Semua Bab 魔葬少女【連載版】: Bab 21 - Bab 30

88 Bab

第十九話

第十九話僕と利根島さんは、琴桐さんの魔葬少女化を止めるため走っている。校舎の屋上あたりから視線を感じ確認するとライフル銃を構えた少女がいた。服で魔葬少女だということはすぐに理解出来たため、僕は警戒している。利根島さんなら僕の思考を読んで理解してくれる。利根島さんは僕に瞳で合図した。ライフルを構えてる少女は利根島さんの合図の後に射撃してきた。銃弾は僕の右耳を掠った。「風香ちゃん!」少女の行動はまるで僕と利根島さんの邪魔をし、琴桐さんを魔葬少女にするように感じてならない。マズいんだ、契約の早さは僕たち自身の経験で知っている。契約すると契約霊に発言した時点で手遅れになる。「琴桐さん契約したらダメ!!」「私は本気だから。ミサト、契約するから私を魔葬少女にして!!」「願いは叶えるためにあるからね、この力で叶えると良いよ」僕の静止を無視して琴桐さんは魔葬少女になってしまった。「安心して風香くん、朱莉くんとちゃんと協力はするから。その時は呼んで」契約が終わったのを確認したライフルの少女は屋上から飛び降りた。「これにて任務完了。ミサト、早く報酬かも〜ん」屋上から飛び降りて少女は無傷だったことも驚きだが、契約霊に報酬をねだる魔葬少女がいることに一番驚いた。「今回の報酬は何がいい?」「そりゃあフィギュアでしょ」「はいはいフィギュアね」琴桐さんの契約霊はライフル少女に魔法でフィギュアを取り寄せた。……こういう魔法の使い方もあるのかと思わず感心してしまった。僕ももっと魔法について学ばなければならないと心底思わされる。学ぶとすればやはり先輩魔葬少女しかいないか、香澄さんと愛海さんに聞くのがいいのは確実だけど、二人だけに聞いていては学べるものも学べない。先輩魔葬少女を探して使い方と種類を教わる。琴桐さんを止められなかったのならば今やることはひとつだ。「そこの契約霊に聞きたいことがある。正式も雛も問わないから魔葬少女の居場所を教えてくれない?」手段を選んでたら朱莉と一緒に元の生活に戻れなくなる。それだけは避けなければいけない。僕は絶対に元の生活に戻るんだ。「どうしてそんなに知りたいんだい?」「もっと魔法について知りたいと思っただけ」「教えるにしても系統を教えてくれない限り紹介しようがないよ」「魔法に系統があること自体今知っ
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-11
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第二十話

第二十話 あの契約霊から伝えられた魔女会の居場所はあのコンビニだった。 しかもあのコンビニには地下室があるようだ。 合言葉は"感情は?"だそうだ。 魔葬少女なら己の感情を知っていないと魔物とは戦えないからだろう。 「まさかここがそんな場所だったとは思いもしなかった」 「だよね。もっと早く知ってたら誰も欠けずに済んだのかな」 霜月さんと松島さんのことだというのはすぐに理解出来た。 「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。だけど僕はそうであってほしかったと心の底から思うよ」 「いらっしゃいませ〜」 僕と利根島さんはレジ前に行き合言葉を伝えた。 「「感情は」」 「そちらの用件でしたか、どうぞこちらへ」 僕と利根島さんは地下室へ案内された。 地下室は結構賑わっており、ざっと見た感じ二十人はいる。 地下室に降りた時一人の少女が話しかけてきた。 「その身なりもしかして新人ちゃん? うわ〜可愛いなぁ」 案内人の店員さんがその少女を魔法で転移させた。 「お騒がせ致しました。あのバカには任務に向かわせましたのでこれで多少は静かになると思います、多分」 案内人は僕と利根島さんを一人の女性のもとへ案内した。 「魔女様新人を連れて参りました」 魔女様と呼ばれた女性は僕と利根島さんを見るなり『未熟』と一言告げられた。 未熟なのは僕たち自身が思い知っている事実だ。 それからは僕と利根島さんは魔女様から魔女会についての説明を受けた。 「簡単に申しますと魔女会とは私たち魔葬少女が少しでも生き残る時間を増やすための機関です。依頼の斡旋やコンビの入れ替えなど様々なことを行なっております」 ファンタジーでよく見るギルドのようなものと考えるのが妥当なところだな。 「所属は魔葬少女になったばかりでも可能です。ですが、大概は知らされないことが多いです。なので新人で魔女会にたどり着くのは珍しいことなのです」 僕たち以外もやはり知らされないのか。 この魔葬少女のシステムはどうなってるんだ、死ぬか堕ちるかのどちらかしか想定されていない設計にされているような。 普通は何か抜け道があるはず……堕ちたとしても人間性を保てるというのは松島さんを見ていて分かったことではある。 だけど、そのやり方が分
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-12
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閑話その3

