司馬昭

重要書類を盗んで離婚?馬鹿にするなよ!
重要書類を盗んで離婚?馬鹿にするなよ!
ヒロイン、柊あおいはプライベートでは社内では窓際族の長井優と結婚している。が、ある日突然手紙一つ残して社外秘の重要書類を持っていき、離婚届を置いていなくなった。 重要書類を社外に持ち出したのは、あおいのミスだけど、それを盗んだのは長井。 この時、長井には告げていなかったがあおいは長井の子を妊娠していた。 その子・ジョージが長井が起業したという会社を潰そうと画策する…
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一つの林檎のため、私は母を捨てた
一つの林檎のため、私は母を捨てた
うちの母親は料理を一切しないくせに、私・松浦美月(まつうら みづき)を一流のシェフに育て上げようと躍起になっている。 お菓子を作っていると、私がマンゴーアレルギーなのを知っているのに、ただのわがままだと思い込んでいる母は、私が使おうとしている材料に無理やりマンゴージュースを加えようとする。 私がそれを使おうとしないと、母はすぐに不機嫌な顔になる。 「こんなに材料を買ったのに作らないの?もったいないじゃない!」 案の定、私はマンゴーに触れたせいで病院送りになったが、それでも母からは責められる始末だ。 「自分の体の面倒も見られないの!いい大人して、食べちゃいけないものくらい分かるでしょう?」 またある時は、私が豚の角煮を作ろうとすると、母はまた横で腕を組んで指図を始めた。 私が包丁を手に肉を塊に切ろうとした途端、母は私の手をぐっと押さえつけた。 「違う違う!角煮は薄く切らないと味が染み込まないでしょ!」 「でも、角煮って……」 母はそんなことお構いなしに、私に無理やり肉を薄切りにさせた。結果、出来上がったのはどっちつかずの中途半端な代物だった。 その後、私が和食を学ぼうが、フランス料理を学ぼうが…… 何を作ろうとも、母は口を出して仕切りたがった。 今回は勇気を出して、こっそり料理コンテストに申し込んだというのに。 家に帰ると、母はジャム作りに使うはずだった青リンゴを、すでにふじりんごに替えてしまっていた。 冷蔵庫にぎっしりと詰まった、母が「苦労して」買ってきた様々な食材と、食卓にぽつんと置かれた一個のふじりんごを見つめる。 私はため息をついた。 どうやらこのリンゴ一つのために、私は母を捨てるしかないようだ。
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ワンダーパヒューム
ワンダーパヒューム
5月上旬、季節外れの夏到来でエアコンの故障に気付いた高畑瑞穂は、上司である和田マネージャーのはからいで、とある電器屋を紹介してもらう。 古田と名乗ったその男は、格安でエアコンを提示し、この出来事がキッカケで瑞穂は和田マネージャーと古田の二人と距離を縮めていく事になるのだが……。 29歳アラサー、彼氏ナシ、ちょい個性的、香水大好き、イケメン上司、風変わりの無愛想電器屋。 過激描写アリ? 等身大のオトナ女子の恋愛模様を描いた、甘酸っぱい恋愛小説。
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大好きな幼馴染が手の届かない大人気アイドルになってしまった…
大好きな幼馴染が手の届かない大人気アイドルになってしまった…
小さな頃から大好きだったお隣さんの【瀬見 奏斗(せみ かなと)】 彼は、幼い頃から可愛らしく、成長するにつれて精悍な顔つきに変わり、格好よくなった。 そんな奏斗が芸能界に見出され、アイドルとしてデビューする。 私が、奏斗に何度好きだと告白しても、笑って本気にしてくれない。 だけど、奏斗を嫌いにもなれない。 他の人を好きになろう、とした事もあるけど、やっぱり奏斗の事が大好きで、私は諦める事を諦めた。 私──【四ノ宮 香月(しのみや かつき)】は、奏斗、いえ、アイドルのKanatoの1番のファンであり続け、一生応援する! 芸能界は、様々な誘惑があって、奏斗が様々なスキャンダルに巻き込まれたとしても。 誰かと熱愛報道が流れたとしても。 私は、奏斗のファンでい続けるんだ。
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あなたの「愛してる」なんてもういらない
あなたの「愛してる」なんてもういらない
「愛しているのは君じゃない」 冷たい瞳で、冷たい顔で、冷たい声ではっきりと私に向かってそう告げたのは、将来結婚すると思っていた、私の婚約者である御影 直寛(みかげ なおひろ)。 彼は、お祖父様からの命令で私との交際、婚約に嫌々応じたのだ。 けれど彼の心の中にはずっと初恋の人、速水涼子(はやみ りょうこ)がいた。 それでも、私はいつか直寛が私自身を見てくれると思っていた。 けど、彼からはいつも冷たい態度を取られるばかり…。 そんな日々を送っていた時、彼は私とパーティーに参加していたのに私を置き去りに、涼子の元へ走った。 絶望した私は、お酒を飲み、気づいたら見知らぬ男性と朝を迎えてしまった。 慌てて逃げた私だったけど、その男性がまさか小鳥遊グループの息子だったとは夢にも思わなかった。 その後。 直寛は自分の過ちに気づき、私に許しを乞う。 けれど、私はもう直寛への気持ちは捨て去った。 土下座されても。 愛を伝えられても。 もう私は直寛よりも愛しい人ができたから、あなたはもういらない。
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婚約者は私にプロポーズをしたその口で、初恋の幼馴染に愛してると宣う
婚約者は私にプロポーズをしたその口で、初恋の幼馴染に愛してると宣う
加納心(かのう こころ)には、子供の頃から想い続けていた人がいる。 その想いがようやく成就し、婚約者になれた。 それなのに、その事を知った婚約者の幼馴染が、海外から帰国した。 心の婚約者、清水瞬(しみず しゅん)は海外から帰国した、幼馴染で初恋の人である柳麗奈(やなぎ れな)を忘れられずにいた。 瞬は自分の婚約者である心を蔑ろにし、初恋の人麗奈ばかりを優先するようになる。 そんな時、心は瞬との間に子供を授かったと知り、これで彼もきっと自分との結婚を早めてくれるだろうと期待していたのだが、瞬から向けられた視線は酷く冷たく、心を傷付ける言葉を口にした。 失意に沈む心は、とある事故に巻き込まれてしまう。 その時、心を助けてくれたのは滝川涼真(たきがわりょうま)だった。 心と滝川は、顔見知りのようで… 沈む心を励ます滝川。 滝川の優しさによって、心は少しずつ前を向き始める──。
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司馬遼太郎の作品を初めて読む人は何を優先して読むべきですか?

