サミヤ視点ザインの言った通りだった。首筋から放たれた激痛は視界をぼやけさせるほどだったが、全身を渦巻くその痛みの他に、新たな感覚が私の体へと注ぎ込まれていた。渇望。切望。そして、情欲。私は発情期(ヒート)を迎えていた。ゴードン長老が結魂(つがい)の儀式の最終段階——実際の交わりの儀を完遂するよう促す指示を出すまで、その後の儀式の展開などほとんど頭に入ってこなかった。ゴードン長老の口から指示が放たれた瞬間、ザインは私をお姫様抱っこで抱き上げ、女神のみぞ知る場所へと歩みを進め始めた。「ザ……ザイン……」呼びかけたが、彼はただ私を強く引き寄せるだけだった。だが不思議なことに、それが助けになった。感じていた痛みが和らいだ。次第に私を呑み込もうとしていた眩暈が和らいだ。そして、今この瞬間に覚えている強烈な疼きが和らいだ。「痛むと言っただろう」ザインは声音に可笑しさを滲ませて念を押した。息をするために彼を必要としているかのように目を閉じ、その腕の中にさらに身を預けながら、私は意図したよりもずっと小さな声で返した。「……だから言ったじゃない。耐えられるって……言ったはずよ」ザインの笑い声が耳に届き、どういうわけか、物理的に不可能になるまでその声を何度でも聞き続けたい衝動に駆られた。誰かに標識(マーク)を刻まれるというのは、こういう感覚なのだろうか?以前からザインに対して抱いていた感情のすべてが何倍にも増幅されており、交わりの儀を終えて正式な番(メイト)となった時に何が起きるのか、想像するだけで眩暈がした。「ずいぶんと上手に耐えられているようだな、サミヤ」「どこへ連れて行くの?」目を閉じたまま尋ねた。「景色のいい場所さ」彼は素っ気なく答えた。その言葉は頭にほとんど入ってこなかった。代わりに、私の全神経を奪っていたのは彼の匂いだった。すべての感覚器を一斉に襲撃されるかのようで、それなのに、もっと彼を求めずにはいられなかった。彼のすべてを。発情期を迎えた番の話なら耳にしたことがあったが、これほどまでに理性を狂わされ、切迫した飢えを覚えるとは思ってもみなかった。扉の開く音が感覚を呼び覚まし、私は恐る恐る目を開けた。幸いなことに室内は薄暗く、漂う香りはあらゆる意味で心を落ち着かせるものだった。ここに来た時、どうして山小屋(キャビン)の存在に気
Última actualización : 2026-08-30 Leer más