探すなら、まず公式周りをチェックするのが手っ取り早いと感じるよ。
僕は公式サイトのニュースやリリース欄をよく見るんだけど、'ユーリ!!! on ICE'の公式サイトにはスタッフコメントや制作秘話が掲載されることがあって、アニメ放送当時やBD発売時にまとめて出ることが多かった。限定版のBlu-ray/DVDに収録されるブックレットやオフィシャルガイドも侮れない。そこには監督や脚本、演出陣のロングインタビューが載っていることがあるから、コレクションしておくと後から読み返す楽しみが増える。
加えて、公式から出る設定資料集やファンブックには制作側の座談会や詳細なインタビューがまとまっていることが多い。僕は紙媒体が手元にあると落ち着くタイプだから、こうした公式刊行物は重宝している。必要なら国内の通販や古書店でバックナンバーや特典付きを探してみるといいよ。
翻訳作業を始めるとき、まず重視するのは話し手と聞き手の距離感だ。原題の'九重先輩これ着てください'は呼びかけとお願いが一体化した短いフレーズで、親しさや照れ、そして少しの強引さが混じっていることが多い。僕は直訳としてまず「Kokonoe-senpai, please wear this.」を挙げる。原語の敬称を残すことで日本的なニュアンスを保てるし、英語圏の読者にも「senpai」がキャラ関係を示す手がかりになるからだ。
ただし直訳だと硬く感じられる場面もある。そういう場合は「Kokonoe, try this on.」や「Would you try this on, Kokonoe-senpai?」とすることで自然な会話調に寄せられる。特に「kore(これ)」が衣服を指すなら 'this' だけだと曖昧さが残るので、「this outfit」「this dress」など具体化するのも手だ。僕は作品のジャンルやターゲットによって「senpai」を残すか「senior」「upperclassman」に置き換えるかを決めることが多い。
最終判断はトーン次第だ。甘くて軽いラブコメなら「Try this on, Kokonoe!」のように砕けた命令形が映えるし、丁寧さを保ちたい場面なら「Would you wear this, Kokonoe-senpai?」が適切だと感じる。読みやすさと文化的手がかりのどちらを優先するかで最適解が変わるので、そのバランスを見ながら訳出するのが僕のやり方だ。