2 回答2025-11-02 06:38:19

読む順を決めるとき、つい作品の有名さやドラマ化されたかどうかで決めがちだ。でも、司馬遼太郎の世界は入口を変えるだけで印象ががらりと変わるから、自分の好みと読む時間に合わせて選ぶのが得策だと考えている。

僕が最初に勧めたいのは『竜馬がゆく』だ。登場人物が魅力的で、語り口が比較的わかりやすく、物語のテンポも良いので歴史小説になじめない人でも読み進めやすい。坂本龍馬という近代日本の転換点に立つ人物を通して幕末の混沌が描かれ、人物描写から時代背景への興味が自然と広がる。長さはあるが章ごとにドラマ性があるから読みやすい。

短く凝縮した一作を求めるなら『燃えよ剣』が手頃だ。新撰組の土方歳三を軸に、人間の矛盾や美学が短いページの中にぎゅっと詰まっている。集中して一気に読めるので「司馬の筆致」を体験するのに向いている。また、長大な歴史叙事詩から距離を置きたい時はエッセイ風の『街道をゆく』に触れるのもいい。旅と歴史を柔らかい視点で結びつける文章は、重厚な史劇に疲れた時の息抜きになる。

読む順としては、最初に人物ドラマで引き込まれ、次に短編で筆致を確認し、合間にエッセイで視野を広げる。地図や年表に軽く目を通すだけで理解が深まるから、辞書代わりに史実の概略を押さえるのもおすすめだ。自分はこの順で司馬の世界に入ってから、歴史への興味が格段に増した。堅苦しく考えずに、まずは好きそうな主人公に出会うことを優先してほしい。

郭嘉と司馬懿、どちらが優れた軍師だったのでしょうか?

