愛結と涼の浮気は単にキスだけのものではなく、行為にまで及んでいたことが希樹からの連絡で判明した。 もし知らずにいたはずのこの事実を独りで抱え込んでいたら激しく落ち込み動揺していただろう。 だが俺には共に痛みを共有でき、この先々のこともいろいろとアドバイスしてくれる希樹という戦友がいる。 お陰で愛結含め佐倉家に対しての対応も冷静に粛々と行うことができそうだ。 希樹はどういうつもりで俺との結婚を提案してきたのだろう。 復讐のためというのはわかるが、彼女の真意はただそれだけのためなのだろうか。 そうであってほしくない自分がいる。 何故なら、少なくとも俺は復讐のためだけの結婚は決められないから。 シンプルだが俺は自分に問うてみた。 愛結を好きだったように希樹のことが好きか、好きになれそうか。 一生涯を共に歩んでいきたいと思える相手か。 俺が希樹を知った時、彼女はすでに涼の恋人だった。 そうしてほどなくして、自分にも愛結という恋人ができた。 希樹とのことは初めて会った時からいい子だなと思ってきたが、親友の恋人だったから恋愛の対象として見ることはなかった。 希樹から結婚の提案をされて、ここではじめて親友の奥さんというカテゴリから離して、見てみると──何ていうか……こういうのも有りっていうか、いいような気がしてきた。 お互い、一生を共にするパートナーと思っていた人物から裏切られた痛みを抱えている。 もしも本当に子供を引き取るようなことになれば、子供を抱えての結婚は難しいだろう。 事情を知っている希樹なら、俺や子供のことを上手くサポートしてくれるだろう。 学生時代からの知り合いで気心が知れているし、お互いにシタ側(浮気する側)にはならないという、安心感もある。
Terakhir Diperbarui : 2026-08-05 Baca selengkapnya