Alle Kapitel von 魔葬少女【連載版】: Kapitel 31 – Kapitel 40

88 Kapitel

閑話その4

閑話その4あたしは久蔵紬の分身ってことになってる。あたしたち分身にはそれぞれ役割があるんだけど、週替わりとか月替わりとかするんだよねぇ。役割が変わるのは、紬ちゃんがあたしたちを思ってのことなんだ〜。『役割が一つだと創造性に欠ける。色々経験して個性を出して』先週のあたしの役割は殲滅、簡単にいうと依頼を受けて魔物ちゃんたちをたくさん倒してくるってことだね。武器は一人一人違うんだよ。あたしが使ってる子はね、ハンマーと機関銃なんだ〜。機関銃はあたしの周囲に浮かせて自動連射自動装填を付与してるんだ。特にねハンマーで相手をぺちゃんこにした時のあの爽快感が好きなんだ〜。昔見た右手でほにゃほにゃ左手でもにゃもにゃみたいでさよくない?ちなみに紬ちゃん以外の装備はあたしが作ってんだよ!!すごいっしょ!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆それでね、あたしたち(分身)同士の呼び方は最初の役割で呼び合ってんだよね。最初のあたしの役割は意外かもだけど、装備担当なんだよ〜。紬ちゃんが、ギャルっぽい鍛治職人が好きだったみたいであたしを設計したって感じなんだよね。まあギャルっぽいって言われてもあたしにはよく分かんないだけどさ、とにかく好きに生きてるって感じだね。新人ちゃんたちがクエストに行ったみたいだし、あたしもそろそろクエスト受けよっと。どれどれ〜、な・に・か、良・い・の・は・あ・る・か・な〜っと!これにしよう!!「この依頼あたしに受けさせてく〜ださいっ!」「これ結構難しいけど大丈夫なの?」「安心してくださいよ〜、あたしこれでも久蔵紬なんで!」「見た目はそう見えるけど、アンタ双子とかじゃないのかい?」「うーん、双子ってわけじゃないんだよね〜。分かりやすくいうと分身っていうのかな? そんな感じの存在ですっ」みんなはあたしたちを分身扱いしてくる、だけどあたしたちは久蔵紬として生きていたい。あたしたちは紬ちゃんの全てを知っている上にあたしはあの子の根っこの部分だから。紬ちゃんってね、ほんとはね結構お喋りなんだよ。好きな物の話になったら止まらないんだから!その時の紬ちゃんの表情がさ可愛くて結構好きなんだよねあたし。「お姉さんそれでも依頼受けたらダメ?」キラキラキラーン「そんな目で見ないでおくれ。良いよ受けな、その代わり命の保証はしない
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-17
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第二十八話

第二十八話深夜の学校というのは、普段の平穏な姿とは異なる表情を見せるとは聞くけど、まさかここまでとは思わなかったな。校庭に溢れている魔物とその魔物と戦っている変な格好の二人組を視認することが出来た僕と利根島さんは変な格好の二人組に加勢し魔物を成仏させることにしたのだけど。「君達、ここは危ない。私たちに任せて逃げたまえ」「そうだよ、キミたちのような可憐な少女がここにいるのは危ない。この僕が守ってあげるよ」鬱陶しいなこの二人と思ったけど、この二人の強さが本物だということは、僕たちが加勢するこの数分の間で魔物の半分以上を成仏させていることから僕より強いのは確実だろう。「キミたち何故逃げない、そんなに僕に守られたいのかね?」この女のこと僕は苦手だ。なんかこうナルシストじみた正義の味方みたいな感じが合わない。「だよね風香ちゃん。それに私は守られるなら風香ちゃんがいいな」利根島さんはいつも通り僕の心を読んで話しかけてきたが、その光景を見た二人は不思議そうに利根島さんに質問した。「キミは一体誰と話しているのかね? だがそんなキミも美しい」利根島さんは顔を歪めて堂々と『気持ち悪い』と言い放った。利根島さんが他人にそんなふうに言うのを初めて見た。「不快な思いをさせたようだね、謝罪させてくれ」「私の方こそ気持ち悪いなんて言ったごめんね」この光景を見て僕は思ったことがある。話しながらでも魔物を成仏出来るようになった僕たちはそもそも人間と呼べるのだろうか?人間を軽々殺してくる魔物を成仏させる時点で人間ではないと思ってはいたけど、ここまで来たら僕たちも魔物に近づいているのではないか?一分後「君たち、強かったのだな。逃げろという方が失礼だったな。君たちの協力に感謝する」「僕の方からも感謝するよ。キミたちの協力のおかげで予定より素早く掃討出来た」利根島さんがこの二人組に誰なのかと問うと。「私たちは、この町を守るヒーロー……せーの」「「ヨマワリ探検隊さ!!」」「ちなみに夜廻と世守りをかけての名前なのだ!」「僕はあんまり気に入ってないのだけれどね。ダサい」「ダサいってなんだ、ダサいとは!」「結局二人はなんでここにいるの、魔葬少女なの?」僕が質問に二人はここにいる理由だけを説明してきた。「僕たちがここにいるのは、琴桐嬢の情報があってね。学
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-18
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第二十九話