3 回答2025-12-05 18:59:27

郭嘉の戦略眼は『三国志演義』の中でも異彩を放っています。曹操の覇業を支えた数々の奇策は、彼の並外れた状況分析能力を示しています。特に呂布討伐戦での水攻め提案や、袁紹との決戦前に孫策の動向を正確に予測したエピソードは、短期決戦型の軍師としての真価が光ります。

一方で司馬懿は長期的な視点に優れ、蜀との戦いで諸葛亮を相手に持久戦術を展開しました。両者の違いはチェスで例えれば、郭嘉が早指しの名手、司馬懿が終盤戦の達人といったところ。時代の変化に対応した司馬懿の柔軟性も評価できますが、歴史の転換点で爆発的な閃きを見せた郭嘉の存在感はやはり特別です。彼が早世しなければ、三国時代の結末も変わっていたかもしれません。

司馬昭が魏の実権を握ったきっかけとなった事件は?

3 回答2026-01-04 10:00:27

司馬昭の権力掌握の決定的な転機となったのは、高平陵の変と呼ばれるクーデターだ。曹爽が少帝を伴って高平陵へ参拝した隙を突き、司馬懿が洛陽を占拠した事件が起点となっている。

この時、司馬昭は父・司馬懿と共に軍事行動を指揮し、曹爽一派を粛清。表面上は『曹爽が皇帝を危険に晒した』という大義名分を掲げつつ、実質的には司馬家の権力基盤を確立した。『三国志演義』ではこの場面が劇的に描かれ、司馬昭の冷酷な計算ずくの性格が浮き彫りにされている。

興味深いのは、この事件が単なる武力衝突ではなく、情報操作と心理戦の側面が強かった点。司馬懿は郭太后の詔勅を偽造し、正統性を装いながら政敵を追い詰めた。司馬昭はこの父の手法を受け継ぎ、後の蜀漢侵攻や皇帝廃立でも同様の政治劇を演じることになる。

曹丕と司馬懿の関係はどのように変化した?

3 回答2025-11-30 08:53:07

三国志の世界で曹丕と司馬懿の関係を辿るのは、氷の上を歩くような緊張感がある。初期は才能を認め合う師弟のような絆だったが、権力が絡むと様相が一変する。

曹丕が魏王になった頃、司馬懿はその知略で不可欠な存在となった。『正史三国志』でも、彼が献策した屯田制は魏の基盤を強化した。しかし曹丕の死後、司馬懿は輔政大臣として権力を握り始める。ここから両家の関係は、協力から警戒へとシフトしていく。

特に興味深いのは、司馬懿が高平陵の変で曹爽を排除した瞬間だ。この時すでに、曹丕との約束は遠い過去のものになっていた。司馬家の台頭は、かつての主君の血筋を脅かす存在へと変貌した悲劇的な結末と言える。

司馬遼太郎の小説を原作にした映画はどれを観るべきですか?

2 回答2025-11-02 15:17:18

胸を打つ歴史ドラマを探しているなら、まずは『燃えよ剣』の映画化作品に触れてほしい。幕末の混乱と美学を描いたこの物語は、刹那的な輝きと自己犠牲の美しさが核になっているから、画面で観ると強烈な感情が直で伝わってくる。僕は初めてこの題材を映画で観たとき、人物の内面を表情や沈黙で語らせる映像表現に圧倒された。戦闘や動乱の描写だけでなく、一人ひとりの倫理観や誇りがカメラの距離によって浮かび上がるのが好きだ。

映像のトーンや演出の違いで印象が変わる作品でもあるから、複数の映画版を比べてみるのも楽しい。ある版は豪快なアクションと歴史的スケールを強調し、別の版は人物の悲劇性や友情、忠義の微妙な機微を丁寧に描く。僕は人物の心の揺れに寄り添うタイプの映像が好みなので、静かな場面での台詞の少なさや画面構成にこだわっている監督の作を特に推す。

