懐かしい記憶が蘇るけど、結論から言うと公式サウンドトラックの個々のトラックごとの“売上数”は普通公開されないことが多く、正確に「どの曲が最も売れたか」を確定するのは難しい。私もサントラを何度も聴いてきた身として、アルバム収録曲の単独売上が公表されるケースが稀だという現実に何度も直面してきた。代わりに、アニメに関係する「シングル」として発売された主題歌やオープニング/エンディング曲のほうが販売統計(オリコンなど)で追いやすく、一般的に最も売れる傾向がある。
サウンドトラック盤そのものに関して言えば、アルバム単位での売上やチャート順位は出るものの、収録された各インストゥルメンタル曲やBGMごとの売上は通常トラッキングされない。だから『
shangri-la』の公式サウンドトラックに収録されたBGMの中で“この曲が一番売れた”と断言するのはデータがないため無理がある。経験上は、アニメ放送で耳に残るオープニング/エンディングのフルサイズがシングルとしてCDや配信でリリースされ、それが最も流通しやすい。プロモーションや歌詞のある楽曲は購買層も広く、チャートで上位に来やすいので、結果として「サウンドトラック関連で最も売れた曲=主題歌のシングル」という図式になることが多い。
確認したいときの具体的な手順としては、オリコン(ORICON)やBillboard Japan、リリース情報を扱うCDショップの販売ページでシングルやサントラのリリース履歴とチャート推移をチェックするのが現実的だ。オリコンではシングルごとの週間・累積売上が記録されている場合があり、配信ランキングやCDショップの販売ランキングも参考になる。私自身は過去にオリコンのデータとリリース情報を照らし合わせて、アルバム単位の人気とシングルのヒット具合を比べたことがあるが、やはり“主題歌シングルが一番売れがち”という傾向を確認できた。
最終的には、もし「具体的な曲名と売上数字」が必要ならばオリコン等の公表データを参照するのが確実だが、ファンとしての実感を言えば『Shangri-La』に関してもオープニング/エンディングとして公にリリースされた楽曲が最も広く流通し、愛聴されてきたという印象が強い。聞き手に残るメロディや歌詞がある曲の強さを改めて感じる作品だった。