最近読んだ'ハイキュー!!'の及川と岩泉を扱ったファンフィクションで、'The Weight of Atlas'が強く印象に残っている。青葉城西時代の因縁から現在の微妙な距離感まで、時間をかけて関係性を築き上げていく過程が緻密に描かれていた。特に、及川の表面的な軽さと内心の重圧の対比、岩泉の一見冷静だが実は熱い性格が丁寧に掘り下げられていて、キャラクターの本質に触れるような読後感があった。過去の試合での衝突シーンと、大人になってから再会した時の緊張感の描写が秀逸で、ファンなら誰もが共感できる深みのある作品だ。
作者の文体が二人の性格の違いをうまく反映していて、及川のセリフは軽やかで回りくどく、岩泉のセリフは直截的で短い。そんな細部までこだわった作り込みが、このファンフィクションを特別なものにしている。最後のシーンで二人がようやく本音をぶつけ合う瞬間は、何度読んでも胸が熱くなる。