呼び名だけだと同姓同名や同じ漢字表記のキャラクターが複数存在することが多いので、まずはどの作品の
新開かを特定する必要があると感じる。とはいえ、ここでは一般的な見方を軸に、新開役に割り当てられた声優を識別し、過去の出演作とどう比較できるかを説明してみる。
私は普段からキャスト表を見比べる癖があって、同じ苗字のキャラでも年齢層や性格付けで起用される声優のタイプが変わることをよく観察している。例えば若めの少年・青年タイプの“新開”ならば、明るく鋭い声質の若手が当てられることが多く、落ち着いた大人の“新開”なら低めで重みのある声が選ばれがちだ。
声優の過去作と比較する際には、声域、演技幅、抑揚の作り方、そして台詞の間(ま)を特に見ると違いがわかりやすい。ある役で技巧的な叫びやアクション系のテンションが目立った人が、静かな内面描写中心の“新開”を演じると別人のように聞こえることがある。逆に、普段から冷静な役が多い声優が感情を爆発させる場面を担当すると、その演技の“振れ幅”が新鮮に映る。
キャスト情報を確認する際は公式のクレジットや制作発表を優先しつつ、過去作のサンプル(できれば同じ監督や音響監督の仕事)と聞き比べると、どういう演出方針で声色が選ばれたかを深く読み取れる。個人的には、声優の知られざる側面が出る瞬間を見つけるのが一番面白いと思う。