「ごめん。俺、お前とは結婚出来なくなった」「えっ……?」その一言を告げられたのは、彼と婚約してから一ヶ月後のことだった。「ちょっと、待って……それどういう意味?」頭の中の理解が追いつかない。「本当にごめん。 俺……お前とは結婚、出来ないんだ」「え、結婚出来ない? どうして……?」今目の前にいる彼は、私の婚約者だ。 「俺、別の結婚相手が出来たんだ」「……は?」でももう、婚約者だった人に゙なりそゔな予感がする。「え、別の結婚相手ってなに? 雪輝の結婚相手は私だよね?」そう問いかけると、彼は申し訳なさそうな顔を見せ「……彼女が、妊娠したんだ」と私に告げた。「妊娠……? 雪輝、それ、どういうこと?相手は誰?」彼は、私の知らない相手を妊娠させたんだとわかった。 私という婚約者がいながら、別の女と関係を持って、挙げ句の果てに妊娠までさせた最低の男だった。「答えて。妊娠させた相手は誰?」「……高校の、同級生なんだ」「高校の同級生?」高校の同級生と聞いて、すぐにピンときた。 彼は数ヶ月前、同窓会がありそれに参加していた。「まさか、あの同窓会の日?」「本当に……ごめん。許してほしい」なるほど。彼はその同級生の誰かと関係を持ち、妊娠させてしまったんだ。 「……そのごめんって、なんのごめん?」「え?」「ごめんって言われても、許せるわけないでしょ? 私との結婚が決まっているのに同窓会にうつつを抜かして、他の女とセックスして妊娠したことを、許してほしいと?」何ふざけたことを言ってるのだろうか、彼は。 許してほしいとか、本気で言ってるの?「同窓会で再会した女と浮気したことを隠した挙句、妊娠したからその女と結婚するって? 何それ、なんの冗談?全然笑えない」「……本当に、悪いと思ってる」雪輝のことを、私は本当に愛していた。 こんなに人を愛したことは初めてで、雪輝とならずっと幸せに暮らしていけると、そう思っていたのに。私は彼に裏切られた。 何も知らずに彼を信じきって、彼のプロポーズまで受け入れて。「雪輝、あなたって……最低ね」「俺だって、まさかそんなことになるなんて、思ってなかったんだよ。 あの日しか関係を持ってなかったし、まさか妊娠するなんて……」え、なに? 今さら言い訳?「言い訳するとか……見苦しいよ、雪輝」
Zuletzt aktualisiert : 2026-06-25 Mehr lesen