出会いのシーンがまず目に焼きついている。僕はあの洞窟での会話を繰り返し観て、
ヴェルドラの性格が大きく変わる瞬間を実感した。
最初は圧倒的な暴龍としての激しい語り口が中心で、恐怖と孤独が混ざった叫びが続く場面が多い。それが『転生したらスライムだった件(TVアニメ第1期)』序盤で、スライムの相手に対しても容赦ない豪放さを見せるあの印象だ。だがリムルとの名付け(名前を与えるやり取り)以降、怒りのトーンが和らぎ、その場で冗談めいた語りや深い哀愁を交える余裕が出てくる。
映像表現での変化は特に分かりやすい。カット割りや表情のアップ、声のトーンの変化で“荒々しさ→親しみやすさ→哲学的な語り”へと移る過程が視覚的にも聴覚的にも伝わるので、性格の変化を確認するならアニメの序盤から中盤の会話シーンを追うのがおすすめだ。読むたびに新しい発見があるよ。