翌日、俺は学校に向かった。 準備期間中とはいえ、流石に日曜日なので生徒は少ない。 教室に向かう途中、メイド服等を作っている被服室に寄ってみる。 数人の女子が作業をしていた。 一から服を作っているので大変そうだ。 なんて他人事の様に言っていられない。 教室に着きドアを開けると、そこには何故か楓が居た。 楓は俺が来た事には全く驚いた様子が無い。「やっぱり友也君なら来ると思ってた」「もしかしてずっと待ってたのか?」「そんなに待ってないよ。さっき来たばかりだから」「でも俺が来なかったらどうするつもりだったんだよ」「ん~、その時は呼び出してたかな」 と言って笑う。 やっぱり楓には俺の考えはお見通しらしい。「そっか。なら早速作業させてもらうな」 そう伝え、俺は材料を集める。 材料を集め終わり作業に取りかかろうとした時「ねぇねぇ友也君、こっち見て」 と声をかけられたので楓を見ると「っ!?」 そこには一年前、俺が恋した少女が居た。「どう? ビックリした?」「どうしたんだよその格好は」「ふふ、D組が演劇の練習してたから借りて来ちゃった」「まったく、驚かせるなよな」「でもどう? 一年ぶりに見た初恋の相手は」「そうだな~、なんか地味だな」「え~、そんな風に見えるの?」 一年ぶりに見た初恋の少女はおさげに黒縁メガネで地味だった。 「まぁ見た目で好きになった訳じゃないしな。優しくされて好きになっただけだ」 自分に優しく接してくれるだけで好きになってしまう。 だから俺は友華さんに自分を重ねてしまったのだろう。 それから黙々と作業に取り組んだ。 その間、楓は何も話さずずっと作業を見ていた。 大方の形が出来始めた時、楓が口を開いた。「なんだか去年に戻ったみたい」
Last Updated : 2026-09-30 Read more