手元の古地図をめくると、
座敷牢の寸法や配置が浮かんできます。江戸期の文献や町方の記録を参考にすると、典型的な閉じられた居室は一畳~二畳半程度の狭さで、出入口は板戸や襖、窓は格子で塞がれていることが多いです。再現するときはまず寸法感を固めると良くて、畳一枚分を基準に床面積を決め、天井は身長に合わせて160~180cm前後の低めにすることで閉塞感が出ます。
建具は襖を内開きにして外側から差し桟(木の棒)でロックする方式や、引き戸に上下の差し込み(落とし桟)を付ける伝統的な手法を参考にしましょう。窓格子は細い角材を組んで作り、鉄釘や藁縄で固定した風合いを出すと説得力が増します。床は畳表の代わりに厚手の藁マットや藁を束ねたものを敷くと、匂いや質感まで近づけられます。
錠や道具は模造で安全に作るのが肝心です。古い掛金(鎹)や木の棒を模したものを外から差し込めるようにして、見た目は閉鎖的でも中からの緊急解除ができる隠しレバーを仕込むと安心です。資料としては古建築の図面や民俗学の写真、時代劇の美術研究を合わせて見ると、実寸と見栄えのバランスが取りやすくなります。こうして仕上げた空間は、歴史の息遣いを感じさせるはずです。