歳だと言われても、最初は見えなかった。もう少し年下かと思っていたくらいだ。 すっぴん姿の舞美絵は、特に幼さが残っている。「……愛してるよ、舞美絵」俺は舞美絵の頬にもキスを落とすと、舞美絵を起こさないようにリビングへと避難し、ドライヤーで髪を
last updateLast Updated : 2026-07-27
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✱ ✱ ✱ それから一週間後が経った金曜日の夜、今日は賢哉さんの職場の人が家にご飯を食べに来る日なので、私はいつもよりも張り切っていた。 寺巻さんは、ナスとピーマンが苦手ということを聞いたので、それ以外で何か作ることを決めていた。    賢哉さんが久しぶりに生姜焼きを食べたいと言っていたので、生姜焼きとほうれん草とおひたしは決まっているけど、他を何にしようか迷うところだ。   「行ってらっしゃい」「行ってくる。 夜、寺巻連れてくるから」私は「うん、いっぱい作って待ってるね」と微笑むけど、賢哉さんは私を心配して「あまり張り切らなくていいからな? いつも通りでいいから」と言ってくれる。「うん、わかった。 気を付けてね」「行ってます」      賢哉さんは私のおでこにちゅっとキスを落とすと、家を出て行った。「よし、洗濯と掃除しよう」今日は休みをもらったので、朝から部屋の掃除をして洗濯をして、いつも通りに家事をこなす。「夜ご飯、何作ろうかな」話に聞く感じだと、賢哉さんの相棒の寺巻さんはよく食べる人らしく、お肉が好きだという情報は聞いている。 お肉は今日生姜焼きにするし、サラダも用意するし、後もう一品お肉あった方がいいかな?   「悩むな……」   チキン南蛮はこの間作ったからな……。そうだ、鶏の照り焼きでも作ろうかな? 鶏の照り焼き、賢哉さんが美味しいって食べてくれたし、味付けがちょうどいいって褒めてくれたのが嬉しかったから。うん、もう一品は鶏の照り焼きにでもしよう。寺巻さんは、鶏の照り焼きが好きかはわからないけど、作ってみようかな。 喜んでもらえると、いいんだけど……。そういえば、寺巻さんは甘いものが好きらしいので、何かケーキでも買っておこうかな。 最近気になるケーキ屋さんを見つけたので、そこでケーキを買おう。  賢哉さんもケーキは好きみたいなんだけど、一番好きなのはチーズケーキみたいだ。 賢哉さんにはチーズケーキを買って、私はティラミスにして、寺巻さんのは見てから考えようかな。「よし、洗濯終わり」 一旦家事が落ち着いた私は、エコバッグを二つカバンに入れてスーパーへと買い出しへ向かった。   ✱ ✱ ✱ 「よし、いい感じかも」買い出しを終えてケーキも購入した私は、家に帰って夕食の支度を始めていた。生姜
last updateLast Updated : 2026-07-28
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「ごめんごめん」「俺ちょっと着替えてくるから、お前はその辺適当に座ってろ」「ありがとう」「今お茶淹れますね」私はキッチンへと戻り、冷蔵庫から取り出したお茶をコップに三人分注いだ。「寺巻さん、どうぞ」「ありがとうございます、奥さん」私はそんな寺巻さんに「舞美絵でいいですよ、寺巻さん」とお茶を置いた。「いやいや、奥さんのこと名前呼びしたら、アイツめっちゃ怒りそうなんで」「え、そうですか?」賢哉さんはすごく優しいんだけどな……。「知らないと思いますけど、アイツ会社では結構ツンツンしてるんですよ?」「そうですか? 全然知りませんでした」そっか、ツンツンしてるんだ……。あんまりそんなイメージがないな。真面目に仕事してるということは、よくわかっているのだけど。「俺たちの前では結構無愛想なんですよ、四之宮」「へえ……そうなんですね」「おい。余計なこと言ってんじゃねえぞ、寺巻」そこへ、着替えを終えた賢哉さんが寝室から出て来た。「さあ? なんのことだろうね?」「とぼけやがって……ったく」賢哉さんはソファへ座り込むと、「お前、舞美絵に余計なこと言ったら、どうなるかわかってるだろうな?」と寺巻さんを見ている。「ん?なんのことかなー」「お前な……」賢哉さんはため息を付くと、お茶を飲む。「よし、じゃあ夕食にしましょうか。ご飯出来てるので」「おっ、待ってました!」寺巻さんはテンションが上がってるのか、嬉しそうな顔をしている。「今用意するので、待っててくださいね」 私はキッチンでお味噌汁を温め直し、レンジで生姜焼きと鶏の照り焼きを温め直していると、賢哉さんが「俺が運ぶよ」と言ってくれる。「いいの?ありがとう」賢哉さんが生姜焼きと鶏の照り焼きを運んでくれている間に、お味噌汁とご飯を三人分用意した。「それも、俺が運ぶよ」「ありがとう」賢哉さんがお盆に乗せたご飯のお味噌汁を運んでくれている間に、お箸を持っていく。「めっちゃ美味そうですね」「お口に合うといいんですけど」寺巻さんは「食べてもいいですか?」と聞いてくれるので「どうぞ、召し上がってください」と伝える。「いただきます」「賢哉さんも食べて」「いただきます」寺巻さんは白いご飯に生姜焼きを乗せて食べると、「ん!? めっちゃ美味い!」と言ってくれた。「本当ですか? 
