次に会った時、昨日の話の続きをする。 そう自分から言ったくせに、いざその日が近づくと、美月は落ち着かなかった。 蒼真とは何度も二人で出かけている。 今さら会うだけで緊張するような相手ではなかったはずなのに、今日は朝から何度も鏡を見て、服まで着替え直した。「……これじゃ、本当にデートみたい」 口にした瞬間、さらに恥ずかしくなる。 いや、今日はたぶん、それでいい。 少なくとも美月にとっては、ただ遊びに行くだけの日ではなかった。 ◇ 待ち合わせ場所へ着くと、蒼真は先に来ていた。「お待たせしました」「いえ、私も今来たところです」「それ、前にも聞きました」「今日は本当です」「今日は?」 美月が笑うと、蒼真も少し笑った。 それだけで緊張が和らぐ。「今日はどこに行きますか?」「朝倉さんが以前気になっているとおっしゃっていた店を予約しました」「えっ、覚えてたんですか?」「はい」「……ほんと、そういうところですよね」「何がでしょう」「あとで教えます」 今日は言える気がした。 ◇ 食事を終えてから、二人は近くを歩いた。 まだ帰るには早い。 美月は何度も話を切り出そうとして、そのたびに別の話をしてしまった。「今日、どうされました?」 とうとう蒼真に聞かれた。「何がですか?」「何かお話があるのでは?」「……覚えてたんですね」「もちろんです」 昨日の話の続きをしたい。 そう送ったのは自分だ。「ちょっと座りません?」 美月は近くにあったベンチを指した。 ◇
Last Updated : 2026-09-19 Read more