百回目に戸籍課に置き去りにされた私は、もう彼を要らない婚姻届を出すその日、私は朝から夕暮れまで民政局で待ち続けていた。
藤原蒼真(ふじわら そうま)は初恋の女と一緒に登山へ出かけていた。
私は十数回電話をかけたが、すべて秒で拒否された。
二十回目の呼び出しで、ようやく彼が出た。
「一日会えないだけで、何十回も電話してきて……まるで命を削るようだな。お前、どれほど男に飢えているんだ!」
「結菜の心臓がまた悪くなったんだ。俺は病院で付き添わないといけない。婚姻届の件は、また今度にしよう。」
――恋愛十年。これで百回目だった。
蒼真が一方的に私を民政局の前に置き去りにし、結菜を優先するのは。
百一回目、彼はメッセージを残してきた。
【妻へ、十時に民政局で会おう】
私は鼻で笑い、その通知を無視して国外行きの飛行機に乗った。
藤原蒼真――今度こそ、私はもうあなたを要らない。
いつも冷静だった男は、私が去ったと知ると狂ったようになった。