閑話その3依頼は簡単だったから、すぐフィギュア貰えて私は幸せだなぁ。せっかくお金も入ったことだし、新作ゲームでも買おうかなぁ。私が買い物に行こうとした時、魔女会の先輩美作琴葉(みまさかことは)が依頼書を持って近づいてきた。「ちょっと久蔵(ひさくら)新しい依頼入ったけど、どうすんの?」「ほらほら依頼書かも〜ん」どれどれ、ふむふむ「いいねぇ、その依頼のご褒美は何にしようかなぁ、やっぱりあのゲームかなぁ」「まあ久蔵の場合その方が魔法が強くなるから……別で私も報酬あげようか?」「えっ、いいの? かもんかも〜ん」「はい、これあげる」私が渡されたのは一日限定で販売された推しのフィギュアだった。「琴葉これ本当に貰ってもいいの!?」「うん。これぐらいあれば、必ず勝てるでしょ久蔵なら」「琴葉にも報酬を分けてあげる」「別にいいよ。久蔵が戻ってくれば」私が今回受けた依頼、それは契約霊アツミの始末。依頼というものは基本的に地域の人たちからの困りごとみたいなサブクエストが多い。だけど時たま契約霊からの頼み事みたいなメインクエストもある。今回は契約霊同士のいざこざでブチギレた契約霊のユミが依頼を出してきた。アツミについては私が一番知っている。だって私をこの地獄に叩き落とした張本人だからだ。って言っても産まれてきた以上必ず死ぬ、だから私は後悔しないように欲しいものは全て手に入れる。それぐらいの気持ちでやってるんだからね!!「そんじゃあ行ってくるね〜」「いってらっしゃい、死ぬなよ」今は死にたくないかなぁ、いや限定フィギュアゲットしたし、死んだっていいかもね。「なんのようだ紬(つむぎ)、私は今無性に腹が立ってるんだ。用がないなら去れ」「アツミは相変わらずつれないね。用ならあるよ」私はアツミに即座に銃弾をぶち込んだ。「ったいな。急に何をする!!」「依頼だけどそれ以外に何があるの?」「私を裏切るのか紬……だが、紬お前は接近戦は苦手だったはずだ。私の勝ちだ」「アツミは知らないんだった。私接近戦も出来るようになったんだよね。こんな感じで」ボンッ!!「お前身体に何を入れている」「何をって小型爆弾だけど、どうかしたの?」「頭がおかしくなったのか?」私の戦闘スタイルは基本的にはライフルでの射撃だが、接近戦が出来ないわけじゃない。私は魔
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-12
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第二十一話

