俺が体育館に着くと他のメンバーは全員揃っていた。 「待たせてごめん」「大丈夫だよ。まだ時間じゃないし」「それより早く機材運んじゃおうぜ」 メンバー全員で機材置き場から機材を運び出し舞台袖に置いておく。 そして「只今より有志団体によるイベントを開催致します」 というアナウンスが流れ、一組目が演目を始める。 遂に始まってしまったー、もう引き返せないと考えていると他のメンバーも同じ気持ちなのか「やべー、始まっちゃったよ~」「うわー緊張する~」 と口にしている。 しかしリーダーの純が「落ち着けって、俺達はキチンと練習してきたじゃないか」 とメンバーの不安を払拭させようとしている。「それに俺達には佐藤がいるじゃないか。皆をビックリさせてやろうぜ!」「そ、そうだよな!」「よ、よし、やってやる!」 とメンバーを鼓舞した後に「という訳だからさ、今日は思いっきり歌ってくれ」 と言いながら肩を叩かれ「ああ、今日は全力で歌うよ。だからミスしても許してくれな」「ははは、その時は一蓮托生だな」 気づくと他のメンバーの表情から不安が消えていた。 さすが今日までバンドを纏めてきたリーダーだ。 そうこうしている内に俺達の順番が近くなって来た。 袖から館内をみるとお客さんで溢れ返っている。 それを見た瞬間足が震え出した。 こんな大勢の前で歌わなければならない。 それに失敗は絶対に許されない。 今までの人生で感じた事の無いプレッシャーを今になって感じていた。 幸いメンバーには気づかれていないが、このままじゃマズイ。 俺の所為で失敗してしまう! と考えていたその時、「おいっすー、どうだ友也、緊張してないかー?」 と言って片手を挙げながら水樹が現れた。 い
Last Updated : 2026-10-10 Read more