そこに並んでいたのは、ほとんど凛からの一方的なメッセージだった。仕事の取材がうまくいったという報告。病院の庭に咲いた薔薇の写真。「どんなフルーツが好き?」という何気ない質問。出張先では身体を冷やさないようにという気遣い。「胃薬はスーツケースの内ポケットに入れておいたから」という、いつもの世話焼きな言葉。それに対して、真也が短い「分かった」の一言だけを返すか、それすらしない。毎日顔を合わせるのだから、わざわざ返信するほどのことではない。そんなふうに思っていた。スマホを見つめながら、真也は小さく息を吐く。そして、玄関に置いたままだった紙袋を持ち上げ、リビングのテーブルへ置いた。暖かい紅茶
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