婚約破棄に関しては、日本と海外では法的な扱いが大きく異なります。日本の民法では、婚約は法的契約として明確に定義されていませんが、判例を通じて一定の保護が与えられています。例えば、婚約破棄によって一方が受けた精神的苦痛に対して、不法行為に基づく損害賠償請求が認められるケースがあります。特に、破棄に至った理由が不当な場合(例えば、一方の浮気や重大な欺瞞)には、裁判所が慰謝料の支払いを命じることが少なくありません。
一方、海外、特に欧米諸国では婚約(engagement)はより法的な重みを持ちます。例えば、アメリカの一部の州では『breach of promise』と呼ばれる法理があり、婚約破棄に対して損害賠償を請求できる場合があります。ただし、近年ではこのような訴訟は減少傾向にあり、代わりに婚約指輪の返還をめぐる争いが注目されます。イギリスでは『Wedding Rings Act』に基づき、指輪の返還が義務付けられることが一般的です。
文化の違いも無視できません。日本では婚約破棄が社会的なスティグマとして捉えられる傾向がありますが、海外では個人の選択として比較的寛容に受け止められることが多いです。法的措置を考える前に、交渉や話し合いで解決を図ることが望ましいでしょう。