嘘の愛にさよなら江口城治(えぐち じょうじ)が破産した日、白血病と診断された。
私は迷わず留学のチャンスを放棄し、彼のために息子の江口直木(えぐち なおき)を産んだ。
そして、臍帯血を使い、彼の命を救った。
彼が目を覚ましたとき、涙を流してこう言った。
「思葉(ことは)、こんなに深く俺を愛してくれるなら、結婚してくれないか?」
結婚後、私は一日に三つのバイトを掛け持ちした。
家計を支えたり、直木の世話をしたり、城治の化学療法の費用を稼いだりした。
私はへとへとに疲れても、文句ひとつ言わなかった。
ある日、病室の前で、城治が友人に自慢しているのを聞いた。
「思葉は俺にぞっこんだ。
信じるか?俺が破産も病気もしていないと知ったとき、彼女が最初に思ったのは、俺が苦労していなくて良かったってことだ」
私は診断書を握りしめ、手がひどく震えた。
やっと、この結婚は最初から巧妙に仕組まれた詐欺だったのだと気づいた。
そして、私は彼に「教わった方法」で完璧に反撃することに決めた。