組み敷いた身体は、思いのほか薄く酷く頼りないものだった。 (ちゃんと食事を摂っているのか?) 薄い腹に柊也の手が触れた時、そういった心配が頭を過るも、柔らかい乳房に触れた瞬間にそんな気持ちは飛び散った。 「柔らかいな」 思わず、声に出してしまうほどの驚きがあった。 (この細さに、これだけのものが?) 柔らかさを堪能し、突起に指が触れた時、身体の下にいる雪乃の身体が小刻みに震えた――柊也の胸に妙な暗い歓喜が芽生える。 (嫌がっているくせに、身体は反応している) 急激に自分の身体が熱くなっていくのを感じた。雪乃の肌が冷た過ぎるから余計にそう感じるのだろうか。だが確かなことは、自身の股間が硬さを増しているという事実だった。 柊也はもう片方の手を雪乃のショーツへ忍ばせる。何もないなだらかな丘の奥へ、指先を進めようとしたその瞬間。 スーツの上着の胸ポケットで、携帯電話が激しく鳴った。 柊也は舌打ちを噛み殺し、雪乃の上から身体を退けて携帯電話を取り出す。 画面に表示されていた名前は、莉子だった。 柊也はベッドを降りて、携帯を耳にあてた。 「もしもし」 『もしもし……』 どこか力のない莉子の声に、柊也は眉を顰める。 『なんだか喉が痛くて。明日、大切な収録があるのに……』 申し訳なさそうな声音を聞いて、柊也は悲痛な表情を浮かべた。 莉子が苦しんでいる――助けてあげなければ。 「今から何か買ってそっちへ向かうよ」 『本当……?』 ぱっと明るくなった声のあと、莉子は少し遠慮がちに繋いだ。 『でも、いいの……? 奥さんとか……』 『奥さん』――という言葉に、柊也の背後にいる雪乃が急に存在感を増した。 だが、柊也は間髪いれずに言葉を続けた。 「大丈夫だ。すぐに行く」 『ありがとう。待ってるね』 電話を切った瞬間、後頭部にバサッと何かが当たった。 振り返ると、床の上にノートが落ちている。開かれたページには、歪んだ字が書き殴られていた。 『彼女に妻
Última actualización : 2026-09-05 Leer más