対照的に、歴史全体のうねりを俯瞰で見たいなら『坂の上の雲』という選択肢もある。これは映画というより大作のスクリーン展開を含む長尺作品だが、国家の変革や時代精神を大きく描いていて、個別の英雄譚とは違った爽快感がある。僕は史実に根ざしたダイナミズムと個人の葛藤が同時に楽しめる組み合わせが好きなので、物語を通して時代の空気を感じたい人には強く勧めたい。どちらを選ぶかは、人物の繊細な心理描写を味わいたいか、それとも歴史の大きな流れを体感したいか、そこの好みで決めると満足度が高いと思う。

司馬遼太郎のエッセイから読者はどの教訓を得るべきですか?

2 回答2025-11-02 07:33:00

旅先の地図に小さな印をつけるように、僕は司馬遼太郎のエッセイを読み返してきた。最初に目を引くのは、細部への執拗な好奇心だ。たとえば『街道をゆく』での土地や人々への描写は、単なる風景紹介を超えて、その地に流れる時間や習俗の息遣いを伝えてくる。読み手として受け取るべき教訓は、情報だけを集めるのではなく、その背景にある因果や連続性に目を向けることだと感じる。

歴史家としての冷静さと、旅行者の感受性が同居することの大切さも学んだ。司馬は英雄譚を賞賛するだけでなく、周辺の人々や小さな出来事に敬意を払う。だからこそ大きな出来事の意味が立ち上がる。ここから僕が得たのは、物事を一面的に評価しないという姿勢だ。現代の情報過多の中では、単純な善悪や因果を受け入れがちだが、歴史を扱う丁寧さは、論理の飛躍を防ぎ、複雑さを受け入れる訓練になる。

最後に、書き手としての姿勢に関する教訓も忘れがたい。司馬の文章は、学問的な確かさと物語る力が両立している。正確な事実を押さえつつ、読者を引き込む語り口で伝えること――それは批評や解釈を単なる表明に終わらせず、相手の理解を広げる手法になる。僕はこの点を日常の読み方にも取り入れている。事実に敬意を払い、他者の視点に耳を傾けること。そうすることで、過去も現在も少しだけ親しみやすくなると実感している。

司馬遼太郎の史観は現代小説にどの影響を与えたのですか?

2 回答2025-11-02 17:58:07

物語の骨格が歴史という骨にどう肉付けされるかを考えると、司馬遼太郎の存在はいつも頭に浮かぶ。読んでいると、自分が歴史の潮流に乗ってしまったかのような没入感がある一方で、その語り口が現代小説にもたらした影響は多層的だと感じている。

まず、物語の視点と語りの親しみやすさについて。『竜馬がゆく』のように人物を軸に大きな時代の流れを描く手法は、現代の歴史小説だけでなく一般向けの長編にも広く浸透している。私自身、小説を読むときはまず人物の内的動機を追いかけ、その結果として歴史的事象がどう変わるかに興味を持つようになった。司馬は膨大な史料に基づきつつも、読者に寄り添う語りで複雑な背景を解きほぐすため、読み手が歴史的判断をしやすい構造を作った。現代作家はこの「人物中心で歴史を語る」方法を取り入れつつ、時代の因果をドラマに落とし込むことを得意にしている。

次に、物語のスケール感と語り方のバランスについて。『国盗り物語』のような大河的展開は、現代の連作短編や長編にも影響していて、作家たちは個別のエピソードをつなぎ合わせて大きな歴史観を示すことを怖れなくなった。私が面白いと感じるのは、同時に生まれた批評の応答で、司馬流の大局観に対して細部や周縁の視点を補おうとする流れが出てきた点だ。つまり、司馬の影響は単に模倣されるだけでなく、反発や再解釈を呼び起こし、現代小説の題材や語りの多様化を促している。個人的には、その連鎖こそが今の読みごたえを生んでいると感じる。

司馬昭はなぜ皇帝にならず権力者として留まったのですか?