last updateLast Updated : 2026-07-28
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「まあまあ、いいじゃない。たくさんあるし、食べてくれると助かる」「舞美絵、コイツを甘やかしたらダメだぞ。甘やかしたら、ますますダメ人間になるぞ」「ダメ人間?」え、どういう意味っ!?「おい、四之宮。お前舞美絵ちゃんのこと困らせたらダメだろー」「気安く妻の名前を呼ぶな」「えー、舞美絵ちゃんと呼んでいいって言ってもらえたよ?」「だから、妻の名前を気安く呼ぶなと言っている」そんな二人の会話を見ていると、本当に仲がいいんだなと感じる。 さすが、相棒だ。「んもう、四之宮ってば相変わらずケチくさいんだから」「はあ? 何言ってんだ、お前は」呆れたような顔をする賢哉さんに、寺巻さんは「お前は幸せ者なんだな、本当に」と言っている。「もちろん、幸せに決まっているだろ」「いいね。その幸せ、俺にも分けてよ」「はあ? なんでお前に分けなくちゃイケないんだ」お代わりのご飯を美味しそうに食べている寺巻さんは、「この照り焼き、めっちゃ美味いねー」と賢哉さんを見て笑っている。「いいじゃん、少しくらい分けてくれてもさ」「お前に分ける筋合いなどないだろ」「ええ、ひどいなー四之宮は」そんな二人の会話を聞いていると、なんだか微笑ましくてつい笑ってしまう。「ん? どうした、舞美絵?」「ううん。 なんか、二人の会話が面白くて。微笑ましいなーって思って」賢哉さんは「微笑ましい? どこがだ」と寺巻さんのことを見ている。「微笑ましいよ。……なんか、羨ましい」「……羨ましい?」寺巻さんが私のことを見つめる。「私にも、こんなふうに笑い合える友達がいたら、きっと楽しかっただろうなって思って」「笑い合える友達……か」オーバードーズで亡くなった友人のことをふと思い出して、なんだか懐かしくなってしまった。「舞美絵」賢哉さんが私の手を握ってくれる。「舞美絵には、俺がいるだろ?」「後、俺もいるからね」私にそう言ってくれる寺巻さんに、賢哉さんは「お前は関係ないだろうが」と口を開くけど、私はその言葉がすごく嬉しかった。「……ありがとう、二人とも」二人に向かって微笑むと、賢哉さんは「俺は、ずっと君のそばにいるから」と言ってくれた。「うん」二人の優しさに、心が染みた。「舞美絵ちゃんに、一つ聞いてもいい?」「はい。なんでしょう?」寺巻さんは私に「舞美絵ちゃんはさ、
last updateLast Updated : 2026-07-29
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少しして食器の片付けを始める私に、賢哉さんは「舞美絵」と私の名前を呼ぶ。「ん?」「今日は、本当にありがとうな」「え? どうしたの?」賢哉さんは食器をシンクに付けながら「いや、俺たちのためにあんなに作ってくれて、ありがとう」と微笑む。「気にしないでよ。私も楽しかったし」「本当に優しいな、舞美絵は」「賢哉さんだって、優しいよ」「そりゃあ、夫だしな」そんな会話をキッチンでしていると、それを見た寺巻さんが「おーい、イチャイチャするなー」と声をかけてくる。「別にイチャイチャしてないぞ」「してただろ。俺もいること忘れるなよ」「ごめんごめん、忘れてたわ」「おいっ!」本当に寺巻さんがいると、楽しい。 二人でも楽しいけど、寺巻さんがいると余計に楽しくなる。 二人は相棒だけど、まるで親友のようにも見える。「賢哉さん、ケーキ食べよっか」「そうだな」冷蔵庫からケーキを取り出してお皿に三人分乗せると、リビングへと運んだ。「うわ、めっちゃ美味そうなケーキだね」「最近見つけたケーキ屋さんがあって、ずっと気になってたんです」「いただきます」「いただきます」ケーキを口にすると、甘い香りが口の中に広がってすごく美味しい。