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作りたい耳のキャラ像を最初に思い描くと、素材選びがスムーズになる。私が'ネコぱら'風の柔らかい猫耳を作ったときは、まず既成のウィッグに直接取り付けられる軽い土台を作った。厚手のフェルトで芯を作り、その上から短毛のフェイクファーを貼り合わせ、縫い目を見せないように内側に折り返すのがコツだ。
接着は生地用ボンドを使えば簡単だが、肌に直接触れる部分は医療用のテープや柔らかいパッドで保護する。耳の前後に薄いプラスチックのスプリングを仕込むと、自然な立ち上がりが出るし、ウィッグの根元にクリップで固定しておくと動いてもずれにくい。色合わせは薄いパステルで影を入れると柔らかさが出る。私の経験だと、最初に小さい試作を一つ作ると本番は格段に早くなる。
手早くリアルさを出したいときは、既製品を改造するのが合理的だ。私は'けものフレンズ'の雰囲気を意識して、既製の耳の外側だけを残して内側の土台を自前で作り直したことがある。既製品の形状を利用すると時間を大幅に短縮でき、重要なのは継ぎ目の処理と色の馴染ませ方だ。
安全面では皮膚アレルギーに気をつけ、接着材や塗料は必ずパッチテストを行う。ウィッグとの取り付けはクリップやスナップで着脱しやすくしておくと、長時間のイベントでも快適だ。持ち運び用に折りたためる芯材や、汗で崩れたときの簡単な補修キットを用意しておくと安心して楽しめる。
耳の造形に取りかかる前に、どのレベルのリアリティが欲しいかはっきりさせると作業が楽になる。私は過去に'狼と香辛料'のホロ風を作った経験があって、ファーの質感と内側の皮膚表現を両立させるために二段構えにした。まず芯材を作る:薄いワイヤーで形を決めてから軽量フォームでボリュームを出し、外側を縫い込んだ生地で覆うと安定する。
次に表面処理。シリコーンやラテックスで皮膚の質感を作り、エアブラシで毛の地色をぼかす。毛を一本ずつ植毛する「パンチング」技法を使えば、毛の流れや生え際が自然になる。毛足の方向を揃え、先端をハサミで微調整すると写真映りがぐっと良くなる。
装着方法は重要で、ヘッドバンド式は着脱が楽だが見た目が硬くなることがある。ウィッグの中に縫い込み可能なポケットやスナップを仕込むと、耳の角度調整や負荷分散ができて長時間でも疲れにくい。仕上げには接着剤のはみ出しや縫い目を必ずチェックして、慎重に仕舞えば持ちも良い。
粘土で原型を作る工程がいちばんワクワクする。私は一度'BEASTARS'のような筋張った耳を再現するために、スカルピー粘土で細部を詰めてからシリコーン型を取り、プラチナシリコーンで成形したことがある。シリコーンは皮膚寄りの柔らかさを出せるので、耳の折れやすさや筋の入り方が自然に見える。
植毛はボリュームや方向が勝負で、短毛用のファーならパンチングで一本ずつ抜き差しする方法がベストだ。重さ対策として中に発泡ウレタンの芯を入れると軽量化できる。皮膚に貼る際はプロ用接着剤(プロセイドなど)や医療用テープを使い、粘着剤のテストを肌の見えない部分で必ず行う。電気仕掛けで耳を動かしたい場合は、小型サーボを内蔵してワイヤーで引くと表情が出るが、配線とバッテリーの位置決めが神経質になりがちなのでバランスを工夫すること。接着や塗装は通気と安全を第一に考え、常に皮膚への負担を最小にするのが長持ちの秘訣だ。