奇抜な発想が呼び水になる場面を何度も見てきて、そのたびに自分のワクワク感が更新されるんだ。読者を引き込むための
奇矯な設定は、単なる「変わっている」だけでは弱い。そこには必ず感情のフックか、物語の論理へのつながりが必要だと考えている。
まず小さなルールを設けて、それを日常の細部で繰り返すことで奇抜さを常態化させると効果的だ。例えば『ジョジョの奇妙な冒険』のように能力やスタンドという非現実を、キャラクターの性格や戦術と結びつけて見せると、奇妙さが物語の中で説得力を持ち始める。次に、その設定がもたらす「制約」と「可能性」を両方きちんと提示すること。読者は可能性に夢中になり、制約に興味を持ってルールを理解しようとする。
最後に、設定の異常さをただ説明で済ませない工夫をする。登場人物の行動や対話、失敗と成功の描写を通して設定を実感させると、読者は納得して先を追いかけたくなる。自分はそうした段階的な提示を心がけると、奇矯なアイディアが単なる見世物で終わらず、物語の骨格になると実感している。