「んー!美味しい」「うん、美味いな」賢哉さんもケーキが美味しいみたいで、頷きながら食べていた。「めっちゃ美味いね、甘さとか最高だね」    「はい。すごく美味しいです」「ケーキとか、久しぶりに食べた気がするな」美味しいケーキを三人で食べて、のんびりと過ごした。「舞美絵ちゃん、四之宮って家では無愛想じゃない?」「全然ですよ。すごく優しいです」寺巻さんは「そっか。家ではデレデレなんだー」と賢哉さんを見ている。「デレデレなんてしてない」「本当かよー? 舞美絵ちゃんのこと大好きなくせにー」寺巻さんがそう言うと、賢哉さんは「……まあ、大好きなのは認める」と答えた。「ほらー、やっぱりデレデレじゃん」「デレデレではない」賢哉さんの頬をツンツンしている寺巻さんに、賢哉さんは「やめろ。ウザったい、離れろ」と寺巻さんと距離を取る。「もう、照れちゃってー」「別に照れてない」   二人がそんな会話をしているのを見ると、私も普段見ない賢哉さんの表情が見れた気がしてなんだか、嬉しかった。   「ほら、食ったならさっさと帰
last updateLast Updated : 2026-07-30
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「えっ、ちょ、賢哉さん……!?」 賢哉さんは私を抱っこしたまま、そっと寝室へと入っていく。 「賢哉さん……?」 賢哉さんにベッドに押し倒された私は、賢哉さんからの熱いキスをもらう。 「今日はすごく、舞美絵が欲しくてたまらない」 そんなことを言われたら、私だって嬉しくてたまらない。 「……うん、私も賢哉さんが欲しい」 「たくさん舞美絵のこともらうから、覚悟しろよ」 私は賢哉さんの言葉に、静かに頷いて微笑んだ。 「賢哉さん……大好き」 賢哉さんといると、私はこんなにも幸せだ。 愛されていると実感することが、何よりの幸せの感じ方だ。 私はもう、賢哉さんがいないと生きていけない。 「舞美絵……」 「ん……ん、賢哉さん」 こうして私の名前を賢哉さんの声に、私の心も身体も、賢哉さんの体温に応える。 「あ、気持ちいっ……」 「俺も……気持ちいい」 こうして身体を重ねていると、私は賢哉さんに愛されていると、心も身体もそう感じる。 「賢哉さん……私、イキ、そう……」 「ん、イッていいよ」 賢哉さんが私の中で何度も動くから、気持ち良くて賢哉さんの背中にしがみつく。 「いや、激しっ……ダメッ」 賢哉さんは私の耳元で「ダメじゃないだろ?こんなに気持ち良さそうにしてるのに」と呟きながら、激しくベッドを揺らしていく。 「っ……賢哉さん、意地悪っ……」 でもそんな賢哉さんとのエッチは、すごく好き。いつも気持ち良くて、情熱的で、何よりいつも愛を感じる。 「賢哉さん……愛してる」 「……ん、俺も愛してる」 賢哉さんの中で幸せを感じながら、私は賢哉さんの隣で眠りについた。 ✱ ✱ ✱ 「行ってらっしゃい」 「行ってきます」 今日も仕事へ向かう賢哉さんのことを、玄関で見送る。 賢哉さんと結婚してから、早いもので半年を迎えようとしていた。 夫婦になってもう半年なのかと思うと、時間の流れは早いものだ。 季節は気が付けば夏だったのに、もう冬が来ようとしている。 半袖の季節だったあの頃と比べると、服装も少し厚手のセーターへと変わった。 最近の部屋着も薄手の長袖から、ちょっと生地が厚めのスウェットやルームウェアへと変化した。 あんなに暑い夏だったのに、もう冬なのか……と思いながら過ごす日々が続いていた。 「ちょっと寒いな……」
last updateLast Updated : 2026-07-31
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