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原作漫画を10周は読んだ勢として言わせてもらうと、『チェンソーマン』のアニメは予想以上に繊細だった。藤本タツキ先生の荒削りな線を、MAPPAがわざと再現せずに洗練させた選択が興味深い。特にデンジの日常シーンにおける色彩設計が、原作のモノクロイメージを超えた新たな情感を生んでいた。暴力描写の省略は賛否あるだろうけど、アニメ独自の表現として成立している。
最近観た『SPY×FAMILY』のアニメ化は、まさに原作の良さを引き出しながらプラスアルファを加えた成功例だと思う。遠藤達哉さんのコミックの「間」の面白さを、動きと声優演技でさらに膨らませている。特にアニーヤの表情の微細な変化は、漫画では伝わりにくかったユーモアを引き立たせていた。
一方で、漫画のコマ割りが生むリズム感はやはり特別で、アニメと原作は別物として楽しむのが正解かもしれない。どちらも違う良さがあるから、比較するより両方味わうべき作品だね。
『チェリまほ』のような少女漫画のアニメ化は、原作の空気感をどう再現するかが鍵だよね。漫画のふわっとしたタッチをそのまま動画にすると違和感が出るから、アニメスタッフの解釈が問われる。この作品の場合、原作のセリフ回しをほぼ忠実に再現しつつ、背景美術で現実感を加えるバランスが絶妙だった。キャラクターの仕草の可愛さは漫画以上に引き立っていたかも。
『鬼滅の刃』を見ると、アニメと原作の温度差がすごく感じられる。吾峠呼世晴先生の絵の力強さは漫画ならではだけど、ufotableのアニメは情感の込め方で勝負している。特に柱合会議のシーンなんかは、アニメオリジナルの演出がキャラクターの心情を深掘りしていた。音楽と色彩の効果もあって、同じ物語なのに別作品のように感じる瞬間がある。
アニメと原作の違いって、本当に作品ごとに千差万別だよね。例えば『進撃の巨人』の場合、アニメ化で戦闘シーンの迫力が格段に上がったのは間違いない。WIT STUDIOの立体機動装置の表現は原作の線画を超える躍動感があった。
ただし、原作の諌山創さんが描く緻密な心理描写のニュアンスは、アニメではどうしても端折られがち。特に初期のアルミンの内面モノローグなんかは、アニメだとスピード感優先でカットされていたり。両方楽しむからこそ、作品の全貌が見えてくる気がする。