第二十一話魔女会に所属することになった僕と利根島さんは先輩たちから感情のコントロールを教わることになった。「そこのヒヨッコども、この私が叩きこんでやる。覚悟しろよ!」僕と利根島さんに話しかけてきたのは、暑苦しい少女だった。年齢的には僕とそんなに変わらないか歳下ぐらいなのに魔女会に所属しているということは僕と利根島さんよりは強いと考えた方がいい。「教えてほしい」僕の返事が気に入らなかったのか暑苦しい少女は大声を出した。「返事はハイかYESだ!! ヒヨッコA!」「ヒヨッコAってまさか僕のこと?」僕が質問すると暑苦しい少女は即答した。「そうだ!! ヒヨッコBは黙らず返事をしろ!」ヒヨッコBは利根島さんのことだろうな。暑苦しい少女は燃えるような炎を纏い僕と利根島さんを無理やり転移させた。「ここで感情のコントロールを叩き込んでやる」「ここは……」利根島さんが呟いた時、暑苦しい少女は大声で『自宅だ』と叫んだ。「あのこれって監禁になるんじゃ」僕が質問すると全力でならないと一喝された。「まずは自己紹介から始める。私は高槻深春(たかつきみはる)十五歳の中学三年生だ。使っている感情は"熱意"だ。次はヒヨッコどもの番だ!」十五歳って、そんな若くて魔葬少女に……しかも魔女会に所属出来るほどの実力者ということになる。僕と利根島さんは自己紹介を済ませた。「そうか、風香が恐怖で朱莉が愛だな」名前呼びに変わった。「ならいい方法がある」高槻さんはそう言って僕のお腹を貫いた「がっ、は……何するの急に」「コントロールをするならまずは振り切った後に調整する。これが私のやり方だ。恐怖も愛もこれで両方出来るはずだ」言ってることは分かる。僕が恐怖を感じれば感じるほど朱莉は僕に対して愛を使う。振り切ってから微調整のやり方も僕自身納得できる。ならば今は従おう。「よし、これで今は放置だ。再生することは許さない、再生させたら殺す。安心しろ風香、ご飯は朱莉が食べさせる」僕は四肢をもがれて放置されることになっている。止血は終わらせている上に痛覚も麻痺させた。再生させたら僕は本当に殺されるだろう。これも強くなるためだ、受け入れよう。高槻さんは任務に向かい僕と利根島さんの二人きりになった。「何も出来なくてごめんね、風香ちゃん」「いいよ、これも二人で強く
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-13
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第二十二話

第二十二話あれからどれだけ経ったか分からない。「朱莉待って、離れないで!!」「安心してトイレに行くだけだから」「待って僕も連れて行って……一人は嫌だ」僕が怯えているのを他所に高槻は再び熱意を上げると宣言した。「もっと強くするぞ! 熱意百二十パーセントだ!!」「嫌だやめて、もう嫌だ!!」「そうか、やめてほしいか。分かったやめよう。熱意百五十パーセントにしてやるから安心しろ!!」助けてよ朱莉……もう嫌だ、こんなの死んだ方が……痛覚なくしたはずなのになんでこんなに……せめて意識を失えれば楽なのに「あぁああああぁぁあ!!」「もっといけるはずだ。大丈夫風香が恐怖を感じるほど朱莉は愛を感じる。感情自体は大幅に増えてる、堕ちることから遠ざかってるのだからな!!」「なんで僕、生きてるんだろ。痛いのは嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…………」「おい風香何を弱音を吐いている。もっと熱くなれ!! 熱意注入!!」これで何度目だろう、この熱意注入で僕の精神を治されてしまう。……朱莉の吐瀉物が僕の下着にまで染み付いちゃった。「朱莉僕は大丈夫だよ。だから安心して」朱莉が返事をする前に再び「あぁぁぁあ……ぐっ………はぁ、はぁ……あぁぁあああ!!」三時間後「そろそろ治してもいいぞ。これで己の感情の上限を知ることが出来たはずだ。後は微調整するだけ……そんなに怯える必要はないぞ安心しろ! その前に風香の右目をよこせ」「それ以上はやめて、お願いだからやめてください!! 風香ちゃんをこれ以上……傷つけないで!!」朱莉の叫びと同時に僕の身体も精神も全てが完璧に治った。「朱莉、何をしたの…………本当にありがとう、ありがとう朱莉」そして高槻を見ると高槻が治る前の僕と同じ身体の状態になっていた「おお、凄いなこれは!! 愛の力か! 愛した者の傷を強制的に対象に付与し愛した者を完治させる魔法か……その魔法実に熱いぞ!!!」高槻はそう言い放った瞬間に既に怪我は完治していた。本当に正式な魔葬少女は魔物より化け物じゃないか。ただ殺しにくる魔物の方がよっぽど可愛いレベルだろ。……でもこれで上限を知れたのは事実か。正式勢が見ているのはこの景色なのだろうか?「風香よ、何か掴んだ表情をしているな。良い事だ。これで上限は大幅に上昇したはずだ。そうなれば風香も朱
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-13
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第二十三話

