鏡の前でイメージを固めるところから入ると失敗が少ないと思う。
トンスラを実際の髪で再現するには、まず“側頭部と後頭部を極端に短く、頭頂は長めに残す”という基本構造を理解しておくと楽だ。私は相談時に写真を三枚用意して、美容師に見せる派だ。角度や長さが違う写真を並べると認識のズレが減る。
具体的な切り方としては、バリカンでサイドを刈り上げ、ガード番号を段階的に使ってフェードをつくる。たとえば耳周りは#1~#2、下の方は#0.5で短くし、上方に向けて#3程度へつなげると自然なグラデーションになる。トップは長さを残してハサミでテクスチャーを入れ、スキバサミで量感を調整するのがコツだ。顔まわりのラインは直線的にせず、少しラウンドさせると実用的。
スタイリングはワックスやクリームで根元を立ち上げつつ、軽めのスプレーで固める。もしトップが薄かったりボリュームが出にくければ、パウダータイプの増毛剤や軽いパーマで動きをつける手もある。メンテナンスは2~4週間ごとの刈り上げ調整が目安で、形をキープするには定期的に手を入れる覚悟が必要だ。自分で切る場合は最初に少しずつ切ることを強く勧める。失敗しても修正の余地があるから安心して試してほしい。