しかし――真也は椅子にもたれ、余裕たっぷりの表情でこちらを眺めていた。指先でテーブルを軽く叩きながら、まるで自分には関係ないと言わんばかりの態度を取っている。次に、後ろに控える哲也へ目を向けた。だが哲也は、まるで何も見ていないかのように視線を逸らした。――「社長が何も言わない以上、自分が口を挟むわけにはいかない」と言っているように。「佐藤さん」凛は笑顔を崩さず告げる。「まだ商談中だと思いますので、邪魔をするわけにはいきません。私はこれで失礼します」「邪魔だなんて、とんでもないです」浩は慌てて引き止めた。「若葉さんも、お仕事帰りでしょう?それに桐生さんもいらっしゃることですし、せっかく
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