身代わり社長夫人が夫も娘も捨てる成人式を迎えた継娘小池佐悦(こいけさえ)が妊娠中の私に中絶薬を差し出した。
周りの者たちは皆、彼女の「いたずら」を知っていた。だが誰も止めようとしない。夫すらも冷ややかに傍観していた。
私は苦笑しながら薬を受け取り、一気に飲み干した。
下腹部に鋭い痛みが走った。
意識が遠くなる中、佐悦の悪意に満ちた声が聞こえた。
「ふん、子供を産めば私の母親の代わりになれるとでも思ったの?
言っておくわ、パパがあんたを娶ったのは、私がまだ幼くてただの子守りが必要だったからよ!
母親の座を奪おうなんて思ったら、小池家から出て行け!」
私は腹を押さえ、深く息を吸い込んだ。
「結構だ。あなたはもう成人、私も責任は果たした。
明日……私はここを出る」