第二十九話「そういえば風香、魔葬少女というのは何だ?」浅霧さんが本当に知らないと言いたげに聞いてきた。「本当に知らないの?」「全く知らない。私たちが知ってるのは"あやかし少女"だけど」あやかし少女ってなんだ、聞いたこともない。……魔葬少女に似た系統か、魔葬少女と呼ばれる前の存在か?それだとこの二人は一体何歳……なんだって。────『永遠の十七歳だから』『学年や年齢は深雪と同じだ』────過去から来たとかそういうのなのか?もし、もしもそうだと仮定してあり得るのか?「そういえば僕、荒川嬢が新しく作ったシステム見られるずじまいだったよ」「いつかは見られるだろうが、他人の絶望を見るのが好きなアイツが作ったシステムだろ? ロクなのものじゃないだろ」「そうは言っても魔法というものは魅力的なものと思わなかったかい?」「それはそうだが、魔法なんてものが存在してみろ退怪作業自体崩壊しないか? だが魅力的と感じるのは確かだな」この二人が話してるのって荒川咎のことだよな、それに荒川咎が作ったシステムってなんだ?「二人は何の話をしているのか聞かせてくれない?」僕が何度問い詰めても、二人は少し間を置き『ヒーローには秘密が付きものなのさ』とはぐらかされてしまう。はぐらかされてしまうので、依頼の方を進めようと利根島さんが、意見を出してくれた。この学校の七不思議はまあトイレの花子さんだの有名なものが多いが、鏡に関するものは少し違う。この学校では深夜にトイレの鏡を見ると過去や未来が映り、四分四十四秒見続けると連れ込まれてその場所に移動するというものだ。時間指定はなくとにかく四分四十四秒みればいいらしい……なんな雑だな。こういうのって四時四十四分四十四秒とかじゃないのか?というか鏡なんだから映ったところで正しい過去や未来ではなく反対の世界だろとか連れ込まれるのに何で話が伝わってるんだとかいうツッコミは置いておくとして、僕たちは七不思議の鏡のトイレに向かった。トイレに入ると浅霧さんと霧谷さんがトイレの花子さんが出ると言われている三番目に立ち扉をぶち壊した。「花子さーん、遊びましょー!」「浅霧うるさい!! というか何で生きてんの!? あれから二百年は経ってんのよ、アンタら人間じゃなかったの!? つーか隣の二人もやばいな!」花子さんって案外フラン
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-19
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第三十話