第二十三話僕と朱莉は高槻に連れられて中華料理のお店に来た。……ちょっと待って僕ってこんなに朱莉呼びだったっけ?距離を保たないと、アイツに利用されることは分かってるのに…………僕は朱莉のことをなんで呼んでたっけ?「風香ちゃんはね、いつも心の中だと私のことを利根島さんって呼んでるよ。風香ちゃん、私との約束を守るために距離を保とうと頑張ってくれてありがとうね。大丈夫まだ戻れるよ、一緒に頑張ろ風香ちゃん」「ありがとう朱莉、僕も一緒に頑張るよ」そうだ、僕は利根島さんと一緒に元の生活に戻るんだ。あんな醜態晒しておいて何を言っているだって言われるかもしれないけど、僕の弱点は理解できた。ならばやることは一つ弱点の克服だ。精神的に弱いのなら精神を強くすればいい……たとえ利根島さんに再び醜態を晒すことになっても。「さあ存分に食せ!!」好きなもの頼めとは言われたけど、この量は流石に食べきれない。何このもやしの量……狂ってんじゃないの?こんなのもやしだけでお腹いっぱいになるって!「どうしたどうした箸が止まってるぞ! まさかもやしの量に怖気付いたのか? 無理そうなら小皿に分けておけ、私が食べる。風香も朱莉も訓練で精神的に堪えただろ、これぐらいはさせてくれ。私だって二人に生き残ってほしい、だからここまでやる」高槻は僕と利根島さんが今までに出会った魔物がどんな種類だったかを聞いてきたので、答えた。「そうか、なら良かった。魔物の中には魔法を使う輩も存在する。そいつらは元魔葬少女であり、私と同じ正式勢が多い。中には新人で魔物に堕ちたが、未練が強すぎて魔法が使える輩もいるが、大半は正式勢だと思っておけ」魔物で魔法を使う……松島さんも魔葬少女時代は正式だったってことになるのかな?僕が考えていると利根島さんが、高槻に質問した。「あの、会話が出来る魔物って存在しますか?」「未練によっては存在するだろう。もしかして出会ったことがあるのか?」利根島さんは松島さんのことを説明した。「そうか、松姉が……良かったと言っていいのか分からないが幸せに逝けたのなら安心だ」知り合いだったのかと気になった僕が聞くと「松姉は私の通ってた小学校の卒業生でな、交流会が催されたことがあったんだ。それから勉強を教えてもらっていたことがある、関係性で言えばその程度になるのだがな……なぜ来な
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-14
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第二十四話

第二十四話高槻さんが愛海(まなみ)さんを連れてきたのはいい、そこはいいんだ。だけど愛海さんの足音が耳に入ると身体の自由が利かない。「君たちって私と香澄がエッチしてた時に美咲が連れてきた子だよね。深春に聞くけど風香ちゃんはどんな表情で哭いてた?」なんだこの違和感は……そうか、高槻さんの瞳に生気を感じないんだ。「四肢を欠損した風香は何度も朱莉と連呼し縋っておりました。そして絶望まじりで理性を壊した叫びでした」「そう、よく分かった」コンコン愛海さんの靴底を聞いた高槻さんの瞳には再び生気が宿った。「水本先輩、またしましたね」「深春は暑苦しいからこうした方が手っ取り早い。それに妹の友達だからね、追い詰められるとどうなるのか知っておきたいんだ。改めて私は水本愛海(みずもとまなみ)よろしくね」愛海さんの声が耳に入るたび、僕の感覚が狂っていくのがわかる。一瞬視界に入って分かったけど、利根島さんも同じようになっている。「水本先輩、いつ頃始めるんですか?」「そろそろかな、二人を転移させてもらうけどいい?」コンコン「はい。水本先輩のご自由に」僕と利根島さんは愛海さんに香澄さんと訓練したあの場所に転移させられた。愛海さんは転移するなりオーラが変わった。「それじゃあ始めましょうか、微調整を」そう言って愛海さんは利根島さんと目を合わせた。その直後、利根島さんの身体は動かなくなった。「今回は微調整ということだからそこまで過激にはしないから安心して……少し"楽しんではもらう"けど」その楽しんでもらうっていうのが信用ならない。「朱莉ちゃんは風香ちゃんがどんな目にあったら嫌?」愛海さんは次々と質問し利根島さんは答えていった。その様子がまるで操られているみたいなそんな感じに見えてならない。全て答え終わった瞬間の愛海さんの笑顔に僕は背筋が凍った。「さて朱莉ちゃんが風香ちゃんにされて嫌なことが分かったし早速やっていきましょう♪」「なっ、何を」愛海さんと目を合わせてしまった僕の身体は指一本も動かせなかった。「本当にこれで二人は付き合ってないの? 風香ちゃん、どうなの?」口が勝手に「付き合ってません」「それなら本当は朱莉ちゃんのことどう思ってるの?」それ以上はやめてくれ、ダメなんだ。「僕は朱莉を愛……」これ以上はダメなんだ、これ以上言っ
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-15
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第二十五話

