手に取るように残された古い図面を追いかけるのは、いつも冒険みたいに感じる。横須賀に保存されている『三笠』そのものが第一の宝庫で、保存館の収蔵品や当時のパーツ、写真アーカイブは復元の出発点になる。私も現地で保存員と話をして、解体修理の記録や復元報告書のコピーを見せてもらったことがある。
国内の公的アーカイブでは国立公文書館に海軍省関連の公式図面や入札書類が残っている場合があるし、戦前の図面や書簡は書誌・史料系の館で見つかることが多い。海外では建造元であるヴィッカース社(イギリス)の社史料や造船所の設計図が重要で、これらはイギリスの地方公文書館や英国国立公文書館(TNA)に所蔵されていることがある。
一次資料に当たる際は、図面のスケールや材質表記、補修・改装履歴を注意深く照合するのが肝心だ。英語資料が多ければ翻訳・専門用語の確認も忘れずに。参考文献としては、概説書の『Conway\'s All the World\'s Fighting Ships 1860–1905』のようなまとまった総覧も全体像把握に便利だった。最終的には現物観察と資料の突合が命だと実感している。