第三十話 僕と利根島さんは霧谷さんから鏡の説明を受けた。 ちなみに最初は浅霧さんが説明してくれてたんだけど、僕たちがよく理解できなかった様子を見て霧谷さんが代わってくれた。 「……とまあこの鏡は雲外鏡という名の妖怪なのさ」 妖怪ね、うん……うん? いやあやかし少女の説明をされた後だから、妖怪関連でも多少、いやだいぶ驚くけど僕と利根島さんが通っている学校のトイレの鏡が雲外鏡って妖怪って突然言われても、すぐには受け入れられない。 「そろそろだな」 浅霧さんは何かを待っていたのだけど、まさかそれが鏡が光るのだとは思ってなかった。 鏡には輝きと同時に視界に入れたくない未来の光景が映し出されていた。 それは僕と朱莉の肉体が溶け落ちている光景だった。 僕と朱莉の驚く声より浅霧さんの驚く声の方がデカすぎて耳がつんざかれるかと思ってしまった。 「風香と朱莉が溶けてるだと!?」 いやアンタが驚くんかいとツッコむことで朱莉が溶けている未来から目を背けてしまった。 目を背けてはならない事実であることは僕自身で理解している、だけど突然見せられた未来に本能が目を背けてしまった。 だけどこれは確定の未来ではないはずだ。 ならば、僕と朱莉がすることは変わらない。 「もし僕たちがこの未来の通りになるのだとしても、僕は朱莉とずっと一緒にいるから……この未来を絶対に二人で変えて元の生活に戻ろう!」 「うん、二人で絶対に戻ろう」 僕と朱莉の身体の震えはしばらく止まらかった。 今だ僕たちがまともでいれていること、そして正式に必要な感情のコントロールを出来るようにならなければと改めて痛感した。 本音を言えばあんな未来見たくないし、なってほしくない。 あの未来が感情がなくなって末ならば、最悪の未来が見ることが出来たことに感謝するべきか。 感情のコントロールの必要性を見れたのだから。 「何だか悪いことをしたね。まさかあの二人の未来があんなに絶望だとは」 「こんなことをするのはアイツだけだろ」 「そうだね、魔葬少女というシステムが荒川嬢が作ったシステムだとすれば辻褄が合う」 「絶対にアイツを止めるぞ、深雪」 「言われなくてもそのつもりだよ。僕が見たいのは少女たちの美しい笑顔なのさ、その笑顔を壊されるとあって
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-20
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第三十一話

第三十一話「はい、お二人の依頼の達成を確認致しました。報酬を受け取る際は受け取りカウンターまでお越しください」僕と利根島さんが事前に決めていた報酬は感情の変動が分かる感情測定器だ。存在するかどうかは置いておいて、あれば確実に正式の魔葬少女に近づく鍵になるはずだ。受け取りカウンターには球体が置いてあったのだが、球体に顔が映ってる上に声が聞こえてくる光景を見ると僕と利根島さんは様々な疑問が湧き上がってきた。そして疑問と同時に球体に対するとてつもない嫌悪感も湧き上がってきた。「こんにちは、君たちが風香ちゃんと朱莉ちゃんだね。僕は魔葬少女育成システムのトガらんだよ、よろしくね」もし本当に魔葬少女育成システムなら新人には絶対に渡しておけよ、僕たち新人ほど感情のコントロールが出来ないんだから。僕は利根島さんを連れて受け取りカウンターから離れた。「僕は主より創造されたシステムだから信頼性抜群だよ! だから離れないで風香ちゃん、朱莉ちゃん!! 二人の欲しい情報なら教えるから待ってよ〜!!」欲しい情報はあるけど、情報を貰うならこんな信用ならないものより琴桐さんから貰う。そうするとしても……正式になるためなら、この球体を利用するしかない。僕と利根島さんは受け取りカウンターに戻り球体を鷲掴みにした。「痛い痛いからそんな乱暴に使わないで欲しいな!」この球体に嫌悪感に近いのを感じるのは、おそらくアイツと重ねているからだろう。香澄さんならこの球体について知っているかもしれないと思い探したが、どれだけ香澄さんを探しても見つからなかった。「もしかして香澄さん依頼に行ってるのでは?」朱莉の言葉に確かにと僕は納得して近くにいた先輩に聞くことにした。「今少しお時間良いですか?」僕が声をかけたのは、茶髪でネオウルフの女性だった。「良いけど、どうしたの?」振り向いた女性の雰囲気は艶やかで、朱莉まで魅入っていた。僕はこの球体のこと質問した。「これね、感情のコントロールは教えてくれるけど使用するのはお勧めしないわよ」理由を聞くと、この球体は主の意向だからと最終的には絶望の方向へ向かわせるからだと教えてくれた。僕と朱莉は感謝を伝え去ろうとしると浅霧さんと霧谷さんが僕たちの方に寄ってきて球体を見るなり顔色を変えた。「この球体にかかってる靄(もや)は具現化の産物じ
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-21
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第三十二話