4 回答2026-01-04 21:43:32

三国志の時代を深く読み解くと、司馬昭の選択には当時の複雑な政治力学が絡んでいたのがわかります。

実際に皇帝の位を奪うよりも、実質的な権力を握りつつも形式的には魏王朝を存続させた方が、他の豪族からの反発を抑えやすかったのです。『三国志演義』でも描かれるように、司馬一族は段階的に権力を掌握していきましたが、最後の一歩をあえて踏み出さなかったのは、儒家思想による大義名分の重視も影響していたでしょう。

この慎重な判断が、後の晋王朝の安定した基盤を作ったとも言えます。

司馬遼太郎の代表作「竜馬がゆく」は何を伝えようとしていますか?

2 回答2025-11-02 01:12:47

幕末という混沌の中で一人の人物が灯火のように輝く――そんな感覚を抱きながら読んだ経験が、今でも僕の中で色濃く残っている。『竜馬がゆく』は単なる伝記風歴史小説ではなく、時代の裂け目に立つ個と国家の再定義を描いた作品だと考えている。坂本龍馬という人物像を通して伝統に縛られた体制がいかに脆く、また新しい価値観や人間関係の柔軟さがいかに社会を変えうるかを、物語は静かに、しかし確実に示している。

物語の魅力は、龍馬を孤高の英雄として祭り上げる一方で、人間としての弱さや迷いも丁寧に描く点にある。僕はその「等身大の偉人像」に惹かれた。交渉や連携を重視する姿勢、異なる藩や立場をつなぐブリッジとしての行動は、個人主義と協調のバランスがどう歴史を動かすかを教えてくれる。さらに、語りのリズムや比喩の使い方が情景を鮮明にし、読者を当時の空気に引き込む。そうした文体の力も、この作品が持つ説得力の一因だと思う。

もちろん欠点も見える。特定の階層や女性の視点が薄いこと、あるいは一部のエピソードが美化されている印象は否めない。だが、その美化すら物語の「希望を語る力」として機能しており、読み手に行動の可能性を想像させる点は見逃せない。読み終えた後、僕は『坂の上の雲』を思い出しながら、異なる時代の英雄像との対比を楽しんだ。総じて、『竜馬がゆく』は個の志向が歴史の潮流をどう編み直すかを教える作品であり、時代を越えて問いかけを続ける小説だと断言できる。

司馬遼太郎が描いた幕末人物像は史実と何を異にしていますか?

2 回答2025-11-02 16:28:42

物語が歴史を塗り替えることがあるとすれば、司馬遼太郎の筆致はまさにその代表例だと感じている。作品を読み進めると、史料の断片や事実関係が一度濾され、強い人物像と筋立てに濃縮されているのが分かる。特に『竜馬がゆく』の坂本龍馬像は、近代日本を導く理想的な媒介者として描かれていて、史実の曖昧さや集団的な力学を単純化している場面が目立つ。龍馬の行動理由に深い個人的思想や浪漫性を与え、対立する勢力をドラマチックに配置することで読み手に分かりやすい英雄譚を作り上げているのだ。

史実と異なる点は大きく分けて三つあると思う。ひとつは内面の補填だ。史料に残らない会話や心の動きを豊かに描写し、人物を現在の感覚に近い価値観で語らせる。ふたつめは因果関係の単純化で、複雑な社会経済的要因や偶然性を「志」「器量」「運命」といった個人の資質やドラマに還元してしまう。最後は時間と出来事の圧縮で、異なる場面や年次を接続して見せ場をつくるため、実際の連続性や因果が変形されることがある。

その結果、司馬作品は史実理解の入り口としては極めて魅力的だが、厳密な史的分析とは一線を画す。作品を通じて人物に共感し、歴史を身近に感じることができる一方で、『なぜそうなったのか』という多層的な背景や、無名の人々の役割が見えにくくなる。私は小説としての面白さと史実の差異を同時に楽しみつつ、一次資料や別の研究書にも当たることで、そのズレを補うのが面白い読み方だと考えている。

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