第二十五話「お前らまさか魔女会に行ってないだろうな!!」アイツの焦っている様子を見るのは初めてだ。「行ったって言ったらどうするの」僕は反抗的にアイツに問いかけた。「あそこの連中はな依頼がくれば同じ魔葬少女だって殺すんだぞ! 堕ちるのが見れねぇんよ!」こいつの焦り具合を見ているとそれだけが理由だと思えなくなった僕は、おかしくなったのだろうか。「そんなに魔女会に恨みでもあるの?」利根島さんがその問いかけにアイツはいつも以上に異常な反応をした。「あのクソババアのせいで堕ちずに死んだ奴らがどれだけいると思ってんだ!」結局そこかと思いはしたけれど、アイツの言葉のどこかに悲しみのようなものを感じ取ったのは……まあ気のせいだろうな。訓練の影響でおかしくなったのだろうか?「まあいい。香澄がお前らがどれぐらい強くなったのか気になってるみてぇだから顔合わせ後に使った場所に行ってやれ」「どうして香澄さんが知っているんですか?」「愛海が連絡しやがったんだよ! めんどくせぇ事しやがって」顔合わせの後に使った場所となると四人で魔物退治したあの場所か。僕と利根島さんがあの場所に向かうと香澄さんの雰囲気が明らかに前回と違った。「待っとったでお二人さん。……前よりだいぶ良くなっとるやないか。もうちょいのんびりしといてもええと思ったんやけど、お二人さんが本気ならウチもその気持ちに応えるのが筋ってもんやな」パチン指パッチンをしたってことは結界魔法を使う気だ。香澄さんが十メートルほどの結界を作り出した後、ハリセンを取り出した。「ほんなら楽しむで」香澄さんは結界をハリセンで叩き始めた。正式の魔葬少女との戦いだというのに、僕たちは見てから警戒してしまった。それがどれだけ愚策だったか、すぐさま思い知らされることになる。ハリセンで叩かれた部分が結界としての機能を維持したまま様々な武器に変化し僕たち目掛け発射された。剣・槍・矢・銃弾などだが、一番恐怖を感じたのは直撃した時だった。いや実際には掠るだけでも直撃した時と効果は同じだった。気分がハイになり、冷静な判断が極端に失われる中、体内ではじわじわと臓器の機能が失われるのが実感出来るのに、笑いが込み上げてくるんだ。その最中も攻撃されているというのに。「あはははははは」「楽しいやろ風香。安心しいやポックリ逝
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-15
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第二十六話