第三十二話 「……ここは? 朱莉、朱莉はどこ!?」 意識が途切れたはずの僕の隣には朱莉ではなく先ほどの先輩が立っていた。 「目覚めたみたいね。それじゃあ訓練を始めるわよ」 僕は訓練のことより朱莉の場所を聞いてしまっていた。 「安心してあの子なら、こことは別の夢の中だから」 それなら良かったと胸を撫で下ろしたのも束の間、僕の首は飛んだ。 「……え?」 「安心してここは夢だから、何度死んでもやり直しが効くから! 感情のコントロールなら夢が一番なのよ。現実で身体をバラしたりするより夢ならなんでも出来るんだから!!」 先輩の艶やかだった雰囲気は一変し、狂気を感じ震えが止まらなかった。 首がないのになんで分かるんだと思うが、くっついてるんだ、首と胴体が。 「目が覚めたらこの訓練の記憶は無くなる代わりに身体が感情のコントロールは覚えてるから安心して死んでね」 先輩が呼んだのは、朱莉だった。 「最愛の人に殺されることほどコントロールに適したものはないわよね!! 好きなように殺しなさい!」 「本当は私、風香ちゃんのこと殺したくて仕方がなかったんだ。何度も朱莉、朱莉って気持ち悪くて呼ぶよね。ほんっとウザいんだけど……アンタが利用出来そうだと思ったから一緒にいるだけなのが分かんないかなぁ」 なんだこの偽物は、朱莉はこんなことを絶対に言わない! 「真似るならもっとしっかり真似ろ、この偽物が!!」 僕の口は僕の知っている朱莉の全てを話していた。 すると先輩が突然ニタァと笑みをこぼした。 「本当に最高だよ風香!! 最愛の人の偽物に貶されながら愛を語る。最高に良い!!」 この人狂ってる。 「その表情、良いよ。最高だよゴミ箱に堕ちた鳥を見るようなその瞳、咎様にそっくりだよ!」 咎様、今この人は咎と言ったのか。 「咎って荒川咎のことであってるのか!?」 僕は焦りのあまり声を荒げてしまった。 「思い出すよ、咎様が私の声が小さいって怒鳴ったのを」 一体何の話をしているんだこの人は。 「風香は知らない話だったね、謝るよ。それと自己紹介が遅くなったけど、私は香取雛……魔物だよ。魔法を使ったら性格が変わっちゃうから、あんまり当てに…………」 魔物って言ったのか、もし本当ならこの人は魔法を使う魔物と
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-21
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閑話その6

閑話その6「咎様にご報告があります」「なんだ。今は次週登場させる新キャラを描いている最中だ」咎様は現在秋口貴教(あきぐちたかのり)としてこの世界で活躍されておられる。次週登場させるとはおそらく魔法少女アンラクシーの新キャラについてだと推測出来る。「風香様と接触致しました。未だ感情のコントロールに伸び悩んでいる様子でしたが、堕ちる気配はありませんでした」たまには昔の咎様のお姿を拝見なさりたいのですがなんて、言えるわけがない。「そんなに昔の私に会いたいのなら、会わせてやる」咎様は私の心を読んでくださり、分身様に会わせてくださいました。「本当に便利だな分身というのは。久蔵紬の生成の応用だったか。これほど被験体の絶望の表情が観察出来るこの状況ほど愉悦なことはない。だが雛分かっているな」咎様は魔葬少女の全ての魔法を使うことが出来る。それも感情消費なしで同時に使用可能なのだ。私たち下僕も許可をいただければ全ての魔法を使用させてもらえる。最近だと咎様は、被験体に柚木香澄(ゆのきかすみ)の結界魔法と水本愛海(みずもとまなみ)の支配を同時に使っておられた。しかも魔法の持ち主よりも高火力で使用可能なのが、咎様らしくて……また味わいたい。「……はい。浅霧雫(あさぎりしずく)、霧谷深雪(きりたにみゆき)両名の迅速な排除で御座います」「追加の任務を与える。娘の風香をじっくり可愛がりながら堕とせ」「御意」「風香よ、最高の絶望を私に見せてくれ。楽しみにしているぞ」咎様は私のような初期の下僕にはある程度の行動の自由を利かせていただいる。初期の被験体だからなのかは分からないけれど……嬉しい。だからこそ咎様の期待に応えたい。私の名前を魔葬少女の新人と言う意味でも使ってもらったご恩もある。私の魔法はそのご恩を返しやすい。夢の出来事を現実に強制する魔法、ただし悪夢と呼ばれる類だけ。今の私には悪夢を現実に作用させるかは自由に操作が可能であり、悪夢以外も作用させるかは私次第、夢の中でなら私は咎様の次に強い!!今の魔葬少女たちは甘すぎる、殺そうと思えば秒で殺せる。たとえ正式勢と言われている者達でも。だけどそれじゃあ面白くない、せっかくなら絶望に歪んだ表情を永遠に残してほしい。その表情を咎様と共に眺めることが至高の喜びであり私の生きる意味なのだから。「
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-22
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第三十三話

第三十三話僕と利根島さんは香澄さんを待っている間に何か依頼を受けようという話になり、受付の人に僕たちでも達成可能な依頼を見繕ってもらった。「この依頼とかはどうでしょう? 比較的危険も少ないと思われますが、どうされますか?」提案された依頼は行方不明の魔葬少女の捜索だった。行方不明の魔葬少女の名は朝倉千紗(あさくらちさ)、正式の魔葬少女が行方不明という自体が珍しいという。どうやら戦闘系じゃないから危険は少ないらしいが、何か嫌な予感がする。しかし他の依頼は戦闘系ばかりで僕と利根島さんで勝てるかどうか分からない。ならば僕たちに出来ることをする。「その依頼受けます。報酬は……何しようか朱莉」僕と利根島さんが報酬に悩んでいるとギャル分身さんの方ではない人が話しかけてきた。「報酬を頼むならこれがいい。魔物化を抑えてくれるアクセサリー、さっきみたいな物じゃなくて私が生成物だから安心して」利根島さんが誰かと尋ねると彼女は少し雰囲気が柔らかくなった。「私は久蔵紬、所謂本体と呼ばれる存在。装備担当がお世話になってることにお礼出来てないから、せめてものお礼だと思って受け取って」表情自体はぴくりとも変わらないけど、雰囲気だけで分身さんのことが本当に大切なのだと分かる。受付の人にこのアクセサリーを報酬として注文した。「注文、受け付けました。それではお気をつけていってらっしゃいませ」僕と利根島さんにとっては捜索依頼自体初めてで勝手が分からないのは、仕方ない。慣れていくしかない、まあ捜索依頼は少ないに越したことはないのはそうだけど、会いたくて会えない人がいるのなら、再会させたい。捜索依頼が出される時点で会えずに悲しんでいる人がいる、そう思うだけで胸が痛くなる。もし居なくなったのが朱莉だったらと考えたら……怖くて仕方ない。「風香ちゃん、絶対に見つけようね」「絶対に見つけよう」捜索依頼用に魔法を作るのもありかもしれないと思い、僕は魔法を……今作った。作ったのは恐怖の強い場所を辿り探り当てるという魔法だ。恐怖を色で判別出来るようにした。肉体的恐怖は赤、精神的恐怖は青、両方の場合は紫になる仕組みで最終的には死の恐怖として漆黒になる。恐怖が強くなるほど色が濃くなる。そしてその恐怖は襲われた時にしか色は見えないという条件をつけている。漆黒になっている場
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-22
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閑話その7