第二十六話僕と利根島さんが目を覚ますと香澄さんが何かの準備をしていた。「お二人さん、おはようさん。何をしてんのって顔してんの丸分かりやで」僕たちに分かりやすく香澄さんは説明してくれた。「これはお二人さんの感情を増やすための楽しい楽しい訓練やで。その名もチキチキ映画鑑賞訓練や! 今までの訓練が過激やったのは目に見えてるからな、映画鑑賞なら各々の感情を増やせる上に使い方の発想も学べて一石二鳥っちゅう考えや!」映画鑑賞を訓練にするって、本当に今までの訓練に比べて楽しそう。「だよね風香ちゃん! 私、風香ちゃんとこういうデートみたいなことしたかったんだ〜」利根島さんが軽率なことを言ったと感じたのか香澄さんは真剣な表情で注意した。「お二人さん、忘れてへんかこれは訓練やで。デートなんて生優しいものやない。朱莉風にいうならこれは一生に一度の新婚旅行や!! 楽しみつつ夫婦生活について学ぶんやで!! 好きな映画で学ぶんやで」香澄さんも大概だった。でも朱莉と新婚旅行か……憧れるかも。「追加でアドバイスや、たとえつまらんなぁっちゅう場面でも魔法のヒントは隠れとる。隅々まで楽しむやで! ちなみにウチはこの方法で魔法の応用を学んだんやで。休憩がてら学べるお得な方法や」僕と利根島さんはそのアドバイスの通りに様々なジャンルの映画を隅々まで楽しんだ。二日後僕と利根島さんはそれぞれ思いついた魔法とその応用を香澄さんが見守る中魔物に試した。僕と利根島さんは合体魔法を思いついた。その効果は利根島さんの愛と僕の恐怖を使い対象を内側から蝕み二十秒もあれば対象の内側を喰い破り"悪魔の子"が産まれるものだ。今はまだ思いついたばかりで改良をその後という感じだ。僕自身は二つ思いついた。一つ目は青春ものを見ていて思いついた。その効果は強制的に"卒業式"を開催する。体育館程の空間と"在校生"を生成し、在校生が対象を呼び、呼ばれた対象は否応なしに返事をする。返事をしたのち"卒業証書"が渡され、受け取った対象は在校生から対象が一番恐怖を感じる方法で殺される。二つ目は純情の遠距離恋愛ものを見ていた際に思いついた。その効果は対象をマーキングし強制転移させる。僕から離れれば離れるほどマーキングの効果で対象の最も恐怖する物を身体中に生成する。対象が僕に近づくほど生成は収まる代わり
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-16
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第二十七話

第二十七話「おーい紬はおらへんか?」魔女会で香澄さんは紬さんという方を探している。なにやら依頼の報酬の大切さを僕と利根島さんに伝えてほしいからだと。「なんやそこにいるやないか!」「あっ、香澄っちだ。お久しぶりじゃん、いえーい。そういえばフェルマルの新作コスメ買った? あたしさぁ、買ったんだんだけど合わなくて〜」「なんか、えろぉ変わったな。まあええわ紬に用があるんや」香澄さんは紬さんという方を僕たちのところにつれて行こうとすると一人女性が香澄さんを止めた。「香澄、この紬は分身だから無駄よ」「分身だなんてひど〜い、あたしだって久蔵紬なんだよ〜。あー、ネイル割れちゃった。なんか不吉なんですけど〜」分身が出来る魔葬少女って普通に考えてやばすぎるし、流石に冗談だよね。「なんや分身かいな。本体はあれやろ、また新作ゲームでも買いに行ってんのちゃうか?」「そうみたい。買い物の時に便利だからって今日だけで、七体も分身してたわよ。買い物なら頼んでくれれば私が行くってのに久蔵のやつ」……どっ、どういうこと? この目の前のギャルっぽい人は分身で本物は別にいるってこと? 理解が追いつかない。「風香、安心せえ。最初はだいたいそんな反応や、ウチもそうやったんやからな」分身の人は僕と利根島さんを見るなり興奮気味に話しかけてきた。「なになに新人ちゃん? うわーかわいい!! もしかして依頼のこと聞きたいの? いいよあたしが説明したげるよ〜」香澄さんはまあ分身でも良いかと言いたげな表情で『頼むで』と説明を任せた。「うんとね〜、基本的に依頼にはおおまかに初級・中級・上級・超級に分かれてるんだけど、達成報酬を事前に決めたりも出来るわけ。だかんね、あたしとかはさリップとか頼むわけよ。こういうのはみんな使うからね、ほんと大事なわけよ。そんでね難易度が高くなるにつれて決められる報酬も多くそんで高く出来るんだ。例えば初級だと二百円チョコで上級だと数万円チョコみたいに結構変わるわけだから欲だけで決めてたら死んじゃうかんね気をつけて」報酬を決めてから依頼を受けられる、結構良いことを聞いたかもしれない。それになんだが言い方がゲームのクエストみたいだな……ここの人たちからしたらそれぐらい軽い物ってことなのかな。「あっ、香澄来てたんだ。見てよ新作ゲームちゃんと買えたんだ。さっそ
last updateTerakhir Diperbarui : 2026-08-17
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