閑話その7私が秋口峯(あきぐちみね)と出会ったのは二百五十年前の村通しの交流会の時だった。秋口峯と言われても分からないと思うが、今でいう荒川咎だ。そもそも咎という名前は村での罪人の家族につけられる。秋口峯の父親が連続殺人を犯し、その被害者の中に峯の母親も含まれていた。だけど峯は母親の死を狂った笑みでいつも語る。「どうしてか母の事切れる寸前の表情が忘れられない。またあんな表情が見てみたい」私は峯が母親を失ったショックで一時的にこうなっているだけだと自らに言い聞かせた。しかしそれから荒川の性を名乗り始めたのには峯なりに母親に思うところがあっだからなのだろう。そして峯が本格的に咎と呼ばれるようになったのは齢十二の時に父親を呪術で殺したのだ。峯の父親が死ぬ寸前に見せた表情、それが絶望だった。その時から峯は咎と呼ばれるようになり、今のような性格に徐々に変わり始めた。村の罪人である峯と友達だった私は、世界への生贄としてあやかし少女に選ばれた。私と峯は齢十三の出来事だった。あやかし少女となった私と峯は最初こそコンビとして行動していた。だが峯は従えていた震々(ぶるぶる)を実験材料として使用し、対象に触れるだけで恐怖で絶望に歪めた末に殺すようになった。峯は物足りないといいながら人体や妖怪を使い実験を繰り返した。それだけなら良かった。峯は人間と妖怪のキメラさえ作り上げた。それが峯が齢十四の出来事だった。あやかし少女の中で峯を天才ともてはやす者も多かったが、その人物を実験体にした。それがどれぐらい狂っているか、想像が出来るはずだ。あやかし少女を実験材料にしていたのだから。全て行方不明で処理されたが、私には峯の仕業だとすぐに理解出来た。私は峯の実験気質に耐えられなくなり、そばを離れた。それからの私は力を磨いた、峯を止めるために。私は一番最初に使役していた茨木童子と共に二年で酒呑童子を使役するほど強くなった。茨木童子は私にもしもの時が起こり酒呑童子と協力出来なくなった際に助けてくれると約束してくれた。私がもっと峯に目を向けるべきだったと、どれだけ悔やんでも悔やみきれない。峯と再会したのは齢二十の時、その時には現在の隠神刑部と大蛤を使役していた。いいや使役なんて生優しいものじゃない。あれは恐怖による支配だ。しかも支配しているのは
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-23
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第三十四話

第三十四話依頼を達成し魔物化抑制のアクセサリーを貰った僕と利根島さんはまずお姉さんを呼ぶことにした。利根島さんのお姉さんが来れば水本さんもついてくるはずだからだ。「もしもしお姉ちゃん、…………えっ、もう向かってるって? うん、分かった。ありがとう、気をつけてね」電話を終えた利根島さんは開いた口が塞がらない様子で僕に伝えてきた。「お姉ちゃん、もう私たちの状況全部知ってるから向かってるって」確かお姉さんの使っている感情は姉妹愛で利根島さんの愛で僕の心を読むこともできるのなら似たようなことができてもおかしくはないのかもしれない。「もし僕の仮説が正しいなら朱莉がどこにいてもお姉さんには朱莉の場所が分かる。だったら、僕たちは琴桐さんに会いに行こう。そうすればお姉さんと水本さんとも合流出来るはずだから」琴桐さんの居場所はメモに記載されている電話番号を使って本人に聞けばいい。僕は携帯を取り出し電話を鳴らした。「風香くん、良いところに電話してくれたね。こっちからかけようと思っていたところだった」琴桐さんの僕たちへの要件は僕たち、いや魔葬少女全体に重要な情報を伝えたいと。『魔物化した魔葬少女はただ魔物になるわけではなく、何者かの指揮下に入る。契約霊も同様』もしそうならアイツも何者かの指示で僕たちを堕とそうとしているのか?……待てよ、それなら松島さんはどうなる。例外ということになるのではないか?自らの意思で行動した上で満たされて死んだ。魔物に堕ちても自由に生きられる例外も産まれることもあるということか。すると知らない記憶が僕の中に流れ込んできた。『お母さん、やめて!! なんでこんなことするの!』『その表情堪らない! そのまま良い魔物になれば一緒にいることが出来る。お母さんのこと好きなら変われるだろ』ウィィィィン『やめて、やめて!! お母さんどうかしてる、狂ってるよ!』お母さんと呼ばれる女性が少女をチェーンソーで四肢を一つ一つ丁寧に切断し魔法のようなもので治した。『何なのこれ!? もうやめて嫌だ!!』『魔法についての反応が大きい。次は魔法や呪術などのオカルトに慣れさせる必要があるな。ならば相手はオカルト好きを選ぶのが最適だな』『お母さん何を言ってるの、助けてよ!!』『分かった、助けてあげる』少女は魔物に変化させられた。『次の子供
last updateZuletzt aktualisiert : 2026-08-23
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